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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ファミマ、ベル24HD、ソフトバンクG

ファミマ <日足> 「株探」多機能チャートより
■ファミリーマート <8028>  2,154円  +400 円 (+22.8%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 ファミリーマート<8028>がストップ高。伊藤忠商事<8001>が8日の取引終了後、同社が99%出資するリテールインベストメントカンパニーを通じ、連結子会社ファミマの完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格の2300円にサヤ寄せする格好で買われた。伊藤忠は現在、直接と間接合わせてファミマ株の50.10%を所有しているが、完全子会社化することでコンビニ事業のビジネスモデル見直しやeコマースの急拡大などに対し、グループ一体となって迅速な意思決定を進めていく狙い。買付予定数は2億5255万7288株(下限5011万4060株、上限設定なし)で、買付期間は7月9日から8月24日まで。なおTOB成立後、ファミマは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は、ファミマを7月8日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■ベル24HD <6183>  1,655円  +246 円 (+17.5%)  本日終値  東証1部 上昇率2位
 ベルシステム24ホールディングス<6183>が急反騰。8日の取引終了後、第1四半期(3~5月)連結決算を発表しており、売上高326億7800万円(前年同期比6.0%増)、営業利益30億5100万円(同4.5%増)、純利益19億2100万円(同5.7%増)と営業増益となったことが好感された。新型コロナウイルスの感染拡大による影響はあったものの、CRM事業で前期に業務を開始した既存継続案件の売り上げが拡大したほか、伊藤忠商事<8001>、凸版印刷<7911>との協業強化によるシナジー案件も堅調に推移した。また、スポット業務の増加や、前期の医薬事業再編の反動なども利益増に貢献した。なお、従来未定としていた21年2月期通期業績予想は、売上高1320億円(前期比4.2%増)、営業利益115億円(同3.6%増)、純利益72億円(同2.8%増)を見込むとした。

■4℃ホールデ <8008>  1,922円  +255 円 (+15.3%)  本日終値  東証1部 上昇率4位
 ヨンドシーホールディングス<8008>が急反発。8日の取引終了後、未定としていた21年2月期連結業績予想を発表しており、売上高390億円(前期比13.3%減)、営業利益29億円(同27.1%減)、純利益20億円(同19.2%減)の減収減益を見込むとしたが、年間配当は81円と10期連続で増配を予定しており、これが好感されたようだ。新型コロナウイルス感染症の拡大やその影響は不透明としながらも、感染拡大が現状以上に悪化せず、消費動向は徐々に回復の方向に進みながらも、今期中は影響が残ることを前提としたという。なお、同時に発表した第1四半期(3~5月)決算は、売上高78億5000万円(前年同期比29.6%減)、営業利益2億2500万円(同81.8%減)、純利益1億3200万円(同83.5%減)だった。

■Aiming <3911>  1,020円  +91 円 (+9.8%) 一時ストップ高   本日終値
 Aiming<3911>が続急伸し一時ストップ高の1079円に買われた。スクウェア・エニックス(東京都新宿区)が8日、公式ツイッターで、スマートフォン向けゲーム「ドラゴンクエストタクト」の配信日を7月16日と発表したことが引き続き好材料視された。「ドラゴンクエストタクト」は「ドラゴンクエスト」シリーズに登場するおなじみのモンスターたちを指揮して戦うタクティカルRPG。企画・制作をスクウェア・エニックスが、また開発をAimingが手掛けており、人気が予想されることから同ゲームへの関心とともにAimingへの注目度も高まっているようだ。

■カカクコム <2371>  2,913円  +253 円 (+9.5%)  本日終値  東証1部 上昇率10位
 カカクコム<2371>が急反騰。大和証券が8日、伊藤忠商事<8001>が同日、ファミリーマート<8028>をTOBにより完全子会社化すると発表したことを受けて、日経平均株価の銘柄入れ替えが実施される可能性があると指摘。その場合の採用候補銘柄を発表しており、なかに同社が含まれることが好材料視されている。同証券では伊藤忠、ファミマともに日経平均採用銘柄であるため1銘柄の空きが生じ、また、TOB期間が時期的には定期入れ替え時期に近いため、同時公表となる可能性もあるとしている。同社が候補として挙げた銘柄は、ファミマの入れ替えとしては銘柄不足感の強い消費セクターであることから、同セクターのサントリー食品インターナショナル<2587>を挙げている。また、定期入れ替えでは銘柄過剰感の強い素材セクターから日本化薬<4272>が除外となる可能性があるとみており、この採用候補も消費セクターからヤクルト<2267>、カカクコム、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>、ZOZO<3092>を挙げている。

■BASE <4477>  6,150円  +530 円 (+9.4%)  本日終値
 BASE<4477>が3日ぶりに反発。同社は8日、自社運営するEコマースプラットフォーム「BASE(ベイス)」のショップ開設数が110万件を突破したと発表しており、これが株価を刺激したようだ。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて3月以降、営業活動や集客を自粛していた実店舗を運営している事業者やイベント・催事で物販事業を行っている事業者などを中心にネットショップの開設が急増し、5月にはショップ開設数が100万件を突破。足もとではネットショップを活用した営業活動が新たなスタンダードとして浸透し始めており、5月からわずか2カ月で10万ショップが「BASE」の利用を始めている。

■大黒天物産 <2791>  5,730円  +430 円 (+8.1%)  本日終値
 大黒天物産<2791>は5日続伸し連日の年初来高値を更新となっている。8日の取引終了後に発表した21年5月期業績予想で、売上高2124億5500万円(前期比0.2%増)、営業増益61億2000万円(同3.1%増)、純利益38億3000万円(同2.5%増)と2期連続で営業最高益更新を見込むことが好感された。今期は5店舗の新規出店や6店舗の既存店を改装することが業績拡大に寄与する見通しだ。ただ、新型コロナウイルス感染症の影響で多くの不確実性が伴うとして、必要に応じて業績予想の修正を行う可能性があるとしている。なお、20年5月期決算は、売上高2120億5900万円(前の期比15.6%増)、営業利益59億3500万円(同2.2倍)、純利益37億3500万円(同13.2倍)だった。

■ネクステージ <3186>  961円  +46 円 (+5.0%)  本日終値
 ネクステージ<3186>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は8日、同社株のレーティングの「バイ」を再強調した。目標株価は1500円を継続した。同社は国産普通車と輸入車を販売する中古車販売事業を展開。大型店の出店による中古車小売り市場でのシェア拡大に注目しているほか、在庫調整の実施により台粗利改善傾向が強まっていることを指摘。20年11月期の連結営業利益は従来予想の30億円を前期比42.5%減の35億円(会社予想は30億円)に見直したほか、21年11月期の同利益は75億円とV字回復を見込んでいる。

■エーザイ <4523>  8,948円  +413 円 (+4.8%)  本日終値
 エーザイ<4523>が大幅続伸。同社は8日、米国のバイオジェンと開発している認知症治療薬「アデュカヌマブ」について米食品医薬品局(FDA)への新薬承認申請を完了したと発表した。承認されれば、認知症の臨床症状の悪化を抑制する初めての治療薬となる。同薬は当初、今年の早い段階で申請される計画だったが時期がずれ込むことが嫌気され、同社の株価は4月下旬に急落する場面もあった。同薬の承認申請を受け、前日の米国市場でバイオジェンの株価は急伸しており、この日の東京市場ではエーザイが買い人気となった。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,291円  +272 円 (+4.5%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>が断トツの売買代金をこなし急反発、年初来高値を更新した。時価はITバブル時の2000年3月以来20年4カ月ぶりの高値圏にある。ロイター通信が8日、中国EC最大手アリババ傘下の金融会社が年内にも香港市場に新規上場する計画にあると報じている。アリババはソフトバンクGの出資先であることから、株価の新たな刺激材料となっている。

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