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【注目】前週末4日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

福島銀 <日足> 「株探」多機能チャートより

■福島銀行 <8562>  236円 (+50円、+26.9%) ストップ高

 東証1部の上昇率3位。福島銀行 <8562> がストップ高。3日は33円高(22%高)に変われ東証1部の値上がり率トップとなったが、4日もその余勢をかって急速に水準を切り上げた。自民党次期総裁選に出馬する菅官房長官は地方銀行の統合・合併構想について「将来的には地銀の数が多すぎるのではないか。再編も一つの選択肢になる」と言及しており、これが地銀再編を加速させるとの思惑を呼んでいる。そのなか、既に「地銀連合構想」を戦略的に進めるSBIホールディングス <8473> と福島銀は資本提携関係にあり、地銀再編の象徴株としてマーケットの注目が集まった。株式需給面でも同社株は日証金で貸借倍率0.05倍と株不足状態にあり、4日は貸株申込制限が発表されるなどで、需給相場に拍車がかかった。

■ラクーンHD <3031>  1,600円 (+300円、+23.1%) ストップ高

 東証1部の上昇率4位。ラクーンホールディングス <3031> がストップ高。3日の取引終了後、21年4月期連結業績予想について、売上高を39億円から44億5000万~46億円(前期比28.0%~32.3%増)へ、営業利益を8億1000万~9億円から11億8000万~12億7000万円(同67.1%~79.9%増)へ上方修正したことが好感された。第1四半期のEC事業の「スーパーデリバリー」の流通額が前年同期比75.2%増と大幅に増加したことに加えて、フィナンシャル事業におけるデフォルト発生状況が、通常の範囲内に収まり、デフォルトの発生が抑制されることを想定したという。また業績予想の修正に伴い、従来未定としていた配当予想を中間・期末各8円(前期は期末一括6円50銭)にすると発表したことも好材料視された。年間配当は16円になる予定で、前期実績に対しては9円50銭の増配になる予定だ。なお、同時に発表した第1四半期(5-7月)決算は、売上高10億8400万円(前年同期比32.5%増)、営業利益3億4400万円(同96.1%増)だった。

■ビープラッツ <4381>  3,900円 (+700円、+21.9%) ストップ高

 ビープラッツ <4381> [東証M]が3日連続ストップ高に買われた。3日の取引終了後、トヨタカローラ鹿児島(鹿児島県鹿児島市)が展開する洗車のサブスクリプションサービスに「Bplats」が採用されたと発表しており、これが好感された。今回、「Bplats」が採用された「POLDER Terrace Weekday Car Wash Subscription」は、鹿児島市東開町にオープンした複合商業施設「POLDER Terrace」で提供される洗車のサブスクリプションサービス。今後ビープラッツは、トヨタファイナンス(名古屋市西区)と連携し、順次全国のトヨタ販売店におけるサブスクリプションサービスの展開を予定しており、同事業の拡大が期待されている。

■メディアL <6659>  466円 (+80円、+20.7%) ストップ高

 メディアリンクス <6659> [JQ]が連日ストップ高。同社が3日の取引時間中、中国最大の通信サービス事業者の一つが、中国全土をカバーする放送ネットワークの複数サイトでの運用に向けて、MD8000ソリューションを採用したと発表しており、引き続きこれが好材料視された。MD8000シリーズは、IPネットワークを介し、安全性・信頼性の高いメディア映像伝送を可能にするメディア伝送ソリューション。今回の採用により通信サービス事業者は、中国国内の重要なメディア顧客に向けIPサービスを介した映像コンテンツの伝送を強化・拡大することができるとしており、メディアLにとっても今後、中国国内の放送局に対して、IPネットワークを介した映像伝送の導入を促進することができるとしている。

■Kラーニング <7353>  9,560円 (+1,170円、+14.0%) 一時ストップ高

 KIYOラーニング <7353> [東証M]が続急騰、一時ストップ高。大和アセットマネジメント(東京都千代田区)が4日午前中に財務省に提出した大量保有報告書で、Kラーニングの株式保有割合が6.48%となったことが判明し、新たに5%を超えたことが好材料視された。保有目的は、証券投資信託の財産として保有しているとあり、報告義務発生日は8月31日。

■VIX短先物 <1552>  10,730円 (+1,030円、+10.6%)

 国際のETF VIX短期先物指数 <1552> [東証E]が4連騰。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。3日の米VIX指数は前の日に比べ7.03(26.46%)ポイント高の33.60に急上昇した。同日の米株式市場はアップルやアマゾン・ドット・コムといった主力IT関連株が大幅安となり、NYダウは前日3日比807ドル安の2万8292ドルと急落。ナスダック指数は同5%近く下落した。これを受け、リスクオフムードが高まるなか、4日の国際VIX短期先物は急上昇した。

■IXナレッジ <9753>  730円 (+48円、+7.0%)

 アイエックス・ナレッジ <9753> [JQ]が急反発。同社は金融業界向けに強みを持つシステムインテグレーターでキャッシュレス決済ブロックチェーンなどフィンテック分野で技術を先行。自民党次期総裁選に出馬する菅官房長官が地銀再編に前向きな姿勢をみせていることで、その際に金融システムの再構築に対するニーズが同社のビジネスチャンスにつながる可能性がある。依然700円台と値ごろ感があるうえ、PER13倍と同業他社と比較して割安なことも買いを誘った。

■ベストワン <6577>  1,892円 (+107円、+6.0%)

 ベストワンドットコム <6577> [東証M]が続伸。3日の米株式市場で、クルーズ船大手のカーニバルが前日3日比0.87ドル(5.2%)高の17.58ドルと大幅高で引けたことを受けて、クルーズ予約サイトを運営する同社にも思惑的な買いが入ったようだ。カーニバルは3日、新型コロナウイルス感染症の影響で休止していたクルーズ船の運航を6日からイタリアで再開すると発表しており、これが好感された。一方、ベストワンも、主要取扱船会社であるコスタ・クルーズが9月6日から一部運航を再開するなど、ヨーロッパを中心に運航再開の動きが出てきており、収益回復への期待が高まっているようだ。

■ムサシ <7521>  2,149円 (+103円、+5.0%) 一時ストップ高

 ムサシムサシ <7521> [JQ]が急伸、一時ストップ高。同社は4日、アパーチュアカード(図面などのマイクロフィルムを含むカード)のマイクロフィルム部分とカード記載面を同時にスキャニングする世界初のデュアルスキャン機能を搭載したアパーチュアカードスキャナ「DS-6」を発売したと発表。これが株価を刺激したようだ。「DS-6」はデュアルスキャン機能により、従来はカードごとに別々にスキャニングしていた作業を1回で完了できるため、アパーチュアカードのデジタル化作業の大幅な効率化を図ることが可能。同社では、過去の図面をマイクロフィルム化しアパーチュアカードで保有している製造メーカー向けに販売するとしている。

■IBJ <6071>  1,006円 (+35円、+3.6%)

 IBJ <6071> が5日続伸。4日、運営する結婚相談所ネットワークで、20年8月の「お見合い成立件数」が過去最多の4万1744件になったと発表しており、これが好感された。また、新規入会も約3900人と前年同月比30%増になったと発表。今後更なる成婚数の増加が期待されている。

■OSJBHD <5912>  237円 (+8円、+3.5%)

 OSJBホールディングス <5912> が大幅反発。3日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を160万株(発行済み株数の1.34%)、または3億円としており、取得期間は9月4日から12月30日まで。資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしている。

■前沢工業 <6489>  475円 (+15円、+3.3%)

 前澤工業 <6489> が全体下げ相場に逆行し5日続伸と気を吐いた。上水道及び下水道用機械の大手メーカーで官公庁向けに強みを持っている。下水道分野では沈砂池設備で首位、同社が有する二点DO制御技術に評価が高い。台風シーズンで水害対応へのニーズで活躍余地がある。業績面では20年5月期営業利益が前の期比35%増の17億7800万円と急拡大、年間配当も14円と前の期実績から2円増配した。PER8倍、PBR0.5倍弱と割安感が際立つ。

■Rフィールド <2910>  1,318円 (+41円、+3.2%)

 ロック・フィールド <2910> が反発。3日の取引終了後に発表した第1四半期(5-7月)連結決算は、売上高93億7100万円(前年同期比25.3%減)、営業損益3億1100万円の赤字(前年同期3億7300万円の黒字)、最終損益1億3900万円の赤字(同2億5900万円の黒字)と赤字に転落したものの、業績悪化は想定されていただけに、アク抜け感から買われたようだ。新型コロナウイルス感染症の影響で家庭での食事の機会が増えており、中食の利用頻度は上がっているものの、企業の在宅勤務の継続や、都道府県をまたぐ移動の自粛などの影響で駅利用者の減少が続き、それに伴い既存店売上高が減少していることが響いた。なお、21年4月期通期業績予想は引き続き未定としている。

■明和産業 <8103>  479円 (+15円、+3.2%)

 明和産業 <8103> が大幅反発。同社は3日、日本総合研究所(東京都品川区)及び中国の北京新能源汽車技術創新中心との間で、新エネルギー自動車電池の協業検討に関する覚書を締結したと発表しており、これが材料視されたようだ。この覚書は、電池の循環型サプライチェーンの構築や効果的な利活用の推進に向けた新たなビジネスモデルの検討を3社が共同で行うことで合意したもの。関連業界に対する政策法規の制定や環境保護プログラムの整備に向けた研究も協力して行うとしている。

■FCC <7296>  2,020円 (+45円、+2.3%)

 エフ・シー・シー <7296> が4日続伸。同社はホンダ <7267> 系の自動車部品メーカーでホンダが3日に米ゼネラル・モーターズと北米市場で戦略提携を進めると発表したことも好感されたようだ。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は3日、同社株のレーティングの「オーバーウエイト」を継続した。目標株価は2500円とした。インドネシアなどの新興国への依存度は高いが、系列外への拡販が期待でき株価には割安感があると指摘。21年3月期の連結営業利益は前期比49.3%減の40億円を見込むが、22年3月期は100億円と急回復すると予想している。

■ホンダ <7267>  2,756円 (+60円、+2.2%)

 ホンダ <7267> が続伸。同社は3日、米ゼネラル・モーターズ(GM)と北米市場での戦略的提携に向けて合意したと発表。このほど締結した覚書をもとに、北米市場で販売されるそれぞれの車両向けの研究開発及び共同購買、コネクテッドサービスなどの領域で協業の可能性を検討。具体的には、内燃機関エンジンと電動パワートレーンを含めたプラットフォームの共有に向けた検討を開始する予定で、今後早い段階で共同開発に向けた議論を開始し、21年年初での共同作業開始を目指すとしている。両社の関係は20年以上前から始まっており、燃料電池やバッテリー、自動運転モビリティサービス事業専用車「Cruise Origin(クルーズ オリジン)」といった協業に取り組んでおり、今年4月にはアルティウムバッテリーを搭載したGMのグローバルEVプラットフォームをベースに、ホンダ向けの新型電気自動車(EV)2車種を共同開発することで合意している。

■蔵王産業 <9986>  1,436円 (+31円、+2.2%)

 蔵王産業 <9986> が反発。3日の取引終了後、上限を60万株(発行済み株数の9.58%)、または8億4300万円とする自社株を4日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表したことが好感された。大株主である佐々木健二氏が保有株を売却する意向を示したことに対応する。なお、取得結果はまだ発表されていない。

■ALサービス <3085>  2,076円 (+38円、+1.9%)

 アークランドサービスホールディングス <3085> が5日続伸。3日の取引終了後に発表した8月度の月次売上高で、かつや既存店売上高が前年同月比3.2%増と2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数は同7.0%減だったものの、客単価が同10.9%増と上昇基調を維持したことが牽引した。

■土木管理 <6171>  362円 (+6円、+1.7%)

 土木管理総合試験所 <6171> が反発。4日の正午ごろ、沖縄設計センター(沖縄県那覇市)の全株式を取得し子会社化したことを発表しており、これが好感された。沖縄設計センターが主に設計事業を手掛けることから、土木管理と幅広い分野でシナジーを発揮することが期待されている。取得価格は非開示。なお、20年12月期業績への影響は軽微としている。

■篠崎屋 <2926>  99円 (+1円、+1.0%)

 篠崎屋 <2926> [東証2]が3日続伸。4日午前10時ごろに発表した8月度の月次店舗売上高で、既存店売上高が前年同月比8.4%増と3ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。なお、全店売上高も同7.4%増と2ヵ月連続でプラスとなっている。

※4日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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