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【市況】【植木靖男の相場展望】 ─ 本格反騰か中間反騰か

株式評論家 植木靖男

「本格反騰か中間反騰か」

●中段保ち合い上放れも、困難な先行き判断

 日経平均株価は一気に上放れてきた。11月から1ヵ月あまり続いた2万3000円から2万3500円の中段の保ち合いを上放れたのだ。

 今回の中段の保ち合いは、下降のプロセスにある保ち合いなのか、あるいは上昇のプロセスにあるそれなのかが問われていた。これをもって、強弱感が対立してきたのだ。それにしても、一息で2万4000円大台に乗せるとは誰しも予想がつかなかった。相場とは恐ろしいものだと実感する。

 ともあれ、相場の常識からすれば今後は当面、上昇が続くと予想されるが、あまりの長大陽線を引いただけに先行きの判断はかえって難しくなっている。今後のカギとなるポイントに触れたい。

(1)米中間の問題は、いまや貿易だけではなく覇権争いになっている

 ここでの合意は、あくまでも貿易に関してのみ。覇権争いはまだまだ続くことに留意。

(2)米国、ひいては世界景気の先行き

 米中貿易協議の合意、そして英国総選挙で保守党が圧勝したことなどから、今後の市場の関心は米国、世界景気の動向にシフトする。米国の3回の利下げもあって、米国の消費は順調のようだ。だが、リスクもある。景気の過熱である。トランプ米大統領が選挙を意識して減税など財政政策を打ち出せば、景気は短期で過熱するリスクがある。

(3)当面の日経平均は予想が難しい

 18年10月の高値まで、あと200円強(終値ベース)。この高値を大きく上回れば、中間反騰ではなく本格反騰になる。そうなれば、日柄では最長でも20年2月頃まで上昇が持続するだろう。しかし、中間反騰ということであれば、10月高値を上抜けず、二番天井を打って反落に転じると思われる。もしそうであれば、日柄でいえば存外早い時期、たとえば年内、年明け早々にも頭打ちとなる公算もあろう。

●物色の柱になるのはハイテクか景気敏感か?

 さて、この(3)に関しては今後の物色の流れにも大きく変化がみられそうだ

 かりに、本格反騰という流れなら、18年10月にかけて全体相場を牽引した半導体中心のハイテク株が再度、相場の柱となるのではないか。事実、東京エレクトロン <8035> などは18年高値を突破している。

 だが、かりに中間反騰で終わるとすれば、ここへきて急速に台頭してきた二番手グループ、すなわち景気敏感株が柱になるという見立てだ。

 実際、上放れた13日の業種別騰落率をみると、非鉄鉄鋼海運などが上位に入っている。さらに、上昇相場の初期と最後に動意をみせるのが金融株。銀行、保険などが台頭してきたことに留意したい。

 このようにみると、中間反騰か本格反騰か、直ちに断定することは難しい。年末にかけて、その帰趨(きすう)は明白になろう。

 今回は、成長商品の画像センサーで世界50%のシェアを持ち業績好調のソニー <6758> 、値動きのよいSUMCO <3436> 、また仕手化しそうな大平洋金属 <5541> などに注目したい。(2019年12月13日 記)

【次回は新年1月1日に「新春お年玉企画」を配信します】
次回は新年1月1日に「植木靖男が斬る!子年『有望株!』 <新春お年玉企画>」を配信いたします。ご期待ください!
 ※12月28日の「植木靖男の相場展望」はお休みさせていただきます。(編集部)

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