【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):任天堂、アンジェス、アルバイトT
任天堂 <日足> 「株探」多機能チャートより
任天堂<7974>の上げ足が止まらない。株価はきょうで6連騰となり一時1000円近い上昇で5万3000円台後半に駆け上がった。時価はリーマン・ショック直前の2008年9月以来約12年ぶりの高値圏に浮上している。新型コロナウイルスの感染拡大に対する懸念から個人消費も在宅で済ます巣ごもり化が進展、ゲーム関連株はその追い風を受けている。ただ、「スマートフォンゲームは在宅だから需要が後押しされる傾向はなく、家庭内での設置型ゲームを展開する会社に恩恵が大きい」(国内中堅証券アナリスト)といわれている。ニンテンドースイッチで独り勝ち状態にある同社株はそのシンボルストック的な銘柄として人気を集めている。21年3月期営業利益は3000億円(前期比15%減)予想と会社側は減益を見込んでいるが、「大幅な増額修正が濃厚」(同)との見方が強い。
■アンジェス <4563> 1,629円 -17 円 (-1.0%) 本日終値
アンジェス<4563>が4日続伸。18日の取引終了後、大阪大学と共同開発中の新型コロナウイルス感染症向けDNAワクチンについて、大阪市立大学医学部附属病院で行っている第1/2相臨床試験で高用量含め予定通り、全ての接種が完了したと発表しており、これが好感された。今後は接種間隔及び接種回数などを検討する別の第1/2相臨床試験を実施する予定で、全ての第1/2相臨床試験の接種完了後、経過観察の上、初期データとしての試験結果を第4四半期に公表する予定という。なお、同件による20年12月期業績への影響は現在精査中としている。
■東京エレクトロン <8035> 28,725円 -255 円 (-0.9%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連株が総じて売られる展開となった。前日の米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合指数は最高値を更新したが、景気先行き不透明感からインテルやアプライドマテリアルズ、ザイリンクスといった半導体セクターは軟調だった。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も反落しており、この流れが東京市場にも波及している。外国為替市場で1ドル=105円20銭近辺までドル安・円高に振れていることも買いを手控えさせている。
■アルバイトタイムス <2341> 175円 +26 円 (+17.5%) 一時ストップ高 本日終値
アルバイトタイムス<2341>が一時ストップ高。18日の取引終了後、スキマバイトアプリ「タイミー」を提供するタイミー(東京都豊島区)と業務提携すると発表しており、これを好材料視する買いが入ったようだ。両社は業務提携を通じ、アルバイトタイムスが提供する採用管理システム「ワガシャ de DOMO」の導入企業の支援強化を目的としたサービス連携を開始する。具体的には「ワガシャ de DOMO」へ掲載している求人を「タイミー」へ連動させ掲載し、単発バイトの案件のマッチング支援を行うという。
■AMBITION <3300> 778円 +100 円 (+14.8%) ストップ高 本日終値
AMBITION<3300>が急騰。都内を中心に不動産の管理・仲介業務を展開、サブリースを主力としている。地価上昇を背景に個人投資家の不動産投資ニーズは根強く、コロナ禍にあってもサブリース需要は高まりをみせている。また、低金利環境の継続が同社の収益環境にフォローの風となっている。21年6月期業績は2ケタ増収見通しで、営業利益は前期比22%増の11億2100万円と急回復を見込んでいる。ここにきて中小型の不動産株に物色の矛先が向いており、小型で足の軽い同社株もその流れに乗った形だ。
■クシム <2345> 1,285円 +106 円 (+9.0%) 本日終値
クシム<2345>が大幅続伸。18日の取引終了後、提供するオンライン学習管理システムと、CAICA<2315>子会社のCAICAテクノロジーズが提供するブロックチェーン上でトークンをやり取りすることでコミュニケーションを活性化するサービス「Gu-Gu」との連携について検討を開始したと発表しており、これが好感された。今回、クシムが提供するLMS(ラーニング・マネジメント・システム)から「Gu-Gu」へ受講者や受講状況を連携することで、受講完了者にトークンを付与し、受講者の学習意欲向上につなげることができるようになるという。また、受講者間でトークンのやり取りを行い、受講者間でのコミュニケーションを活性化させることが可能で、リモート環境においても受講者の学習意欲向上も期待できるという。
■松屋アールアンドディ <7317> 2,696円 +199 円 (+8.0%) 本日終値
松屋アールアンドディ<7317>が大幅続伸。この日、同社のHP上で、飛沫防護セット(ガウンタイプ)を完売したと発表しており、これが好感された。同社では8月4日から、HPで飛沫防護対策用品を販売していたが、飛沫防護セット(ガウンタイプ)について、当初準備した商品が完売したという。現在は追加分を生産中であり、9月4日より出荷を再開する予定で、注文受付は継続しているという。
■パレモ・HD <2778> 214円 +14 円 (+7.0%) 本日終値
パレモ・ホールディングス<2778>が大幅反発。18日の取引終了後、上限を15万株(発行済み株数の1.25%)、または3000万円とする自社株を19日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表したことが好感された。役員に割り当てているストックオプションの行使に備えるなど、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためという。
株探ニュース