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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:古河電、ソニーFH、シャープ

古河電 <日足> 「株探」多機能チャートより
■UACJ <5741>  2,109円  +369 円 (+21.2%)  11:30現在  東証1部 上昇率トップ
 19日に決算を発表。「前期経常は39%減益も上振れ着地・1-3月期(4Q)経常は黒字浮上、今期業績は非開示」が好感された。
 UACJ <5741> が5月19日大引け後(15:00)に決算を発表。20年3月期の連結経常利益は前の期比38.9%減の37.8億円に落ち込んだが、従来予想の20億円を上回って着地。ただ、3期連続減益となった。なお、21年3月期の業績見通しは開示しなかった。
  ⇒⇒UACJの詳しい業績推移表を見る

■古河電気工業 <5801>  2,420円  +356 円 (+17.3%)  11:30現在  東証1部 上昇率3位
 古河電気工業<5801>が急騰。株価は一時、前日に比べ18.5%高に買われた。19日取引終了後に発表された20年3月期連結業績は従来予想を上回って着地した。売上高は9000億円の見通しに対し9144億3900万円(前の期比7.8%減)、営業利益は200億円が235億6500万円(同42.3%減)、純利益が100億円に対し176億3900万円(同39.4%減)となった。北米光ケーブルの生産性が改善したほか経費抑制策が貢献した。また持分法投資損益や固定資産の売却なども貢献した。21年3月期の業績予想は未定とされたが、生産性の向上などを評価する買いが流入している。

■BASE <4477>  3,275円  +465 円 (+16.6%) 一時ストップ高   11:30現在
 BASE<4477>は上値追い鮮烈、一時値幅制限上限となる500円高は3310円まで買われる人気となった。連日の上場来高値で、取引時間中を含めるときょうまで3日連続でストップ高に買われる異彩人気となっている。同社は中小企業向けなどを主力にECサイト制作を行う。小売業界ではデジタルシフトに向けた投資を進めるリテールテックの動きが加速しており、そのなか、資金や技術力に乏しい中小企業でも簡単にECサイトの運営を可能とする同社のeコマースプラットフォーム「BASE(ベイス)」が注目されている。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛の動きを背景に巣ごもり消費が活発化しており、同社の収益環境に吹く追い風が強い。「BASE」のショップ開設数は既に100万ショップを突破しており、EC顧客店舗の流通金額も急増傾向にあることで、株価を強く刺激する形となっている。

■ソニーFH <8729>  2,597円  +185 円 (+7.7%)  11:30現在
 ソニーフィナンシャルホールディングス<8729>がカイ気配スタートで4連騰。前日は取引時間中にソニー<6758>がTOB(株式公開買い付け)を通じて買収するとの報道を受けて売買停止となっていた。同日取引終了後、ソニーが同社に対してTOBを実施し、完全子会社化を目指すと正式に発表。TOB価格が前日終値を7.8%上回る1株2600円とあって、本日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げる形となった。なお、買付期間は5月20日から7月13日までとし、TOBが成立した場合、同社株は上場廃止となる見通しだ。

■日本曹達 <4041>  3,025円  +179 円 (+6.3%)  11:30現在
 日本曹達<4041>が大幅高で4日続伸している。19日取引終了後、20年3月期の連結経常利益は前の期比16.0%増の103億1200万円だったと発表。従来予想の83億円を上回り、減益予想から一転して増益で着地となったことが好感されたようだ。カセイソーダや青化ソーダといった工業薬品の販売減少で主力の化学品事業は減収減益だったものの、プラント建設工事が増加した建設事業の収益拡大などで補った。持ち分法適用関連会社Novus Internationalで前の期に計上した損失が縮小したことも利益を大きく押し上げた。なお、21年3月期の業績と配当見通しは開示しなかった。

■東テク <9960>  2,346円  +135 円 (+6.1%)  11:30現在
 東テク<9960>が3連騰している。19日の取引終了後、20年3月期連結決算を発表。売上高は1171億4100万円(前の期比13.0%増)、営業利益64億6400万円(同18.8%増)、純利益47億6300万円(同18.3%増)と2ケタ増益となったことが好感されている。期首に取得した計装工事やメンテナンス事業を展開するアイ・ビー・テクノス及びその子会社2社を連結の範囲に含めたことが寄与したほか、商品販売事業が順調に推移したことも業績拡大に貢献した。21年3月期の業績予想は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による事業活動に与える影響を現時点で合理的に予測することが困難な状況にあるとして開示を見送るとしている。

■凸版印刷 <7911>  1,594円  +40 円 (+2.6%)  11:30現在
 凸版印刷<7911>が4日続伸している。この日、ベルシステム24ホールディングス<6183>と合弁で、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を支援するBPO領域に特化した新会社「TBネクストコミュニケーションズ」を設立したと発表しており、これが好感されている。両社は17年11月に資本・業務提携を締結以降、バックオフィス業務やコンタクトセンター業務などの領域で協業を進めてきたが、今回の合弁会社設立によりシナジーを更に加速させ、最大化するのが狙い。凸版の持つ高度なセキュリティーインフラによる他社との差別化や、幅広いネットワークよるビジネス機会の拡大などに加えて、ベル24HDのコンタクトセンター運営により培った知見が融合することで、次世代BPOサービスの展開を目指すとしている。

■日揮ホールディングス <1963>  1,066円  +15 円 (+1.4%)  11:30現在
 日揮ホールディングス<1963>大幅高で4日続伸と気を吐いている。同社が19日取引終了後に発表した、21年3月期の最終利益予想が前期比94%増の80億円となる見通しとしたことが評価材料となっている。20年3月期については原油価格暴落の影響による顧客の投資判断の遅れが業績に反映され、最終利益は83%減と落ち込んだが、今期は原油価格が回復に転じるとの前提で、製油所やLNGプラントの案件が収益を押し上げる見通し。前期実績については株価に織り込みが進んでいたこともあって、目先は空売りの買い戻しなども加わり、株価に浮揚力が働いている。

■オートバックスセブン <9832>  1,284円  +3 円 (+0.2%)  11:30現在
 オートバックスセブン<9832>は小動き。19日の取引終了後、集計中の20年3月期連結業績について、売上高が2230億円から2214億円(前の期比3.5%増)へ、営業利益が80億円から75億円(同0.3%増)へ、純利益が58億円から37億円(同32.5%減)へ下振れて着地したようだと発表したが、市場の反応は限定的のようだ。第3四半期までは概ね堅調に推移していたものの、第4四半期の暖冬による冬季商品の販売低迷や新型コロナウイルスの感染拡大による客数減少が響いた。また、一部店舗の固定資産について減損損失を計上したことも最終利益を押し下げた。

■シャープ <6753>  1,135円  -60 円 (-5.0%)  11:30現在  東証1部 下落率3位
 19日に決算を発表。「前期経常は20%減益で着地・1-3月期(4Q)経常は赤字転落、今期業績は非開示」が嫌気された。
 シャープ <6753> が5月19日大引け後(15:00)に決算を発表。20年3月期の連結経常利益は前の期比19.5%減の555億円に減った。なお、21年3月期の業績見通しは開示しなかった。
  ⇒⇒シャープの詳しい業績推移表を見る

■ソニー <6758>  6,710円  -192 円 (-2.8%)  11:30現在
 ソニー<6758>は19日、金融子会社のソニーフィナンシャルホールディングス<8729>を完全子会社化すると発表した。これに伴い、日経平均銘柄に1銘柄の空きが生じることになり日経平均採用企業の臨時入れ替えが発表される可能性が出ている。ソニーFHに対する株式公開買い付け(TOB)は7月13日まで行われる予定であり、TOBが成立した場合、7月中旬にも銘柄の入れ替えが発表され実施されるとみられている。ソニーFHに代わる臨時入れ替え銘柄の候補として、大和証券では日本取引所グループ<8697>を挙げた。また、SMBC日興証券ではSBIホールディングス<8473>かマネックスグループ<8698>、あるいはZOZO<3092>が有力候補になるとみている。

■富士フイルム <4901>  4,931円  -135 円 (-2.7%)  11:30現在
 富士フイルムホールディングス<4901>は反落している。共同通信が19日夜、「新型コロナウイルス感染症の治療薬候補アビガンを巡り、国の承認審査にデータを活用できると期待された臨床研究で、明確な有効性が示されていないことが19日、分かった」と報じており、アビガンを開発した富士フイルム富山化学を子会社に持つ同社が売られている。また、アビガンの原薬や中間体を供給するデンカ<4061>や三谷産業<8285>なども売られている。

■タカラトミー <7867>  913円  -18 円 (-1.9%)  11:30現在
 タカラトミー<7867>が反落している。19日の取引終了後に発表した20年3月期の連結決算が、売上高1648億3700万円(前の期比6.8%減)、営業利益106億8300万円(同25.8%減)、純利益45億700万円(同51.5%減)と大幅減益となったことが嫌気されている。定番商品である「トミカ」や映画「トイ・ストーリー4」「アナと雪の女王2」関連商品の販売は伸長したものの、最大商戦期の年末年始商戦で玩具全体の市況に勢いがみられなかったことが響いた。また、15年夏に発売し5年目となる「ベイブレードバースト」の販売減少や「トランスフォーマー」映画関連商品販売の反動減に加え、ボーイズ新規商品及びグローバル戦略商品「Rizmo(リズモ)」の販売が期待値に届かなかったことも響いた。なお、21年3月期業績予想は、新型コロナウイルスによる影響を合理的に算定することが困難であるとして未定としている。

■三菱UFJ <8306>  422.1円  -1.8 円 (-0.4%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが軟調。前日の米国株市場ではゴールドマン・サックスやバンク・オブ・アメリカなど大手金融株が軒並み軟調な展開を強いられた。経済活動再開による景気回復期待はあるものの、依然として新型コロナウイルスの感染第2波に対する警戒感は根強く、パウエルFRB議長は19日の議会証言で追加支援策に前向きな姿勢を示したが、内需回復には時間がかかるとの見方も出ている。そうしたなか、米10年債利回りは再び水準を切り下げ、前日終値ベースで0.68%と0.7%台を再び下回ってきた。東京市場でも米国事業を展開するメガバンクには買い手控え材料となっている。

■日本アビオニクス <6946>  2,162円  +400 円 (+22.7%) ストップ高   11:30現在
 日本アビオニクス<6946>がストップ高の2162円に買われている。きょう付けの日本経済新聞で「東京都は19日、新型コロナウイルスの感染拡大への追加対策として体温を自動で測定するサーモグラフィーを都内の学校に配備すると発表した」と報じられており、赤外線サーモグラフィーを手掛ける同社に思惑的な買いが入っているようだ。

■ピアズ <7066>  3,015円  +500 円 (+19.9%) ストップ高   11:30現在
 ピアズ<7066>がストップ高に買われている。19日の朝8時30分ごろ、給与前払いサービスを展開するPayment Technology(東京都文京区)と、リモートワークを推進することを目的に共同出資による子会社を設立したと発表しており、これが好感されている。新会社2Linksは資本金500万円で、ピアズ60%、Payment Technology20%出資で設立。休業している店舗などの空室をピアズが一括管理し、オフィスや家庭内でリモートワークに従事できない人向けに、一人で安心して仕事に集中できる個室空間を提供する。6月初旬から一部地域でトライアルスタートする予定。なお、20年9月期業績への影響は軽微としている。

■東京計器 <7721>  916円  +150 円 (+19.6%) ストップ高   11:30現在
 東京計器<7721>がストップ高に買われている。同社は19日取引終了後に連結決算を発表。20年3月期の経常利益は前の期比24.4%減の20億1100万円に落ち込んだが、従来予想の17億1000万円を上回って着地。続く21年3月期の同利益は前期比1.9%増の20億5000万円に伸びる見通しとなり、これを好感する買いが入っている。今期は防衛・通信機器事業でレーダー装置大型案件の納入ピークが過ぎたことで減収を見込むものの、製品ミックスの変化による原価率の好転に加え、一層のコストダウンを推進することなどで吸収し、増益を確保する計画だ。併せて、23年3月期に経常利益38億7000万円を目指す中期事業計画も発表している。

●ストップ高銘柄
 ワイエスフード <3358>  216円  +50 円 (+30.1%) ストップ高   11:30現在
 Mマート <4380>  1,697円  +300 円 (+21.5%) ストップ高   11:30現在 
 など、7銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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