【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:アンジェス、Sansan、ファミマ
アンジェス <日足> 「株探」多機能チャートより
アンジェス<4563>が新型コロナワクチンの治験開始時期を前倒しすると伝わったことなどを受け一時ストップ高に買われたほか、そーせいグループ<4565>、タカラバイオ<4974>、ヘリオス<4593>、プレシジョン・システム・サイエンス<7707>、免疫生物研究所<4570>などバイオ関連が一斉高となり、株価低位のテラ<2191>やカイオム・バイオサイエンス<4583>、ナノキャリア<4571>といった銘柄も商い活況のなか軒並み大幅高に買われている。新型コロナウイルスの感染拡大で目先は先行き不透明感から好業績株への物色の流れが形成されにくいことや、新型コロナのワクチンや治療薬開発に絡む動きがバイオ関連株に相対的に物色の矛先が向かいやすくなっている。「マザーズ市場などを主戦場とする個人投資家の損益も改善傾向にあることで、参入資金が厚みを増している」(国内ネット証券)という指摘もあった。
■Sansan <4443> 4,580円 +700 円 (+18.0%) ストップ高 11:30現在
Sansan<4443>が急反発し、ストップ高の4580円に買われている。13日の取引終了後、20年5月期の連結業績予想について、売上高を138億1600万円から132億2100万円(前期比29.5%増)へ、営業利益を7億2400万円から5億9100万円(前期8億4900万円の赤字)へ下方修正した。ビジネスイベント「Meets」の開催計画の見直しや、新型コロナウイルスの影響による大型ビジネスイベントなどの開催見送りなどを考慮したという。ただ、株価には織り込み済みとの見方が強く、同時にリモートワークやオンラインでの働き方が急速に拡大していることを背景に「Sansan」の新機能として「オンライン名刺/オンライン名刺交換」を6月に提供すると発表したことから、新サービスへの期待感などで買われているようだ。なお、同時に発表した第3四半期累計(19年6月~20年2月)決算は、売上高96億7100万円(前年同期比31.4%増)、営業利益1億9300万円(前年同期6億5500万円の赤字)だった。
■コスモス薬品 <3349> 27,630円 +3,040 円 (+12.4%) 11:30現在 東証1部 上昇率4位
コスモス薬品<3349>が急反発している。13日の取引終了後に発表した第3四半期累計(19年6月~20年2月)連結決算が、売上高4928億7700万円(前年同期比9.4%増)、営業利益194億3400万円(同7.8%増)、純利益142億3900万円(同7.8%増)と増収増益となったことが好感されている。52店舗の新規出店を行った一方、スクラップ&ビルドなどにより4店舗を閉鎖した。また、エブリデイ・ロー・プライス政策を忠実に実行することで物流や店舗作業の平準化を行い、ローコストオペレーションの更なる推進を図ったことも寄与した。なお、20年5月期通期業績予想は、売上高6585億円(前期比7.7%増)、営業利益248億円(同0.1%増)、純利益191億9000万円(同横ばい)の従来見通しを据え置いている。同時に、5月31日を基準日として、1株を2株に株式分割すると発表しており、これも好材料視されている。投資単位あたりの金額を引き下げることで、投資家がより投資しやすい環境を整え、株式の流動性の向上と投資家層の更なる拡大を図ることを目的としているという。
■Link-U <4446> 2,375円 +201 円 (+9.3%) 11:30現在
Link-U<4446>が急伸。13日の取引終了後、無料動画アプリ「BuzzVideo」を運営するByteDance(東京都千代田区)と、マンガコンテンツの新規配信で業務提携すると発表しており、これが好感されている。BuzzVideoは無料のショートビデオアプリで、トレンド動画やGIFを機械学習によりユーザーの興味に合わせて瞬時に表示し更新し続けるコンテンツ発見・推奨モバイルプラットフォーム。今回の提携では、BuzzVideoで新規開設するマンガチャンネルを共同運営するという。また、業務提携の報酬形態は広告収益に応じて両社レベニューシェア比率に応じて配分するという。なお、20年7月期業績への影響は現在精査中としている。
■ファミリーマート <8028> 1,812円 +116 円 (+6.8%) 11:30現在
ファミリーマート<8028>は大きく買い優勢でスタート、切り返しに転じている。同社が13日取引終了後に発表した20年2月期の最終利益は前の期比4%減の453億2900万円と減益だったが、21年2月期については前期比38%増の600億円になる計画を発表しており、これが株価を強く刺激する格好となった。前期の希望退職実施に伴う人件費低下などが利益押し上げの要因となる見通しで、直近は大幅な調整を入れていたこともあって値ごろ感も働いた。
■東レ <3402> 476円 +15.7 円 (+3.4%) 11:30現在
東レ<3402>が反発している。同社は13日、グループが持つグローバルな生産設備をフル活用し、国内向けにマスク用不織布の供給体制を強化・拡充すると発表しており、これが好感されているようだ。同社グループはこれまで、海外子会社でマスク用不織布の増産を進めており、現在は国内の大手マスクメーカーを中心に、ひと月当たりマスク約3000万枚分の供給を行っているが、これらの設備で更に増産することでグループからの国内メーカー向け供給量を5月からひと月当たり約6000万枚まで拡大する予定。また、滋賀事業場内にある不織布試験設備の量産対応化検討に着手しており、5月以降にひと月当たり最大で約2000万枚分の国内供給体制確立を計画している。加えて、医療関係者が着用する防護服についても、国内外を含めた生産・供給体制を早期に確立し、国内に供給することも検討中だとしている。
■ヘリオス <4593> 1,865円 +56 円 (+3.1%) 11:30現在
ヘリオス<4593>が大幅高、5日移動平均線をサポートラインに急速な上値追いを続け、きょうで7連騰と気を吐いている。再生医療分野でiPS細胞関連技術を活用した創薬を行うバイオベンチャーだが、新型コロナウイルス関連の一角としてもマーケットの注目を集めている。13日取引終了後、体性幹細胞再生医薬品「HLCM051」の急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を対象とする国内治験の計画を変更し、新型コロナウイルス肺炎由来のARDS患者の組み入れを開始することを発表、これを手掛かり材料に物色人気が加速する形となった。
■東京エレクトロン <8035> 22,370円 +580 円 (+2.7%) 11:30現在
東京エレクトロン<8035>、SUMCO<3436>など半導体関連株が強調展開をみせている。前日の米国株市場ではNYダウが300ドルを超える下げをみせたものの、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は上昇基調を続けており、そのなかインテルやエヌビディアなどの半導体関連株は強い動きを示すものが多かった。新型コロナウイルスの感染拡大に対する影響で市況回復の遅れはあるものの、データセンター増設や5G関連投資で需要が喚起されており、今後の中期的見通しに明るさも出ている。前日はフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も高く引けており、これを受けて東京市場でも半導体関連株への買いが優勢となっている。
■日本国土開発 <1887> 523円 -35 円 (-6.3%) 11:30現在 東証1部 下落率4位
13日に決算を発表。「6-2月期(3Q累計)経常が35%減益で着地・12-2月期も48%減益」が嫌気された。
日本国土開発 <1887> が4月13日大引け後(15:00)に決算を発表。20年5月期第3四半期累計(19年6月-20年2月)の連結経常利益は前年同期比34.6%減の82億円に落ち込んだが、通期計画の96億円に対する進捗率は85.4%となり、前年同期の87.0%とほぼ同水準だった。
⇒⇒日本国土開発の詳しい業績推移表を見る
■フジ <8278> 1,668円 -88 円 (-5.0%) 11:30現在 東証1部 下落率9位
13日に決算を発表。「今期経常は30%減益へ」が嫌気された。
フジ <8278> が4月13日大引け後(15:00)に決算を発表。20年2月期の連結経常利益は前の期比4.3%減の82.6億円になり、21年2月期も前期比29.8%減の58億円に減る見通しとなった。3期連続減益になる。
⇒⇒フジの詳しい業績推移表を見る
■清水建設 <1803> 787円 -36 円 (-4.4%) 11:30現在
清水建設<1803>が大幅続落している。13日の取引終了後、東京都内の同一作業所の勤務者3人が新型コロナウイルスに感染し、うち1人が亡くなったと発表。これを受けて、緊急事態宣言が発令されている7都府県にある全作業所を原則として5月6日まで閉所する方針としており、これらを嫌気した売りが出ている。
■ヴィッツ <4440> 1,400円 +299 円 (+27.2%) 一時ストップ高 11:30現在
ヴィッツ<4440>が急反騰している。13日の取引終了後に発表した第2四半期累計(19年9月~20年2月)連結決算が、売上高10億5800万円(前年同期比8.9%減)、営業利益1億3900万円(同25.3%増)、純利益9000万円(同25.4%増)と大幅増益だったことが好感されている。CASE対応の自動運転/先進安全シミュレータ開発や組み込みセキュリティーサービスの積極的な提案を進めたことに加えて、外注施策の厳格化や高付加価値事業へのシフトを図ったことが寄与した。また、受注審議会による受注案件の精査などで不採算案件の発生を防止する体制を強化したことも利益率向上につながった。20年8月期通期業績予想は、売上高25億200万円(前期比8.8%増)、営業利益3億3000万円(同31.3%増)、純利益1億9300万円(同16.0%減)の従来見通しを据え置いている。
■旭化学工業 <7928> 408円 +80 円 (+24.4%) ストップ高 11:30現在
旭化学工業<7928>がストップ高の408円に買われている。13日の取引終了後に発表した第2四半期累計(19年9月~20年2月)連結決算が、売上高42億9900万円(前年同期比3.5%増)、営業利益7100万円(同61.2%増)、純利益4000万円(同12.5%増)となり、通期予想の営業利益を上回って着地したことが好感されている。国内で自動車部品の受注が増加したことが寄与したという。なお、20年8月期通期業績予想は、売上高79億円(前期比7.2%減)、営業利益6000万円(同58.6%減)、純利益2000万円(同2億7300万円の赤字)の従来見通しを据え置いている。
■エヌ・ピー・シー <6255> 361円 +61 円 (+20.3%) 11:30現在
エヌ・ピー・シー<6255>は急伸。13日の取引終了後、第2四半期累計(19年9月~20年2月)連結決算を発表。売上高21億9400万円(前年同期比7.6%増)、営業利益1億6400万円(同31.6%減)、純利益1億4000万円(同38.7%減)となり、営業利益は従来予想の7000万円に対して大幅に上振れて着地したことが好感されている。米国の太陽光パネルメーカーからの既設ラインの増設や太陽電池業界以外でのFA装置の売り上げ計上で売上高が伸長したほか、作業効率の向上などによる人件費の減少が寄与した。また、研究開発費や貸倒引当金などが予定より減少したことも利益を押し上げた。なお、20年8月期通期業績予想は、売上高82億3400万円(前期比19.7%増)、営業利益8億1300万円(同18.4%増)、純利益7億円700万円(同4.0%増)の従来見通しを据え置いた。
■ALBERT <3906> 4,495円 +700 円 (+18.5%) ストップ高 11:30現在
ALBERT<3906>が急反発しストップ高の4495円に買われている。この日、厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策本部クラスター対策班に対して、ビッグデータ分析、アルゴリズム開発のための人的支援を開始したと発表しており、これが好感されている。3月31日付で内閣官房、総務省、厚労省、経済産業省の連名により、プラットフォーム事業者や移動体通信事業者などに対し、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に資するデータの政府への提供を呼び掛けられたことを受けての取り組み。これに伴い、今後さまざまなデータがクラスター対策班の元に集積することが予想されることから、データ分析や人工知能(AI)アルゴリズム開発業務で同社が持つ知見を提供し、政府及び自治体の感染防止対策を支援するという。
●ストップ高銘柄
メドレックス <4586> 360円 +80 円 (+28.6%) ストップ高 11:30現在
ビーアンドピー <7804> 1,396円 +300 円 (+27.4%) ストップ高買い気配 11:30現在
みらいワークス <6563> 2,692円 +500 円 (+22.8%) ストップ高 11:30現在
ぷらっとホーム <6836> 1,644円 +300 円 (+22.3%) ストップ高 11:30現在
など、11銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース