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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:クスリアオキ、エムスリー、任天堂

クスリアオキ <日足> 「株探」多機能チャートより
■クスリアオキ <3549>  9,290円  +880 円 (+10.5%)  11:30現在  東証1部 上昇率2位
 クスリのアオキホールディングス<3549>が大幅反発している。2日の取引終了後に発表した20年5月期の連結経常利益は前の期比15.1%増の168億2900万円(従来予想は129億円)と減益予想から一転して増益で着地。続く21年5月期の同利益は前期比0.4%増の169億円と11期連続で過去最高益を更新する見通しとなり、これが好材料視されている。前期業績は新型コロナウイルスの感染拡大で医薬品や生活必需品などに特需が発生したことが計画上振れの要因となった。今期はドラッグストア95店舗の新規出店を計画するほか、既存店では品揃えの見直しや全面改装の実施などで活性化を図る。併せて、今期の年間配当は前期比2円50銭増の22円50銭に増配する方針としたことも好感されたようだ。

■JTOWER <4485>  5,850円  +550 円 (+10.4%)  11:30現在
 JTOWER<4485>が寄り付きに大口の買いを集め7営業日ぶりに急反発に転じた。同社は通信インフラシェアリングを国内外で展開するが、次世代通信規格5Gの商用サービス開始に伴いビジネスチャンスが広がっている。2日取引終了後、三菱UFJリース<8593>と資本・業務提携することを発表した。5Gの通信インフラシェアリング分野で協働を推進する計画で、今後の業容拡大への期待を背景に投資資金が流入する形となった。

■電算システム <3630>  3,980円  +265 円 (+7.1%)  11:30現在  東証1部 上昇率8位
 電算システム<3630>が3日ぶりに反発している。同社は2日、債権保証型の後払い決済サービス「DSK後払い」の提供を開始したと発表しており、これが買い手掛かりとなっているようだ。「DSK後払い」は、請求事業者のニーズ開拓、支払者の利便性の高さといった双方のメリットを追求し、安心感と利便性を備えた「クレーム対応費用保険」制度を利用できるサービス。これにより、代金回収業務だけでなく、顧客からのサービス全般にわたるさまざまなクレーム対応について、請求事業者の不安や煩わしさもサポートしている。

■オプティム <3694>  3,415円  +200 円 (+6.2%)  11:30現在
 オプティム<3694>が4日ぶりに反発している。2日の取引終了後、医療業界のデジタルトランスフォーメーションをテーマとした医療メディア「Medical DX(メディカルディーエックス)」をオープンしたと発表しており、これが好材料視されている。「Medical DX」は医療・介護現場などの医師・看護師・研究者といった実際にシステムを利用する側の人々に向けて、活用事例やノウハウを中心に発信し、現場で活用できるメディアを目標に開設。疾患を認識してから診断、治療、その後の生活に至るまでに患者がたどる道のりに合わせて、「予防」「診断」「治療・手術」「介護」「創薬」などのカテゴリーで、人工知能(AI)・IoT・ビッグデータを活用したシステムやデバイスを取り上げ、実例やノウハウを中心に紹介するとしている。

■Jストリーム <4308>  2,219円  +127 円 (+6.1%)  11:30現在
 Jストリーム<4308>が反発。前日に大陰線を引いたが、きょうは25日移動平均線を足場に切り返しに転じている。同社は2日取引終了後、製薬業界特化型クラウドCRM「Veeva CRM」と連携し、医師のWeb講演会視聴履歴をMR(医薬情報担当者)に対してタイムリーに提供できるソリューション「Veevaデータ連携サービス」の提供を開始することを発表、これを手掛かり材料に買いを呼び込んでいる。新型コロナウイルス感染症の流行により、直接医師に会って情報提供を行うこれまでのスタイルを継続することに困難を伴う現状で、的確なタイミングで情報を提供する手段として需要獲得が見込まれる。

■スシローGH <3563>  2,414円  +138 円 (+6.1%)  11:30現在
 スシローグローバルホールディングス<3563>が9日ぶりに急反発している。同社は2日、6月度の月次情報を公表。既存店売上高は前年同月比2.1%減となり、4月(44.4%減)や5月(18.6%減)から減収率が縮小傾向にあることが好感されているようだ。既存店の客数が前年同月比10.8%減(5月は34.6%減)に改善したことや、既存店客単価が同9.8%増(5月は24.5%増)となったことが寄与した。なお、全店ベースの売上高は同3.1%増と4カ月ぶりに前年実績を上回った。

■レオパレス21 <8848>  170円  +6 円 (+3.7%)  11:30現在
 レオパレス21<8848>が大幅反発している。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「経営再建中のレオパレス21はアパートの家賃引き上げを始めたと報じられており、業績への貢献を期待した買いが入っている。記事によると、新規契約者を対象に家賃平均の2%強にあたる月1000円程度を値上げし、また7月からは都心部など需要の多い物件の賃料を更に引き上げるという。同社はアパートの施工不良問題以降、賃料を順次下げていたが、値上げにより収益底上げを図るとしている。

■エムスリー <2413>  4,630円  +155 円 (+3.5%)  11:30現在
 エムスリー<2413>が3日ぶりに反発。SMBC日興証券は2日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに、目標株価を2800円から5000円に引き上げた。製薬企業マーケティングや診察現場でのデジタルトランスフォーメーション(DX)は新型コロナウイルスの感染拡大で加速し、遅々として進まなかった業界の構造改革に弾みがつくと予想。同社は市場規模の拡大と競争優位性から事業成長を享受できるポジションに位置する、とみている。特に「主力のMR君ファミリーの受注拡大加速」「海外、新規事業の潜在成長力の顕在化」「オンライン診療を含む、対一般消費者向けサービスラインナップの拡充」が株価上昇のカタリストになるとみている。

■任天堂 <7974>  49,730円  +1,440 円 (+3.0%)  11:30現在
 任天堂<7974>が続伸、一時1500円近い上昇をみせ5万円大台回復を視野に捉えている。日本でも新型コロナウイルス感染第2波への警戒感が高まるなか、外出自粛の動きが改めて巣ごもり消費を活発化させるとの思惑から、ニンテンドースイッチとその関連ソフトで需要を取り込む同社にマーケットの視線が向いている。大ヒットしている「あつまれ どうぶつの森」だが、ゲーム総合情報メディア「ファミ通」によるとパッケージ版の国内推計累計販売本数は今年3月20日~6月28日までで500万本を超えたことが伝えられている。今後も同商品の販売は大きく伸びることが予想されており、株価面でも追い風材料となっている。

■ソフトバンクグループ <9984>  5,745円  +115 円 (+2.0%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>が目先筋の売り物をこなし4日続伸と上値基調を継続、2月につけた年初来高値5871円も視界に入る段階にある。前日は東証1部上場企業のなかで断トツの売買代金をこなしたが、きょうも寄り付きから高水準の買いを集めマーケットの注目度は高い。前日に同社が出資する米保険スタートアップのレモネードが米国株市場に上場、人工知能(AI)を活用したインシュアテック企業として市場の関心は高く、株価も人気化している。これがソフトバンクGの株価を後押しする材料となっている。

■TSIホールディングス <3608>  388円  -48 円 (-11.0%)  11:30現在  東証1部 下落率トップ
 2日に決算を発表。「非開示だった上期最終は赤字転落、未定だった配当は無配転落」が嫌気された。
 TSIホールディングス <3608> が7月2日大引け後(15:00)に決算を発表。21年2月期第1四半期(3-5月)の連結最終損益は104億円の赤字(前年同期は24.7億円の黒字)に転落した。業績悪化に伴い、従来未定としていた期末一括配当を見送る(前期は17.5円)とし、無配転落する方針とした。
  ⇒⇒TSIホールディングスの詳しい業績推移表を見る

■キユーピー <2809>  1,909円  -132 円 (-6.5%)  11:30現在  東証1部 下落率5位
 キユーピー<2809>は急反落。2日取引終了後に20年11月期業績予想の下方修正を発表したことが嫌気された。売上高は5400億円から5300億円(前期比2.9%減)に修正したほか、営業利益は300億円から240億円(同25.1%減)、純利益は120億円から77億円(同58.8%減)に見直した。今期業績予想の下方修正は4月2日に続き2回目。新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛の影響で外食需要が低迷するなか、同社の業務用向け食品を中心に売り上げが減少している。なお、年40円の今期配当予想は据え置いている。

■エービーシー・マート <2670>  6,110円  -200 円 (-3.2%)  11:30現在
 エービーシー・マート<2670>は反落している。2日の取引終了後に発表した6月度概況で、既存店売上高は前年同月比0.8%減と5カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気されている。6月に入りほぼ全店で営業が再開されたが、近場での消費傾向が強く、混雑を避けるため、郊外店やオンラインの売り上げが伸長したが、前年に比べ週末が1回少ない曜日並びだったことが響いた。商品面では、引き続きスポーツシューズが売り上げを牽引したほか、季節商品のサンダルや学校再開による需要増でキッズシューズが好調だった。

■ユナイテッドアローズ <7606>  1,644円  -49 円 (-2.9%)  11:30現在
 ユナイテッドアローズ<7606>は3日続落している。2日の取引終了後に発表した6月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販を合わせた既存店売上高は前年同月比3.9%減と4カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気されている。6月は実店舗のほぼ全店が営業を再開したものの、営業時間の短縮などの影響もあり既存店売上は前年を下回った。ただ、外出抑制などの影響でネット通販売上は引き続き大きく伸びた。なお、前年に比べて休日が2日少なかった影響がマイナス4.0%程度あったとしている。

■ホクト <1379>  1,970円  -19 円 (-1.0%)  11:30現在
 ホクト<1379>に注目したい。同社はキノコ生産量国内首位を誇るが、業績は好調に推移している。近年の健康ブームなどを背景に収益環境には追い風が吹いており、21年3月期連結営業利益予想は前期比10.6%増の43億4000万円と2ケタ増益を見込む。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う免疫対策食材としてのキノコが“異例の品薄状態”にあると言われており、それを反映する形で、同社の5月の月次売上高は前年同月比13.0%増と3カ月連続で前年実績を上回るなど好調だ。新型コロナの収束には時間がかかり、今後も影響が長期化するとの見方から、中期的な需要拡大に伴う業績の上振れも期待できる。株価は2月~3月中旬にかけての急落分を完全に取り戻しており、ここから一段の上昇が期待できそうだ。(れい)

●ストップ高銘柄
 GMOメディア <6180>  2,112円  +400 円 (+23.4%) ストップ高   11:30現在
 GMOリサーチ <3695>  2,180円  +400 円 (+22.5%) ストップ高   11:30現在
 GMO TECH <6026>  3,835円  +700 円 (+22.3%) ストップ高   11:30現在
 GMOアドパートナーズ <4784>  624円  +100 円 (+19.1%) ストップ高   11:30現在
 アイ・ピー・エス <4335>  1,105円  +150 円 (+15.7%) ストップ高   11:30現在
 など、5銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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