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【市況】米国株式市場見通し:米中協議や経済指標に注目


今週も米中協議の動向が最大の注目点となる。米中首脳会談の具体的な日程が確定されるまで、投資家の様子見姿勢は変わらないだろう。今週は月初となることから主要経済指標の発表が多く予定されており、12月5-6日には石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの主要産油国で構成するOPEC+が開催予定だ。減産期限の延長で合意する一方で、追加減産には至らないと考えられる。

企業決算では、クラウドベースの顧客管理ソフトなどのセールス・フォース(3日)、ビジネスチャットツールのスラック(4日)、家具販売のRH(4日)、ディスカウントストアのダラー・ゼネラル(5日)、宝飾品のティファニー(5日)、食品小売のクローガー(5日)などの企業決算が予定されている。RHは、ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社のバークシャー・ハサウェイの保有が明らかとなっており、注目を集めそうだ。スラックは、前回決算で下期(19年8月-20年1月)の売上鈍化を示唆しており、注意が必要だ。

経済指標では、11月ISM製造業景況指数(2日)、10月建設支出(2日)、11月ADP雇用統計(4日)、11月ISM非製造業景況指数(4日)、10月貿易収支(5日)、10月製造業受注(5日)、11月雇用統計(6日)などが予定されている。12月10-11日のFOMCを見据えて経済指標の発表に注目が集まるだろう。雇用統計は失業率が3.6%増と前月比横ばいとなる一方で、非農業部門雇用者数の伸びは18.8万人増と前月からの増加が見込まれている。

週初は感謝祭週末の小売各社が売上動向(速報)を発表するのが慣例となっている。従来、感謝祭の週末明けの月曜日(今年は12月2日が該当)はサイバーマンデーと呼ばれ、オンラインでの売上が急増する日と言われてきた。アドビ・システムズの調査によると、今年のサイバーマンデーの売上高は、過去最高となる前年比18.9%増の94億ドルを達成すると予想されている。今年はサイバーマンデーからクリスマスまでの期間が前年より6日間短いため、小売業者は従来より前倒しして年末商戦の販促活動を行っているようだ。

(Horiko Capital Management LLC)

《FA》

 提供:フィスコ

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