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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~地政学リスク警戒も5G関連などハイテク株への物色が意識される

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

8日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:地政学リスク警戒も5G関連などハイテク株への物色が意識される
■前場の注目材料:ネクステージ、19/11期営業利益38.8%増の60.85憶円、配当増額修正
■ソニー、自動運転EV公開、CESで試作車



■地政学リスク警戒も5G関連などハイテク株への物色が意識される

8日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開の中、5G関連などハイテク株への物色が意識されそうである。7日の米国市場では、NYダウが119ドル安となったが、ナスダックは2ポイント安、SOX指数はプラスで終えている。引き続きイラン情勢の緊迫化で地政学リスクへの警戒感が広がっているほか、10-12月決算シーズンを前に様子見ムードとなっている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比130円安の23350円。円相場は1ドル108円40銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から利食い優勢の展開となろうが、昨日の上昇で25日線レベルを捉えていたこともあり、想定された一服といったところであろう。また、イラン情勢緊迫化への警戒に対して楽観的な見方はあるものの、慎重姿勢は崩せないだろう。ソレイマニ司令官の遺体がイラン国内に戻り、葬儀や追悼の集会が各都市で始まっているため、イランは喪に服している状況。葬儀が終わった後の動向次第では警戒感が高まる可能性もある。

しばらくは神経質な相場展開を余儀なくされるとみられ、インデックスに絡んだ商いの他は、積極的に上値を追う流れにはなりづらい。物色についても、個人主体の中小型株での短期的な値幅取りが中心になりそうである。一方で、ISMが発表した12月の非製造業総合景況指数は、業況持ち直しを反映し4カ月ぶりの高水準となった。コンセンサス予想を上回った他、経済全般は引き続き安定している様子が示されたことは下支えになる。

その中で米国ではアナリストの投資判断格上げを受けて、マイクロン・テクノロジーやウェスタン・デジタルが強い値動きをみせている。従来型より多くのメモリーを使用する次世代通信規格「5G」対応スマートフォン向けの出荷増が想定よりも早く本格化すると指摘しており、5G関連への手掛かり材料になりそうである。

また、米ラスベガスでは世界最大の技術見本市「CES 2020」が開催されていることも、5Gのほか、AI(人工知能)、クラウド、デジタルヘルス、コンテンツ、モビリティ等の関連銘柄への手掛かり材料になることが見込まれる。


■ネクステージ、19/11期営業利益38.8%増の60.85憶円、配当増額修正

ネクステージ<3186>が発表した2019年11月期決算は、営業利益が前期比38.8%増の60.85億円だった。主力の中古車事業で店舗の大型化や新規出店を進めた効果が出た。業績の伸びに伴い年間配当は6円(前期は4円)とし、従来計画から2円引き上げた。20年11月期は約20拠点の新規出店と約10万台の販売を見込み、営業利益は前期比28.8%増の78億円を計画。


■前場の注目材料
・日経平均は上昇(23575.72、+370.86)
・SOX指数は上昇(1867.28、+32.60)
・VIX指数は低下(13.79、-0.06)
・日銀のETF購入
・株安局面での自社株買い
・来期の業績回復期待

・ソニー<6758>自動運転EV公開、CESで試作車
・インフォコム<4348>独社と契約、データ解析基盤販売
・デンソー<6902>米クアルコムと次世代コックピット開発
・東陽テクニカ<8151>米国立研究所から100G機器受注、海外展開に弾み
・アズワン<7476>理化学機器のEC深耕、掲載アイテム400万点超
・スター精密<7718>非時計部品から撤退、精密部品事業再編、「時計」に集中

☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:30 11月毎月勤労統計・現金給与総額(前年比予想:-0.1%、10月:0.0%)

<海外>
・特になし

《SF》

 提供:フィスコ

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