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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ネットワン、ファストリ、安川電

ネットワン <日足> 「株探」多機能チャートより
■コニシ <4956>  1,580円  +12 円 (+0.8%)  本日終値
 コニシ<4956>が3日ぶりに反発。前週末24日の取引終了後、従来13円を予定していた20年3月期の期末一括配当を10円増額して23円にすると発表しており、これが好材料視されている。20年11月に創業150周年を迎えることを記念して記念配当10円を実施する。年間配当は36円(従来予想26円)となり、前期実績に対しては10円の増配になる予定だ。

■ネットワンシステムズ <7518>  1,672円  -500 円 (-23.0%) ストップ安   本日終値  東証1部 下落率トップ
 ネットワンシステムズ<7518>がストップ安。25日付の日本経済新聞朝刊で「東芝子会社の東芝ITサービス(川崎市)を巡る架空取引で、東証1部上場のシステム開発会社、ネットワンシステムズが主導的な役割を担っていたことがわかった」と報じられたことが売り材料視された。記事によると、架空取引は遅くとも2015年に始まり、総額で400億円を超えるという。同社や日鉄ソリューションズ<2327>は、国税局から架空取引の可能性を指摘されたことを受けて、昨年12月に特別調査委員会を立ち上げ実態を調査しているが、ネットワンが「主導的な役割」と報じられたことで、改めて影響の大きさを警戒した格好だ。

■ピー・シー・エー <9629>  5,240円  -1,000 円 (-16.0%) ストップ安   本日終値  東証1部 下落率2位
 ピー・シー・エー<9629>がストップ安の5240円に売られた。前週末24日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を134億400万円から138億6400万円(前期比21.2%増)へ、営業利益を24億500万円から26億4000万円(同2.1倍)へ、純利益を15億7200万円から17億1800万円(同89.6%増)へ上方修正したが、上期好調から大幅な増額が見込まれ、期待感から株価は上昇していただけに、修正幅が小幅にとどまったことが失望売りにつながったようだ。上方修正は、上期までにある程度終了するとみていた消費税改定やWindows7のサポート終了に関するソフトウェアの需要が、第3四半期以降も想定を上回って推移したことに加えて、利益貢献度の高い製品やクラウドの売り上げが引き続き好調に推移すると見込まれることが要因としている。同時に発表した第3四半期累計(19年4~12月)決算は、売上高107億600万円(前年同期比36.6%増)、営業利益25億4800万円(同4.9倍)、純利益16億4600万円(同4.4倍)だった。

■オリエンタルランド <4661>  14,500円  -1,225 円 (-7.8%)  本日終値  東証1部 下落率8位
 オリエンタルランド<4661>が大幅反落。26日付の日本経済新聞朝刊で「2019年4~12月期の連結営業利益は前年同期比6%減の1000億円前後と、同期間としては3年ぶりの減益となったもようだ」と報じられており、これを嫌気した売りが出た。記事によると、関東地方に上陸した台風の影響を受けたほか、雨の日が多く入園者数が減ったことが要因で、社員やアルバイトの賞与を増やし、人件費が膨らんだことも利益を圧迫したとしている。また、中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の影響で外国人観光客の減少も懸念されているようだ。

■幸楽苑ホールディングス <7554>  1,926円  -127 円 (-6.2%)  本日終値
 幸楽苑ホールディングス<7554>が大幅続落。前週末24日の取引終了後に発表した第3四半期累計(19年4~12月)連結決算が、売上高295億8900万円(前年同期比4.6%減)、営業利益4億3900万円(同71.9%減)、最終損益9600万円の赤字(前年同期13億9300万円の黒字)なり、最終損益が赤字に転落したことが嫌気された。台風19号による被害からの復旧費用に加えて、抜本的構造改革に伴う低収益店舗の閉店や一部店舗の業績不振に伴う減損損失、更に閉店費用の計上などが最終損益を悪化させたとしている。なお、20年3月期通期業績予想は、売上高420億円(前期比1.7%増)、営業利益21億円(同28.2%増)、最終利益11億円(同8.9%増)の従来見通しを据え置いている。

■日本ペHD <4612>  5,150円  -340 円 (-6.2%)  本日終値
 日本ペイントホールディングス<4612>が反落。前週末24日の取引終了後、集計中の19年12月期連結業績について、最終利益が390億円から355億円(前の期比21.8%減)へ下振れしたようだと発表しており、これが嫌気された。のれん及び減損損失を合計で約110億円計上することなどが響いたという。なお、買収した豪州及びトルコ塗料メーカー2社の業績見通しが概ね確定したことに加えて、中国の建築用塗料事業が好調に推移したことなどから、売上高は6400億円から6940億円(前の期比10.6%増)へ上振れたとしている。

■ファーストリテイリング <9983>  58,460円  -3,510 円 (-5.7%)  本日終値
 ファーストリテイリング<9983>が急落、時価は昨年4月中旬以来、約9カ月ぶりに6万円台を割り込んだ。中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が続く状況下、中国関連株全般にリスク回避の売り圧力が強い。そのなか、同社株にも売りがかさんだが、全体相場は先物安が主導する形で裁定解消売りが誘発され、日経225採用銘柄のなかで値がさで指数寄与度の大きい同社株の下げを助長する格好となっている。同社株1銘柄で、10時50分現在日経平均を82円程度押し下げている。

■資生堂 <4911>  7,060円  -410 円 (-5.5%)  本日終値
 資生堂<4911>が急落。中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の影響で、訪日外国人観光客の消費減少につながるとの懸念からインバウンド関連が売られた。新型肺炎による患者数は26日時点で2000人を超え、死亡者数も56人に増加。更に中国本土のほか日本やアメリカを含む14の国と地域に感染が広がっている。中国政府は25日、国内の旅行会社に対して全ての団体旅行を中止するよう命じたとされており、中国人にとって人気のある旅行先である日本のインバウンド需要への大きな痛手となることは必至とみられている。この日は、同社やコーセー<4922>など化粧品大手のほか、マツモトキヨシホールディングス<3088>やウエルシアホールディングス<3141>、サンドラッグ<9989>などのドラッグストア、ラオックス<8202>、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>などインバウンドに強い小売り、エイチ・アイ・エス<9603>、エアトリ<6191>、アドベンチャー<6030>、HANATOUR JAPAN<6561>など旅行会社が軒並み安。更に業績悪化観測が報じられたオリエンタルランド<4661>も大きく下げた。

■安川電機 <6506>  3,895円  -195 円 (-4.8%)  本日終値
 安川電機<6506>、SMC<6273>、ファナック<6954>、キーエンス<6861>などFA関連株が総じて売りを浴びた。中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大に伴い、中国経済をはじめとする世界景気にマイナスの影響を与えるとの思惑が東京市場でもリスク回避の売りにつながった。きょうは全体相場が急落するなか、中国向け売上比率の高い設備投資関連セクターへの連想売りが勢いを増している。ただ、外国為替市場ではドル安・円高が一服しており、同関連株も下値では押し目買いや買い戻しが入り足もとは下げ渋る動きもみせている。

■アドバンテスト <6857>  6,060円  -260 円 (-4.1%)  本日終値
 アドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置大手や、信越化学工業<4063>、SUMCO<3436>など半導体ウエハー大手などが軒並み安い。前週末の米国株市場ではNYダウなど主要株指数が揃って下値を試す展開となったが、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は1%を超える下げとなった。新型肺炎の感染拡大を背景にここまで買い人気を集めていた半導体セクターに利益確定の動きが顕在化しており、東京市場でもこの流れに追随する格好となっている。

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