【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):住友鉱、西武HD、東芝テック
住友鉱 <日足> 「株探」多機能チャートより
住友金属鉱山<5713>や三菱マテリアル<5711>、三井金属<5706>など非鉄株が高い。米国や欧州、日本などの経済活動再開の動き加え、中国の追加刺激策への期待もあり、銅価格が上昇している。26日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の銅先物の期近物は前週末に比べ0.032ドル(1.3%)高の1ポンド=2.4185ドル高に上昇。景気回復期待で足もとの銅価格はじり高基調となっている。
■サカタインクス <4633> 1,042円 +32 円 (+3.2%) 本日終値
サカタインクス<4633>が3日続伸。26日の取引終了後に発表した第1四半期(1~3月)連結決算が、売上高412億6900万円(前年同期比0.2%増)、営業利益19億800万円(同20.1%増)、純利益6億5400万円(同40.2%減)と2割営業増益となったことが好感された。新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、印刷情報関連の印刷インキが低調だったものの、パッケージ関連の印刷インキが拡販の奏功や需要の増加により欧米が好調に推移し売上高・営業利益を押し上げた。ただ、ブラジルレアル、インドネシアルピアなどの現地通貨安の進行で多額の為替差損が発生したことから、純利益は大幅減益を余儀なくされた。なお、20年12月期通期業績予想は、売上高1710億円(前期比2.2%増)、営業利益75億円(同20.5%増)、純利益58億円(同40.9%増)の従来見通しを据え置いている。
■ミルボン <4919> 5,400円 +90 円 (+1.7%) 本日終値
ミルボン<4919>が4日続伸。午後1時30分ごろ、美容室専売品のヘアケアアイテムを6月1日から公式オンラインストアで販売すると発表しており、これが好感された。これまで、美容室専売品である同社商品は美容室の店頭でしか購入できなかったが、顧客が購入しやすい環境を提供することで「美容室へ買いに行く不便さ」で購入を諦めていた顧客の悩みを解消するのが狙い。一方で顧客のリピート購入を支えることで美容室の売上げ向上に貢献するとしている。
■オークネット <3964> 1,096円 +17 円 (+1.6%) 本日終値
オークネット<3964>が4日続伸。26日の取引終了後、東京砧花き園芸市場(東京都世田谷区)の全株式を7月1日付で取得し子会社化すると発表しており、これが好感された。東京砧花き園芸市場は洋ランや観葉植物、ガーデニング素材などの鉢物を中心とした卸売り会社であり、世田谷中央卸売市場は、立地・環境に優位性があり、業界トップクラスの買参人及び生産者が集まる市場。オークネットグループのオークネット・アグリビジネスでは、切花を中心とした花きのWEBオークションや流通に付随する情報提供サービスを展開していることから、今回の子会社化により切花・鉢物のバランスのとれた花の総合流通市場の運営による更なる事業拡大を目指すとしている。取得価額は非開示。なお、20年12月期業績への影響は軽微としている。
■日本空港ビルデング <9706> 4,720円 -255 円 (-5.1%) 本日終値
日本空港ビルデング<9706>が反落。26日の取引終了後、集計中の20年3月期連結業績予想について、売上高を2757億円から2497億円(前の期比8.7%減)へ、営業利益が167億円から95億円(同57.7%減)へ、最終利益が83億円から49億円(同85.2%減)へ下振れて着地したようだと発表したことが嫌気された。第3四半期までは概ね計画通りで推移したものの、第4四半期に新型コロナウイルス感染症の影響で国内線と国際線の旅客数が減少し、施設利用料収入や商品・飲食売り上げが計画を下回ったことが響いた。
■西武ホールディングス <9024> 1,424円 -77 円 (-5.1%) 本日終値
26日に決算を発表。「前期経常は25%減益で着地・1-3月期(4Q)経常は赤字転落、今期業績は非開示」が嫌気された。
西武ホールディングス <9024> が5月26日大引け後(15:00)に決算を発表。20年3月期の連結経常利益は前の期比25.4%減の487億円に減った。なお、21年3月期の業績見通しは開示しなかった。
⇒⇒西武ホールディングスの詳しい業績推移表を見る
■東芝テック <6588> 3,850円 -175 円 (-4.4%) 本日終値
東芝テック<6588>は急反落。26日の取引終了後に発表した21年3月期連結業績予想で、売上高4100億円(前期比15.3%減)、営業利益100億円(同28.5%減)、純利益5億円(同86.6%減)と大幅減益を見込んでいることが嫌気された。POSシステムなどリテールソリューション事業で積極投資や海外一部不採算地域の体制見直しを進めるほか、プリンティング事業の収益回復を図る見通し。ただ、新型コロナウイルス感染症の影響で年度前半まで米、欧、アジア及び日本のいずれの地域も景気減速または後退が見込まれることから、減収減益を余儀なくされる見通しだ。なお、固定費削減のための構造改革費用を特別損失として約60億円見込んでいることも最終利益を押し下げる。同時に発表した20年3月期決算は、売上高4837億9900万円(前の期比1.5%増)、営業利益139億7700万円(同22.3%減)、純利益37億3000万円(同66.7%減)だった。
■東京エレクトロン <8035> 21,890円 -805 円 (-3.6%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>が800円を超える下落となったほか、レーザーテック<6920>も4日ぶり反落するなど半導体関連に利益確定の売りが目立つ。前日の米国株市場ではNYダウが530ドル近い上昇をみせたが、エヌビディアが利食われるなど、先駆したIT関連株には売り優勢となるものも少なくなかった。東京市場でもここ期待先行で買われた世界景気敏感セクターである半導体製造装置株などは上値の重さが意識されている。
■No.1 <3562> 1,333円 +300 円 (+29.0%) ストップ高 本日終値
No.1<3562>がストップ高。同社は中小企業向け中心にOA機器やサーバーの販売及びメンテナンスを展開し、自社企画で採算性の高い情報セキュリティー商品も取り扱っている。26日取引終了後、ネットワークセキュリティ機器などの開発を手掛けるアレクソン(大阪市)の株式をエフティグループ<2763>から取得し子会社化することを発表、これによる業容拡大期待を背景に物色人気化した。
■アディッシュ <7093> 3,730円 +700 円 (+23.1%) ストップ高 本日終値
アディッシュ<7093>がストップ高。ソーシャルアプリ向けサポートやソーシャルリスク投稿モニタリング事業などを展開しており、株価はここ連日大幅高となっている。26日取引終了後、小学校・中学校・高校に向けてICT教育やインターネットリテラシーのオンライン講演の提供を開始することを発表、これを材料視する形で投資資金の攻勢が一段と強まり上げ足を加速させる展開となっている。
株探ニュース