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【特集】MRO Research Memo(3):サプライチェーン高度化のための次世代IT基盤構築プロジェクトが進捗


■トピックス

1. サプライチェーン高度化の次世代ITプラットフォーム構築が進む
MonotaRO<3064>は商品管理および受発注管理の新システムの導入プロジェクトに2019年初めに着手した。いずれも次世代の同社事業の生産性やサービスレベルを左右する重要な取組みである。「商品情報管理システム」は同社のような多くの商品(現状1800万アイテム)を扱う場合には、効率化が不可欠になる。将来的にサプライヤーが入力する機能や海外拠点でも共有できる仕組みを目指す。また、同社は複数の在庫拠点から配送する事業モデルのため、「受発注管理システム」をより高度なものにしていく必要がある。新システムでは、多様なルールに基づき最適な配送方法を判断して、配送リードタイム短縮、物流オペレー ションの平準化、荷別れ抑制等を図り、物流ネットワークの更なる最適化や配送・物流関連 コスト抑制へ繋げる。両システムともに2020年上半期の初期バージョン運用開始に向けて準備が進んでいる。

2. 大企業連携事業の成長
同社では、大企業顧客の購買システムとシステム連携し、購買を促進する取組みを推進してきた。2013年12月期期末時点では、120社と連携し、連携経由売上高は10億円だったが、5年後の2018年12月期には連携者数604社、連携経由売上高は135億円にまで伸長した。2019年12月期通期は前期比44%増の195億円を見込む中、同3Q実績は前年同期比52%増の144億円と計画を上回るペースで進捗する。連携経由売上高の伸びは全社売上高の伸びを超えているため、全社売上高に占める連携経由売上高の比率は上昇を続け同3Qには15.5%に達している。今後も同社の成長をけん引する事業として存在感が高まることが見込まれる。そうした中、組織体制の整備も行った。コーポレート営業グループのメンバーを増員するとともに、東京・兵庫の2拠点に加え、2019年9月より名古屋に営業拠点を開設し活動を開始した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

《MH》

 提供:フィスコ

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