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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):セルソース、ラクスル、gumi

セルソース <日足> 「株探」多機能チャートより
■セルソース <4880>  27,590円  +5,000 円 (+22.1%) ストップ高   本日終値
 セルソース<4880>は急反騰し上場来高値を更新した。10日の取引終了後に発表した第3四半期累計(19年11月~20年7月)単独決算が、売上高13億1100万円(前年同期比11.9%増)、営業利益2億5200万円(同10.9%増)、純利益1億5800万円(同8.7%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。7月の単月加工受託件数が過去最高となるなど、加工受託件数が増加したことで再生医療関連事業の売り上げが伸長し牽引役となった。また、コンシューマー事業の販売戦略転換により広告宣伝費を抑制したことも寄与した。なお、20年10月期通期業績予想は、売上高19億7200万円(前期比22.4%増)、営業利益3億6500万円(同11.9%増)、純利益2億3400万円(同17.6%増)の従来見通しを据え置いている。同時に、10月31日を基準日として、1株を3株に株式分割すると発表しており、これも好材料視された。投資単位あたりの金額を引き下げることで、より投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大と株式の流動性の向上を図ることが目的という。

■ラクスル <4384>  4,295円  +700 円 (+19.5%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位
 ラクスル<4384>がストップ高。10日の取引終了後に発表した21年7月期業績予想が、売上高270億~280億円(前期比25.6%~30.3%増)、営業損益1億5000万円の赤字~5000万円の黒字(前期2億4400万円の赤字)と、営業損益の大幅な改善を見込んでいることが好感された。主力の印刷EC事業の競争力が年々向上していることに加えて、引き続き「ノバセル」「ハコベル」の両事業で高い成長を見込む。また、売上総利益の最重視による継続的な改善も寄与する見通し。なお、20年7月期の単独決算は、売上高214億9400万円(前の期比25.2%増)、営業損益2億4400万円の赤字(前の期は1億4300万円の黒字)だった。同時にラクスル事業の顧客基盤を生かした販促領域への事業展開の一環として、ホームページ制作SaaS「ペライチ」を運営するペライチ(東京都渋谷区)の株式を既存株主からの譲受及び増資引き受けで約49%を取得し、関連会社化することを発表しており、今後の業績への寄与を期待した買いも入った。

■オハラ <5218>  1,235円  +182 円 (+17.3%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 オハラ<5218>が急反発。10日の取引終了後、20年10月期連結業績予想で、営業損益を25億円の赤字から22億円の赤字(前期9億100万円の黒字)へ、最終損益を26億円の赤字から22億円の赤字(同4億6600万円の黒字)へ上方修正したことが好感された。売上高は174億円(前期比25.7%減)の従来見通しを据え置いたものの、第3四半期の受注減少が想定よりも小幅にとどまったことに加えて、グループ全体でコストコントロールを徹底したことが寄与する見通し。また、営業外収益で助成金の受給も見込んでいるという。なお、同時に発表した第3四半期累計(19年11月~20年7月)決算は、売上高134億4300万円(前年同期比26.2%減)、営業損益14億2200万円の赤字(前年同期12億1600万円の黒字)、最終損益15億4100万円の赤字(同1億5200万円の黒字)だった。光学ガラスやスマートフォン筐体向け硝材「ナノセラム」が減少した。

■キリン堂HD <3194>  3,500円  +485 円 (+16.1%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 キリン堂ホールディングス<3194>が続急騰。10日の取引終了後、米投資ファンドのベインキャピタル・プライベート・エクイティ系のBCJ-48が、同社株式の非公開化を目指してMBOを実施すると発表しており、TOB価格3500円にサヤ寄せする格好となった。ドラッグストア業界を取り巻く競争環境が激化していることを踏まえて、抜本的な事業構造改革を進めるため、非公開化により柔軟かつ迅速に事業を再構築する経営体制を構築するのが狙い。買付予定数は966万879株(下限588万4000株、上限設定なし)で、買付期間は9月11日から10月26日まで。TOB成立後、キリン堂HDは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は、キリン堂HD株式を9月10日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■gumi <3903>  1,181円  +130 円 (+12.4%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 gumi<3903>が急騰し、年初来高値を更新した。10日の取引終了後に発表した第1四半期(5~7月)連結決算が、売上高53億5100万円(前年同期比11.1%増)、営業利益9億5000万円(同7.3倍)、最終利益9億100万円(前年同期1億7100万円の赤字)と大幅営業増益となったことが好感された。モバイルオンラインゲーム事業で、3月に配信を開始した「FFBE幻影戦争」海外言語版が貢献したほか、その他主力タイトルも堅調に推移した。また、新規事業でブロックチェーン領域における暗号資産評価益約1億円を営業外収益に計上したことも寄与した。なお、21年4月期通期業績予想は引き続き非開示としている。

■東建コーポレーション <1766>  7,770円  +730 円 (+10.4%)  本日終値  東証1部 上昇率10位
 東建コーポレーション<1766>が大幅高。10日の取引終了後に発表した21年4月期第1四半期(5~7月)の連結業績で、経常利益が前年同期比71.4%増の39億3200万円に拡大しており、これを好感する買いが入った。主力の建設事業で前期の受注高が伸び悩んだことで完成工事高が減少し、売上高は前年同期比1.3%減の761億6800万円だった。一方、利益面では原価管理の徹底などが奏功し、採算が大きく改善した。

■IDOM <7599>  596円  +39 円 (+7.0%)  本日終値
 IDOM<7599>が急反発。同社は10日、8月度の直営店車両販売台数が前年同月比17.0%増の1万8919台になったと発表。2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されたようだ。直営店車両販売台数は、消費者に直接販売した小売台数とオークション会場などを通した卸売台数の合計。直営店小売台数は同14.1%増の1万2660台で、3カ月連続のプラスだった。

■MTG <7806>  1,290円  +62 円 (+5.1%)  本日終値
 MTG<7806>が続伸。同社は10日、わずか1分で水道水から除菌効果の高い複合型除菌液を生成可能にする高機能除菌スプレー「e-3X(イースリーエックス)」を25日に発売すると発表。この製品には独自に開発したコアテクノロジー「EOCIS(イオシス)」が搭載されており、これは内部に組み込まれた特殊電極に最適な電圧をかけ、水道水を電気分解することによって、除菌効果を持つ物質を複数生成すると同時に、ウルトラファインバブルを発生させることができる技術。生成された除菌液は、ドアノブ、家具、衣類のほか、アルコールに弱いプラスチック製品、また水道水から生成された安心・安全な除菌液として寝具、ベビー用品やペット用品など、コストを気にせず使用することができるという。

■アークランドサカモト <9842>  2,079円  +79 円 (+4.0%)  本日終値
 アークランドサカモト<9842>が3日続伸。10日の取引終了後、21年2月期の連結業績予想について、売上高を1150億円から1251億7900万円(前期比11.1%増)へ、営業利益を98億円から124億7000万円(同30.2%増)へ、純利益を52億円から65億7200万円(同35.6%増)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の拡大防止需要と外出自粛による巣ごもり商品のニーズ取り込みにより、上期業績が好調に推移したことが要因。なお、11月末をメドにLIXILビバ<3564>の完全子会社化を予定しているが、同件による影響は織り込んでいないという。

■物語コーポレーション <3097>  10,310円  +280 円 (+2.8%)  本日終値
 物語コーポレーション<3097>は8日続伸し、新値追いとなっている。同社は10日、製麺工場の製造ラインを2本から3本に増設すると発表しており、新たな買い手掛かりとなったようだ。増設するのは「物語フードファクトリー」(愛知県小牧市)で、10月に着工し、稼働開始は来年5月を予定。完成後の生産量は従前の約1.5倍となり、最大250店分の供給量がまかなえるという。また、ライン増設にあわせて、一部ロボットの導入により作業の自動化を行い、生産性の改善にも取り組むとしている。

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