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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】ギャップスタートもNT倍率修正に向かう可能性を意識


大阪9月限ナイトセッション
日経225 22710 +140 (+0.62%)
TOPIX 1571.5 +8.0 (+0.51%)
CME先物 22700 +130
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 14日の米国市場は、 NYダウ、S&P500、 ナスダックの主要株価指数が上昇。カリフォルニア州など新型コロナウイルス感染拡大による経済への悪影響が警戒され売り先行では始まり、NYダウは一時2万6000ドルを割り込む場面もみられた。しかし、その後は米モデルナの新型コロナウイルスワクチンの初期段階の安全性試験で、患者全員が抗体を獲得したと伝わったほか、米金融当局による大規模な支援策が長期にわたって維持されるとの見方から引けにかけて切り返している。

 シカゴ先物清算値は大阪比130円高の2万2700円だった。日経225先物ナイトセッションは2万2570円と日中比変わらずで始まり、寄り付き直後には一時2万2480円まで下げ幅を広げた。その後は緩やかな戻りをみせ、米国市場開始前には2万2650円まで上昇。米国市場開始後に再び2万2530円辺りまで下押す場面もあったが、米国市場の引けにかけての切り返しを受けて強含む展開となり、2万2710円で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好でギャップスタートとなり、保ち合いレンジ上限レベルでの推移となろう。引き続き新型コロナウイルス感染症を巡る報道には敏感に反応しやすい状況だが、米モデルナのワクチン試験で抗体を獲得したとの報道は安心感につながる。一方でトランプ米大統領は、香港への優遇措置を撤廃する大統領令に署名したと伝わっており、米中関係の悪化懸念が重荷になりそうだ。

 また、米国ではナスダックも反発をみせているが、ハイテク株の戻りの鈍さが気掛かりではある。シカゴ先物にサヤ寄せすることから、レンジ上限を捉えてくることになろうが、一段の上昇は見込みづらい。米国では景気敏感株が上昇をけん引しているため、NT倍率(日経平均÷TOPIX)の修正に向かわせる可能性も引き続き意識しておく必要がありそうだ。

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