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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ダイトウボウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■ダイトウボウ <3202>  221円 (+50円、+29.2%) ストップ高

 ダイトウボウ <3202> の物色人気が加速、株価は3日連続のストップ高となり、3営業日合計で株価は2.4倍に大化けした。マスク関連で買われる他の紡績株とは製品構成が違うものの、抗菌毛布などを手掛けていることで人気に火が付いた。新型肺炎関連の材料株物色では後発組といえるが、約1年にわたり100円未満の底値圏でもみ合いを続けていたこともあり、投機資金の琴線に触れる格好となった。

■eBASE <3835>  1,693円 (+239円、+16.4%)

 東証1部の上昇率4位。eBASE <3835> が続急騰。1月31日の取引終了後、3月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表しており、これが好感された。また、同時に発表した第3四半期累計(19年4-12月)連結決算が、売上高29億8400万円(前年同期比12.8%増)、営業利益6億5200万円(同34.0%増)、純利益4億6400万円(同33.5%増)と大幅増益だったことも好材料視された。主力のパッケージソフトビジネスのeBASE事業は、食品業界向けが大型案件の減少があったものの、日雑業界向けや住宅業界向けが好調に推移した。また、IT開発アウトソーシングビジネスのeBASE-PLUS事業も堅調に推移し業績拡大に寄与した。なお、20年3月期通期業績予想は、売上高41億5000万円(前期比2.6%増)、営業利益11億6500万円(同5.9%増)、純利益8億2000万円(同4.5%増)だった。

■保土谷 <4112>  4,235円 (+465円、+12.3%)

 東証1部の上昇率7位。保土谷化学工業 <4112> が急反騰。同社は1月31日大引け後に決算を発表。20年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比17.8%減の19.6億円に減ったが、通期計画の14億円に対する進捗率が140.1%とすでに上回り、さらに5年平均の54.5%も超えた。

■アカツキ <3932>  5,560円 (+520円、+10.3%)

 アカツキ <3932> が急反騰、一時前週末比13.9%の5740円に買われた。バンダイナムコホールディングス <7832> 傘下のバンダイナムコエンターテインメント(東京都港区)と共同開発した「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」iOS版のセールスランキングが、3日朝の時点で1位に浮上し、1月の月間セールスランキングも1位となっており、これを好感した買いが流入したようだ。また、1月31日の取引終了後に発表された第3四半期累計(19年4-12月)の連結決算は、売上高234億8700万円(前年同期比26.3%増)、営業利益81億4800万円(同1.8%減)、純利益51億9200万円(同10.1%減)と増収減益だった。自社配信タイトルの貢献で増収となったものの、それに伴う収益ミックスの変化や新規タイトルの開発費などが響いた。なお、20年3月期通期業績は非開示としている。

■タダノ <6395>  1,032円 (+92円、+9.8%)

 タダノ <6395> が急反発。1月31日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、営業利益を100億円から116億円(前期比26.7%減)へ、純利益を50億円から70億円(同38.9%減)へ上方修正したことが好感された。売上高は2280億円(同21.0%増)の従来見通しを据え置いたものの、第3四半期までで国内向け建設用クレーンや車両搭載型クレーンが増加したほか、海外向けが全ての地域で増加したことなどが要因としている。なお、第3四半期累計(19年4-12月)決算は、売上高1488億7700万円(前年同期比18.8%増)、営業利益105億9900万円(同18.4%増)、純利益67億4400万円(同35.8%増)だった。

■都築電 <8157>  1,512円 (+133円、+9.6%)

 都築電気 <8157> [東証2]が地合い悪に抗して続急伸。富士通系ディーラーで、情報ネットワークソリューションや電子デバイスのほか、クラウド構築やエッジコンピューティング、人工知能(AI)分野などでも実績が高い。同社は1月31日取引終了後、19年4-12月期決算の発表と合わせて、20年3月期通期業績見通しの上方修正を発表。営業利益は従来予想の35億円から41億円(前期比24%増)に増額しており、これを材料視する買いを引き寄せている。企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)関連投資が拡大するなか、情報ネットワークソリューションの売上高が好調で全体収益を牽引する格好となっている。

■北陸電 <9505>  892円 (+75円、+9.2%)

 北陸電力 <9505> が続急伸。同社は1月31日大引け後に決算を発表。20年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比4.7倍の223億円に急拡大し、通期計画の200億円に対する進捗率が111.6%とすでに上回り、さらに5年平均の77.2%も超えた。同時に、従来未定としていた期末一括配当を10円実施し、3期ぶりに復配する方針とした。

■扶桑化学 <4368>  3,380円 (+260円、+8.3%)

 扶桑化学工業 <4368> が続急伸。一時、前週末比9.5%高の3415円に買われた。1月31日取引終了後に発表された20年3月期累計(19年4-12月)連結決算は、売上高312億6400万円(前年同期比3.5%減)、営業利益69億3300万円(同7.4%減)だった。ただ、10-12月期営業利益が同14.5%増と足もと業績のモメンタムが改善しており、これを好感した買いが流入したようだ。ライフサイエンス事業における市況や為替の影響で売上高は伸び悩んだものの、継続的な価格改定により販売価格の適正化が進んだことに加えて、電子材料のナノパウダーなどの半導体研磨分野以外に使用される製品が底堅く推移したことなどが増益に寄与した。なお、通期業績見通しは、売上高430億円(前期比2.2%増)、営業利益75億円(同19.2%減)の従来予想を据え置いている。

■千代建 <6366>  337円 (+25円、+8.0%)

 千代田化工建設 <6366> [東証2]が続急伸。3日正午ごろ、20年3月期の連結業績予想について、営業利益を190億円から250億円(前期1997億9500万円の赤字)へ、純利益を60億円から150億円(同2149億4800万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。売上高は従来予想の3900億円(同14.1%増)から変更はないものの、米国のキャメロンLNGプロジェクトなど遂行中の案件について採算の改善が見られたことが利益を押し上げるという。また、外貨建て営業債権にかかる為替差損益などの計上額を見直したことも寄与するとしている。

■味の素 <2802>  1,915円 (+110円、+6.1%)

 味の素 <2802> が続急伸。同社は1月31日取引終了後に、20年3月期第3四半期累計(19年4-12月)の連結決算を発表。事業利益は840億1100万円(前年同期比13.1%増)となり、通期計画880億円に対する進捗率は95.5%となった。動物栄養事業の大幅な減収で売上高は8318億円(同1.7%減)にとどまったが、加工用うま味調味料や調味料・加工食品(海外)及び冷凍食品(日本)などが好調だったことが事業利益を押し上げた。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■東電HD <9501>  449円 (+14円、+3.2%)

 東京電力ホールディングス <9501> が大幅続伸したほか、電力株が総じて強い動き。東証1部業種別騰落率では「電力・ガス」が唯一の値上がりとなった。3日は、全体相場は波乱含みの地合いを余儀なくされているが、そのなか、内需のディフェンシブストックとして資金シフトの動きがみられる。足もとの業績も四半期ベースで総じて回復色を強めており、前週末1月31日に好決算とあわせ復配を発表した北陸電力 <9505> は一時13%近い上昇をみせるなど人気化している。

■中外薬 <4519>  11,570円 (+305円、+2.7%)

 中外製薬 <4519> が続伸。新型肺炎が世界的な感染拡大をみせるなか、有効な薬の登場が待たれている。そんななか、タイ保健省は新型コロナウイルスによる肺炎の病状の改善方法を確認したと2日に発表した、と複数のメディアが報じた。具体的には、バンコクの病院の医師が、中国人旅行者の患者にエイズウイルス(HIV)治療薬とインフルエンザ薬を混合して投与したところ、48時間以内に陰性となったという。投与したのはエイズ治療薬の「ロピナビル」と「リトナビル」、それにインフルエンザ治療薬「タミフル(一般名オセルタミビル)」。「タミフル」はスイスの大手製薬メーカーのロシュが開発し、日本ではロシュグループ傘下の中外薬が輸入し製造販売している。この報道を受け、3日は中外薬が買い先行となった。

■スマレジ <4431>  3,590円 (+85円、+2.4%)

 スマレジ <4431> [東証M]が全体地合い悪のなか続伸。一時95円高の3600円まで上値を伸ばした。スマートフォンを利用したPOSレジアプリを手掛けるが、昨年秋の消費税引き上げとセットで導入された軽減税率に絡む特需が収益に反映されている。同社が成長戦略として打ち出した「スマレジ4.0」はスマレジと外部サービスとの自動データ連携を促進し、店舗業務の効率化を実現する。バージョンアップ効果により顧客開拓に期待がかかっている。20年4月期はトップラインが前期比56%増と高い伸びを示す見通しにあるほか、営業利益も増収効果を取り込み49%増益を見込んでいる。

■日立ハイテク <8036>  8,100円 (+180円、+2.3%)

 日立ハイテクノロジーズ <8036> が続伸。日立製作所 <6501> が1月31日の取引終了後、連結子会社である同社の完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表しており、親子上場解消の動きを好感した買いが入った。日立は現在、日立ハイテク株式の51.73%を所有しているが、完全子会社化することでグループとしての連携をさらに強化し、管理業務の効率化やコスト構造の最適化を通じた収益性改善を図るほか、新たな事業機会の創出などを目指すことが狙い。TOB価格は8000円で、買付予定数は6639万170株(下限2054万8181株、上限設定なし)。買付期間は2月17日から4月6日まで。なおTOB成立後、日立ハイテクは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は1月31日付で、日立ハイテク株式を監理銘柄(確認中)に指定している。

※3日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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