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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ワールドHD、テクマト、東ソー

ワールドHD <日足> 「株探」多機能チャートより
■メック <4971>  2,025円  +312 円 (+18.2%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 メック<4971>が大幅に続伸し、約3カ月ぶりに年初来高値を更新した。11日取引終了後に発表した20年12月期第1四半期(1~3月)の連結決算は売上高28億900万円(前年同期比20.7%増)、経常利益4億6300万円(同92.9%増)に拡大しており、これを好感する買いが向かった。新型コロナウイルス感染拡大の影響による一部国内顧客の需要前倒しなどを背景に、半導体を搭載するパッケージ基板向け密着向上剤などの販売が増加した。また、薬品粗利益率が改善したことも大幅増益につながった。第1四半期経常利益の上期計画6億円に対する進捗率は77.2%と高水準で、業績上振れが視野に入っている。

■ワールドHD <2429>  1,790円  +244 円 (+15.8%)  本日終値  東証1部 上昇率4位
 ワールドホールディングス<2429>が3連騰し、株価は一時前日比19%高の1840円まで上昇した。11日取引終了後に20年12月期第1四半期(1~3月)の連結決算を発表。売上高364億8000万円(前年同期比19.2%増)、経常利益13億9300万円(同8.8倍の)に拡大しており、これを好感する買いが向かった。不動産事業でデベロップメント関連の事業用地引き渡しが順調に進んだことが収益を大きく押し上げた。基幹の人材・教育ビジネスはテクノ事業の業績が伸長するなど増収増益を確保したほか、情報通信事業の採算が改善したことも大幅増益の要因となった。なお、新型コロナウイルスの影響は第1四半期時点では限定的だったとしている。

■テクマトリックス <3762>  3,125円  +393 円 (+14.4%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 テクマトリックス<3762>が急反騰。株価は前日比15.8%高の3165円まで上値を伸ばし、上場来高値を更新した。同社は11日取引終了後に20年3月期の連結決算を発表。売上高285億5300万円(前の期比12.3%増)、経常利益30億1800万円(同28.3%増)に伸び、いずれも過去最高を達成したことが好材料視されたようだ。1日に上方修正した数値とほぼ同じ内容での着地となった。継続的なセキュリティー投資需要の高まりを背景に、情報基盤事業でセキュリティー関連製品の受注が大きく伸びた。また、アプリケーション・サービス事業では医療分野やCRM分野が好調だったほか、事業構造改革が進展したことも業績拡大に貢献した。21年3月期の業績見通しは新型コロナウイルスの影響が見通せず非開示としたが、テレワークや医療機関のオンライン化などデジタル活用の急速な広がりに加え、サイバー攻撃によるリスクの高まりがビジネス拡大の追い風となることが期待されている。

■PSS <7707>  1,199円  +107 円 (+9.8%)  本日終値
 プレシジョン・システム・サイエンス<7707>が急騰、株価は4月初旬から約1カ月で既に大きく居どころを変えている。同社はバイオ関連機器を展開、収益貢献度の高いDNA抽出装置の拡販に力を入れているが、遺伝子解析や免疫測定分野に強みを持ち、新型コロナウイルス向け遺伝子検査装置や検査試薬などで注目度が高い。東京農工大と同社は新型コロナウイルスの迅速診断技術などで共同研究を進めるほか、フランスのエリテック社と共同開発した全自動PCR検査システムはフランスの医療現場で活用されている。中国や韓国でのクラスター感染やドイツでも感染者数が再び増勢にあることなどが伝わっており、同社の検査システムに対する需要が改めて意識される局面にある。

■アイフル <8515>  269円  +24 円 (+9.8%)  本日終値
 アイフル<8515>が活況高。商い増勢のなか大幅高で4連騰となり、5日移動平均線を絡め上値追い基調を強めている。同社が11日取引終了後に発表した20年3月期決算は営業利益が前の期比44.6%減の16億7900万円だったが、これについては株価には事前に織り込みが進んでいた。一方、売り上げの5割を占める無担保ローンの拡大が続いており、21年3月期の業績予想については急回復を見込んでいる。営業利益は前期比約12倍の199億円を予想しており、これがポジティブサプライズとなった。

■綜合警備保障 <2331>  5,550円  +390 円 (+7.6%)  本日終値
 ALSOK<2331>が後場商いを膨らませ上げ幅を一気に拡大、一時8.5%高の5600円に買われる場面があった。警備サービスの大手で金融業界向けに強みを持つが、法人向けだけでなくホームセキュリティーをベースに個人向け需要の開拓にも力を入れている。きょう後場取引時間中に発表した20年3月期決算は、営業利益が前の期比14%増の367億9500万円と2ケタ成長を達成、21年3月期についても前期比2.2%増の376億円と伸び率は鈍化するものの増益基調を確保する見通しにあり、これをポジティブ視する買いが流入した。

■東祥 <8920>  1,295円  +90 円 (+7.5%)  本日終値
 東祥<8920>は3連騰。11日の取引終了後に発表した20年3月期連結決算が、売上高344億6600万円(前の期比26.5%増)、営業利益96億8200万円(同35.1%増)、純利益58億300万円(同44.2%増)と大幅増益となったことが好感された。第4四半期に新型コロナウイルスによる影響を受け、主力のスポーツクラブが苦戦したものの、ホテル事業で前期に開業した5店舗や新規開業4店舗の増収効果があったことに加えて、不動産事業が好調に推移したことが貢献した。なお、21年3月期業績予想は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により現段階で予想を合理的に算定することが困難であるとして未定としている。

■Jエレベータ <6544>  2,910円  +197 円 (+7.3%)  本日終値
 11日に決算を発表。「今期経常は15%増で4期連続最高益、前期配当を2円増額」が好感された。
 ジャパンエレベーターサービスホールディングス <6544> が5月11日大引け後(15:00)に決算を発表。20年3月期の連結経常利益は前の期比35.1%増の27億円に拡大し、21年3月期も前期比14.7%増の31億円に伸びを見込み、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。6期連続増収、4期連続増益になる。同時に、前期の年間配当を16円→18円(前の期は13円)に増額し、今期の年間配当は未定とした。
  ⇒⇒Jエレベータの詳しい業績推移表を見る

■東ソー <4042>  1,439円  +94 円 (+7.0%)  本日終値
 東ソー<4042>が後場急伸。午後2時ごろ、上限を1000万株(発行済み株数の3.07%)、または100億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。取得期間は5月13日から8月11日までで、株主還元の充実及び資本効率の向上を図るために取得するとしている。同時に発表した20年3月期決算は、売上高7860億8300万円(前の期比8.7%減)、営業利益816億5800万円(同22.8%減)、純利益555億5000万円(同28.9%減)だった。ナフサなど原燃料価格及び海外製品市況の下落による販売価格の下落に加えて、景気減速に伴う販売数量の減少により売上高が前年に比べて減少したほか、販売価格の下落が原燃料価格の下落の影響を上回ったことによる交易条件の悪化なども響いた。なお、21年3月期業績予想は、新型コロナウイルスの影響が日々深刻化するなか、現時点では不確定要素が多く合理的な算出が困難であるとして未定としている。

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