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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「節分底から世界同時株高が再開」

株式評論家 富田隆弥

新型肺炎の問題とカネ余りの地合いでマーケットが乱高下すると想定はしていたが、わずか2~3日で一気にV字回復を果たした先週の日米株価には驚かされた。

◆この急騰を牽引したのはやはり米国市場で、 ナスダックは1月27日に9088ポイントまで下げたものの、25日移動平均線と10月安値から引く下値抵抗線を支持に切り返し、2月4日には1月24日の高値9451ポイントを更新。2月5日に最高値を9574ポイントに伸ばした。そして、NYダウ平均も1月31日に2万8169ドルまで下げたが、ネックライン(2万8174ドル)と75日移動平均線に迫って下げ止まり、2月5日に2万9308ドルまで戻して1月17日の最高値2万9373ドルに肩を並べた。(6日執筆時点)

◆これで日経平均株価も上昇を強めた。2月3日に2万2775円まで下げ、75日移動平均線や1月8日の安値2万2951円を割り込み「陰転」を確定させたが、一目均衡表の「雲」下限(2万2700円)などを下値抵抗として切り返した。6日には一時675円高の2万3995円と急騰して、12月と1月の高値で描いたダブルトップ(2万4115円)に一気に迫った。このダブルトップを突破するとチャートは再び「好転」となり、アベノミクス相場の高値2万4448円(18年10月)指向となろう。「節分底」という形になっただけに、ダブルトップ突破の可能性は高いだろう。

◆中国人民銀行が春節明けの3日に約18兆7000億円にのぼる大規模な資金供給を行ったほか、新型肺炎の治療薬開発というニュースが伝わり、マーケットは「リスクオン」を強めた。「AI(人工知能)」が買い指示を一斉に出したことや、新型肺炎問題で売りを仕掛けた筋が買い戻しを余儀なくされたことも想定される。そして新型肺炎の問題で、景気を下支えするために世界各国は金融緩和姿勢を継続すると思われ、金融相場の地合いが再び加速してもおかしくなく、NYダウの3万ドル、ナスダックの1万ポイント、日経平均の2万4448円突破という当面の目標に向かって改めて走り出したと言える。

◆もちろん、新型肺炎の感染拡大による経済への影響や、高値を更新して過熱を帯びる株式市場には注意が必要だ。高所で風波は強まり、「2~3月は荒れる」というアノマリーもある。日足チャートで下値抵抗線や25日移動平均線など下値ポイントのチェックも怠らぬようにしたい。

(2月6日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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