【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):日本電産、アンジェス、エスプール
日電産 <日足> 「株探」多機能チャートより
エスプール<2471>は4日ぶりに小幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が23日付で、投資判断「バイ」を継続し、目標株価を900円から1100円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、障害者雇用支援サービスの独自性を高く評価しており、同サービスを原動力に持続的な利益成長を予想。屋外型農園に加えて、20年11月期第3四半期(6~8月)に開始予定の屋内型農園が収益拡大の新たな牽引役になるとしている。19年11月期は、一時的費用が生じ同証券営業利益予想を下回ったが、障害者雇用支援サービスの伸長やロジスティクスアウトソーシングサービスなどの収益性が改善し大幅増益を達成。20年11月期営業利益は同31.5%増と見込んでいる。更に、同社を障害者雇用に貢献するESG関連銘柄としても注目しているという。
■みずほリース <8425> 3,300円 -145 円 (-4.2%) 本日終値
みずほリース<8425>が反落。きょうの朝日新聞デジタルで、「東芝の連結子会社の東芝ITサービス(川崎市)で架空取引が見つかった問題で、同社が商品の売買契約を結んだシステム開発会社のネットワンシステムズ(東証1部上場)を含め、少なくとも5社が架空取引に関わっていたことが判明した」と報じられており、なかでみずほリース子会社のみずほ東芝リースと、富士電機<6504>子会社の富士電機ITソリューションの名が挙がっていることが売り材料視されたようだ。
■アンジェス <4563> 601円 -16 円 (-2.6%) 本日終値
アンジェス<4563>が反落。23日の取引終了後、集計中の19年12月期連結業績について、最終損益が37億円の赤字から37億6000万円の赤字(前の期比29億9600万円の赤字)に下振れて着地したようだと発表しており、これが嫌気された。保有する投資有価証券の時価下落に伴い、投資有価証券評価損を計上することが要因としている。なお、売上高3億3500万円(前の期比45.1%減)、営業損益33億円の赤字(前の期30億6500万円の赤字)は従来見通しを据え置いている。
■日本電産 <6594> 15,200円 -375 円 (-2.4%) 本日終値
日本電産<6594>が続落。同社は23日取引終了後に、4~12月期の決算を発表するとともに、20年3月期の業績予想の下方修正を発表、営業利益は従来予想の1500億円から1400億円に下方修正しており、これが嫌気された。電気自動車(EV)用モーター向けの先行投資負担が利益を下押す。朝方はプラス圏でスタートしたものの、その後は下方修正を嫌気する売りに押される格好となった。
■第一生命HD <8750> 1,701.5円 -34 円 (-2.0%) 本日終値
第一生命ホールディングス<8750>、T&Dホールディングス<8795>など生保株が軟調。米国株市場で主要株指数が最高値圏で強い動きを続ける一方、長期債利回りの低下が続いている。前日時点で米10年債利回りは1.73%台まで下落、また超長期債の30年債利回りも下落基調で、前日は2.2%台を約1カ月半ぶりに割り込んだ。長期で資産運用を行う大手生保にとって、米国事業における運用環境の悪化が株価の重荷となっている。
■ハピネット <7552> 1,362円 -12 円 (-0.9%) 本日終値
ハピネット<7552>が反落。23日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を2400億円から2200億円(前期比8.5%減)へ、営業利益を50億円から27億円(同40.5%減)へ、純利益を28億円から13億円(同52.5%減)へ下方修正し、増益予想から一転して減益予想としたことが嫌気された。最大の商戦期である年末商戦で大きなヒット商品に恵まれなかったことに加えて、それに伴う滞留在庫の評価損失の計上が利益を圧迫したという。なお、従来20円を予定していた期末配当を30円に引き上げるとあわせて発表したが、これに対する反応は限定的のようだ。
■大和工業 <5444> 2,669円 -21 円 (-0.8%) 本日終値
大和工業<5444>が続落。SMBC日興証券は23日、同社株の目標株価を3300円から2750円に引き下げた。投資評価は「2」を継続した。同証券では、米国と中東事業の収益が悪化傾向にあることを警戒。20年3月期の連結経常利益は280億円から220億円(会社計画は215億円)、21年3月期の同利益は260億円から227億円にそれぞれ見直した。20年3月期は年100円配当を予定しているが、業績が悪化傾向にあるなか来期も高水準な配当を維持できるかが注目点とみている。
■国際石油開発帝石 <1605> 1,073.5円 -5.5 円 (-0.5%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>が4日続落。23日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物は前日比1.15ドル安の1バレル=55.59ドルと続落。昨年11月下旬以来、2カ月ぶりの安値圏に下落した。中国での新型肺炎の感染拡大が世界経済の減速要因となることが懸念され、足もとの原油価格は下落傾向となっている。
■しまむら <8227> 7,990円 -10 円 (-0.1%) 本日終値
しまむら<8227>が続落。23日の取引終了後に発表した1月度(19年12月21日~20年1月20日)の月次売上速報で、既存店売上高が前年同月比9.9%減と5カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。プライベートブランド「CLOSSHI」のミセス向けカットソーやティーンズのパーカーなど婦人の春物商品が好調に推移した。また、年始は福袋の販売が好調だったが、一方で年末の暖かさで冬物の販売が伸び悩み、また前年に比べて休日が1日少なかったことなどから、売り上げは前年実績を下回った。なお、全店売上高は同9.4%減だった。
■大日光 <6635> 1,502円 +300 円 (+25.0%) ストップ高 本日終値
大日光・エンジニアリング<6635>がストップ高。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「車載向け電子基板事業を九州やベトナムで始める」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、それぞれ現地企業と業務提携し、提携先の拠点に製造ラインを設けるほか、技術協力を行うという。従来は拠点がなかった地域で地元企業と組むことで、これまで対応できなかった取引先へ販路を広げることが狙いとしている。
株探ニュース