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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「気になる日米トップの支持率低下」

株式評論家 富田隆弥

◆安倍首相は、19日からの国内移動の全面解禁を発表した。イベントの開催制限も緩和し、プロ野球やサッカーJリーグがいよいよ始まる。ステイホームが染みついた身にとって、スポーツ再開は楽しみである。

◆だが、その一方で気になることもある。新型コロナウイルスの感染拡大は世界では収束していない。東京都でも新規感染者が40人を超す日が珍しくない。首相が制限を解除したからといって喜んで外に飛び出す人はそう多くないようだ。そうなると、経済の要である「消費」の回復ペースが緩やかになりかねない。

◆もう一つ気になるのは、安倍内閣の支持率低下だ。報道機関の調査結果は省かせてもらうが、概ね支持率は30%台に下がり、中には20%台前半のところもある。株式市場では「ポストコロナ」がテーマだが、マスコミでは「ポスト安倍」がテーマになってきた。

◆コロナ禍が続く17日に国会を閉会、そして18日に河井夫妻が逮捕され、19日から移動を全面解禁したが、緊急事態宣言を出したタイミングといい、コロナ対策を国民のためでなく政府の都合に合わせて組んできたと疑われても仕方ない。それはともかく、内閣の支持率低下は外国人投資家の日本株に対する注目度の低下につながりかねず、投資家としては心配のタネとなろう。

◆支持率低下は米国のトランプ大統領にも言えること。6月になりトランプ大統領の支持率が39%に低下(不支持57%)したとの米ギャラップの世論調査なども伝わっている。11月の大統領選まで5ヵ月を切り、ここから支持率挽回を狙って策を講じてくるだろう。その策はマーケットにとってプラス効果をもたらすだろうが、もしトランプ大統領が続投できない雲行きになるなら「トランプ相場」で大きく上げてきた株式市場には先行き心配のタネとなろう。

日経平均株価 NYダウともに8日をピークに調整に入った(終値ベース)。ただ、15日に一時、日経平均は2万1529円まで、NYダウも2万4843ドルまで下落したが、どちらも日足の25日移動平均線を下支えに切り返した。テクニカル指標が過熱感を強めて高値圏に来ていた株式市場だ。この調整は上昇基調を維持したスピード調整として評価できる。

◆日銀のETF買い、FRBの無制限緩和やトランプ政権の財政出動などもあり、株式市場の需給関係はまだ買い方有利にある。ただ、高所だけに風雨が強まり乱高下しやすいことや、メジャーSQ(先物の清算が集中)の6月に高値打ちというシナリオがあることは頭に入れておきたい。チャートでは需給相場の下値ポイントとして25日移動平均線をマークしておきたい。

(6月18日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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