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【市況】【↓】日経平均 大引け| 続落、米中対立懸念でリスク回避の売り優勢 (5月13日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  20140.92
高値  20329.89(14:40)
安値  20056.46(09:12)
大引け 20267.05(前日比 -99.43 、 -0.49% )

売買高  13億1925万株 (東証1部概算)
売買代金  2兆3290億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は続落、米株大幅安を受けリスク回避の売り優勢
 2.米中対立懸念や新型コロナ感染第2波への警戒感が重荷に
 3.下値では緊急事態宣言の一部解除見通し受け押し目買いも
 4.一時300円超安も日銀ETF買い観測を支えに後半戻す
 5.アジア株切り返し、値下がり銘柄数も5割程度にとどまる

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比457ドル安と続落した。新型コロナウイルスの感染者数が中国や韓国、ドイツで増加しており、感染の第2波を警戒した売りが優勢となった。

 東京市場では前日の米株安を受け、戻り売り圧力が意識される展開となり日経平均株価は続落。ただ、下げ一巡後は押し目買いで下げ幅を縮小した。

 13日の東京市場は、軟調な地合いで、日経平均は一時300円を超える下落となり2万円大台攻防も意識させたが、その後は緊急事態宣言の一部解除見通しなどが伝わり、押し目買いが入り下げ渋った。新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感が再燃するなか、前日の米株市場では米中対立が先鋭化することへの懸念も加わってNYダウなど主要株指数が大きく下げており、東京市場でもリスクを取りづらい環境だった。ただ、朝安後は徐々に態勢を立て直し、後場も日銀のETF買い観測が下支えとなったほか、中国株や韓国株などアジア株市場が切り返す動きを見せたことなどを横目に、日経平均も漸次戻り足に。終盤はややまとまった売りが出て押し下げられたが、下げ幅は100円未満におさまった。東証1部の値下がり銘柄数も全体の5割強にとどまっている。

 個別では、ファーストリテイリング<9983>が1500円超の下げとなったほか、資生堂<4911>も安い。トヨタ自動車<7203>が値を下げ、東京エレクトロン<8035>、キーエンス<6861>、レーザーテック<6920>なども売られた。エムスリー<2413>も安い。三井海洋開発<6269>が大幅安、ブイ・テクノロジー<7717>も大きく値を下げた。TOKYO BASE<3415>、KLab<3656>も急落した。
 半面、NEC<6701>が大幅高となり、任天堂<7974>、ファナック<6954>もしっかり。塩野義製薬<4507>が急伸したほか、テルモ<4543>、第一三共<4568>など医薬品セクターに買われるものが目立つ。長野計器<7715>、日総工産<6569>はストップ高となった。アニコム ホールディングス<8715>が値を飛ばし、GMOインターネット<9449>も活況高となった。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はテルモ <4543> 、塩野義 <4507> 、第一三共 <4568> 、ファナック <6954> 、トレンド <4704> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約75円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、SBG <9984> 、資生堂 <4911> 、KDDI <9433> 、エムスリー <2413> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約93円。うち55円はファストリ1銘柄によるもの。

 東証33業種のうち上昇は12業種。上昇率の上位5業種は(1)精密機器、(2)医薬品、(3)ゴム製品、(4)銀行業、(5)機械。一方、下落率の上位5業種は(1)保険業、(2)鉄鋼、(3)パルプ・紙、(4)空運業、(5)輸送用機器。

■個別材料株

△アドウェイズ <2489> [東証M]
 21年3月期営業利益は2倍見通し。
△歯愛メディカル <3540> [JQ]
 第1四半期は47%経常増益。
△DMP <3652> [東証M]
 20年3月期業績は営業利益2.9倍。
△ラック <3857> [JQ]
 21年3月期は大幅増益見通し。
△リボミック <4591> [東証M]
 新型コロナ感染症治療用アプタマーの開発に着手。
△ニッパンR <4669> [JQ]
 第1四半期は2ケタ増収増益。
△ダイフク <6383>
 今期経常は2%増益へ。
△日総工産 <6569>
 20年3月期営業利益は7%増で従来予想上回る。
△コーア商HD <9273> [東証2]
 今期経常を50%上方修正・4期ぶり最高益、配当も6円増額。
△GMO <9449>
 1-3月期(1Q)経常は65%増益で着地。

▼コニカミノル <4902>
 前期最終を一転赤字に下方修正、配当も5円減額。
▼ウィルG <6089>
 21年3月期は52%営業減益で9円減配見通し。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)長野計器 <7715> 、(2)日総工産 <6569> 、(3)GMOクラウ <3788> 、(4)ダイヘン <6622> 、(5)塩野義 <4507> 、(6)アニコムHD <8715> 、(7)イントラスト <7191> 、(8)GMO <9449> 、(9)アゴーラHG <9704> 、(10)丸一管 <5463> 。
 値下がり率上位10傑は(1)JBCCHD <9889> 、(2)三井海洋 <6269> 、(3)ウィルG <6089> 、(4)三井E&S <7003> 、(5)システナ <2317> 、(6)A&D <7745> 、(7)Vテク <7717> 、(8)ネットマーケ <6175> 、(9)京葉銀 <8544> 、(10)インプレス <9479> 。

【大引け】

 日経平均は前日比99.43円(0.49%)安の2万0267.05円。TOPIXは前日比2.03(0.14%)安の1474.69。出来高は概算で13億1925万株。東証1部の値上がり銘柄数は975、値下がり銘柄数は1103となった。日経ジャスダック平均は3267.73円(6.27円高)。

[2020年5月13日]


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