【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):レーザーテク、島津、バンナムHD
レーザーテク <日足> 「株探」多機能チャートより
ファーマフーズ <2929> [東証2]が大幅反発。3日大引け後、東証が4日売買分から信用取引の臨時措置(委託保証金率を50%以上[うち現金20%以上]とする)を解除すると発表したことが買い材料視された。日証金も増担保金徴収措置の解除を発表しており、信用規制の解除により、資金流入の活発化を期待する買いが向かった。
■テラスカイ <3915> 2,980円 +160 円 (+5.7%) 本日終値
テラスカイ<3915>、クラウドワークス<3900>などテレワーク関連株の範疇に含まれる銘柄に投資資金が流入。ブイキューブ<3681>がここ再び活況高に転じていることで、物色人気が横に広がりをみせている。テラスカイはソーシャルウェア「mitoco(ミトコ)」を展開するが、堅牢なセキュリティーに加えて、IoTの技術により人間同士の会話にとどまらず、会議室の利用状況をリアルタイムに把握するといったモノやコトにもコミュニケーションの範囲を広げた高機能化で注目を集めている。一方、クラウドワークスはクラウド上で仕事を受発注するマッチング事業を展開、新型コロナウイルスの感染拡大で在宅勤務のニーズが高まるなか新たに物色対象として浮上している。
■レーザーテック <6920> 5,350円 +220 円 (+4.3%) 本日終値
レーザーテック<6920>が反発。きょうは前日の米国株市場で半導体関連が売り込まれたこともあって向かい風が強いものの、押し目を拾う動きが活発。同社は半導体向けマスクブランクス検査装置の世界トップメーカーで商品シェアをほぼ独占している。ここ急速に市場が立ち上がっているEUV露光装置に対応したマスクブランクス検査装置では競合他社が存在しない状況。足もとでは新型コロナウイルスの感染拡大の影響で半導体市況の回復が遅れるとの見方も出ているが、同社の場合、EUV露光装置向けで豊富な受注残を確保しており、今20年6月期だけでなく、21年6月期以降の業績成長シナリオに変化はないとの見方が頑強な株価に反映されている。
■三谷商事 <8066> 6,230円 +230 円 (+3.8%) 本日終値
三谷商事<8066>が3日続伸。3日の取引終了後、上限を4万株(発行済み株数の0.16%)、または2億5200万円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視された。取得期間は3月4日から24日までで、資本効率の向上を通じて株主への利益還元を図ることが目的としている。
■島津製作所 <7701> 2,720円 +97 円 (+3.7%) 本日終値
島津製作所<7701>が続伸。新型コロナウイルス向け検査キットの開発に着手したことが伝わっており、これを好材料視した買いが入っている。月内にも製品化し、3月中に医療機関などへの提供を開始するとされることから、20年3月期業績への寄与も期待されているようだ。
■東宝 <9602> 3,505円 +125 円 (+3.7%) 本日終値
東宝<9602>が高い。大和証券は3日、同社株の投資判断を新規「1」としカバレッジを開始した。目標株価は6700円とした。同証券では、「構造転換の到来が近いバリュー株」として高く評価している。主力の映画、不動産事業は好不況にかかわらず安定したキャッシュフローを創出しているほか、両事業では中期的な転換が始まっているとみている。具体的には(1)働き方改革による余暇時間の拡大は映画産業には追い風(2)19年に本格展開を開始したグローバルプロジェクトの収益寄与拡大(3)5Gによる動画配信需要の押し上げ(4)東京五輪後の同社保有不動産の収益力拡大ーーの4点を指摘。保有コンテンツや不動産の価値などを考慮して同証券が算出した株主価値では、修正PBRが0.5倍と割安感が強いことも挙げている。
■バンナムHD <7832> 5,716円 +201 円 (+3.6%) 本日終値
バンダイナムコホールディングス<7832>が大幅高となったほか、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>、カプコン<9697>などゲーム関連株に高いものが目立つ。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に巣ごもり消費が進むとの見方が強まっており、ここ小中高校の臨時休校などで若年世代もゲームに費やす時間が増えるとの思惑が関連銘柄の株価を刺激している。全体相場は、消費関連でも外食や小売などは逆風が強く意識される一方、ゲームやネットを経由した消費に絡む銘柄は買いが集まりやすく、二極化の様相を示している。
■VIX短先物 <1552> 8,060円 +240 円 (+3.1%) 本日終値
国際のETF VIX短期先物指数<1552>は続伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。3日の米VIX指数は前日に比べ3.40(10.17%)ポイント高の36.82に上昇した。3日のNYダウは785ドル安と大幅反落。新型コロナウイルスが経済に与える悪影響を懸念し、米連邦準備制度理事会(FRB)は0.5%の緊急利下げを実施した。しかし、NYダウは一時上昇したが買い一巡後は値を下げた。FRB利下げがNYダウに与えたインパクトは限定的だったことを受け、米VIX指数は上昇している。
■NTTドコモ <9437> 2,974.5円 +81.5 円 (+2.8%) 本日終値
NTTドコモ<9437>が反発、KDDI<9433>も7日ぶりに大きく切り返した。また、ソフトバンク<9434>も買い優勢の展開となるなど、通信メガキャリアが総じて高い。今月末から、国内でも次世代通信規格「5G」の商用化がスタートすることで、大手通信会社の安値を拾う動きがみられる。新型肺炎による収益デメリットの小さい内需株としても注目度が高い。4月に本格参入を予定している楽天<4755>は料金プランの半額設定などで需要を開拓するが、足もとは前日比小幅高の水準でもみ合っており、強弱観が対立している。
■因幡電機産業 <9934> 2,404円 +45 円 (+1.9%) 本日終値
因幡電機産業<9934>が高い。前引け後に上限を60万株(発行済み株数の1.07%)、または13億円とする自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入った。取得期間は3月5日から24日までで、株主への利益還元を図ることが目的としている。
株探ニュース