【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):日産自、倉元、第一商品
日産自 <日足> 「株探」多機能チャートより
トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が下値を探る展開。米国とイランの間で軍事的緊張が高まったことを背景に、前週末の米国株市場は主要株価指数が揃って下落したほか、外国為替市場ではリスクオフの円買いが急速に進み、足もと1ドル=107円台後半までドル安・円高が進行している。輸出セクターのなかでも特に為替感応度の高い自動車セクターには逆風材料となっている。
■三菱UFJ <8306> 582.1円 -11.1 円 (-1.9%) 本日終値
メガバンクが安い。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>がそろって続落している。前週末3日のニューヨーク債券市場で米10年債利回りは前日比0.088%低い1.788%に低下。米国防総省が2日、イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害したと発表した。これを受けイラン情勢への警戒感が強まり、安全資産の債券への買いが流入した。6日の東京市場でも長期金利が低下している。この金利低下が利ザヤ縮小につながるとの警戒感が台頭し、大手銀行株は売りが先行している。
■日産自動車 <7201> 625.5円 -10.6 円 (-1.7%) 本日終値
日産自動車<7201>が続落。株価は一時619円台まで下落し2011年9月以来、約8年3カ月ぶりの安値圏に下落した。業績悪化や足もとの円高の進行が警戒されているほか、カルロス・ゴーン元会長が昨年年末にレバノンに逃亡したことに対する影響が警戒されている。同氏は8日に記者会見を行うことが伝えられている。その会見で同氏は潔白を主張するとともに日産に対する批判を強めることも予想されることから、今後の展開を警戒する売りが出ている様子だ。
■ローツェ <6323> 4,290円 -70 円 (-1.6%) 本日終値
ローツェ<6323>は反落。午前10時ごろ、韓国子会社がディスプレー製造装置を受注したと発表したが、全般相場下落のなか好反応は限定的となっているようだ。韓国及びベトナムのサムスンディスプレーから合計で約28億円で受注した。なお、売り上げ計上は21年2月期連結業績に計上される見込みとしている。
■ジャパンディスプレイ <6740> 79円 -1 円 (-1.3%) 本日終値
ジャパンディスプレイ<6740>は反落。3日付の日本経済新聞朝刊で、「同社への金融支援を目指していた企業連合『Suwaインベストメントホールディングス』から2019年12月末までにJDIへの出資がなかったことを明らかにした」と報じられており、これが売り材料視された。記事通りであれば同社は今後、独立系資産運用会社のいちごアセットグループと800億~900億円の金融支援に関する最終契約に向けた交渉に入ることになる。
■スタジオアリス <2305> 1,886円 -13 円 (-0.7%) 本日終値
スタジオアリス<2305>が後場下げ幅を縮小。この日正午ごろ、21年以降に成人を迎える女性を対象に、振袖レンタル事業へ本格的に参入すると発表しており、これを好感した買いが入ったようだ。新たに開始する振袖レンタルサービス「ふりホ」は、前撮りと成人式当日までのレンタルをセットにした新プラン。「上質な振袖を“選びホーダイ”」「何度でも“着ホーダイ”」「前撮り・着付けヘアセット・返却時のクリーニングまで全てお任せ」などが特徴で、税別9万9800円の一律料金で提供する。
■倉元製作所 <5216> 172円 +50 円 (+41.0%) ストップ高 本日終値
倉元製作所<5216>がストップ高。同社ホームページ上で、7日から10日に米ラスベガスで開催される世界最大規模の電子機器製品の見本市「CES(Consumer Electronics Show)2020」に初参加すると発表しており、これが好材料視された。今回出展するのは、「曲面マイクロLEDディスプレー」のコンセプトモデルで、高画質・高精細・高輝度で、消費電力が低く長寿命が特徴。丸い柱への設置を提案し、曲率半径R650で製作しており、ビジネスチャンス拡大への期待が高まっているようだ。
■第一商品 <8746> 263円 +50 円 (+23.5%) 一時ストップ高 本日終値
第一商品<8746>が全般相場軟調のなか急騰し昨年来高値を更新した。3日のNY金先物相場が前日比24.3ドル高の1トロイオンス=1552.4ドルと大幅高したことを受けて、金地金や商品先物取引などを取り扱う同社に思惑的な買いが向かったようだ。
株探ニュース