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【特集】19年7-9月期【利益倍増】企業はこれだ!〔第3弾〕 26社選出 <成長株特集>

レアジョブ <日足> 「株探」多機能チャートより
 7-9月期(第2四半期)に経常利益ベースで利益倍増を達成した3月期決算企業を取り上げた「19年7-9月期【利益倍増】企業はこれだ!」の〔第1弾〕(11月21日配信)、〔第2弾〕(11月24日配信)に続き、時価総額300億円未満の銘柄を対象とするシリーズ第3弾をお届けします。

 20年3月期上期(4-9月)業績は、世界景気減速の影響を受けた製造業を中心に苦戦が目立ち、通期計画を下方修正する企業が相次いだ。本特集では、このような逆風下で利益を大きく伸ばした企業にスポットライトを当てた。

 今回は11月21日時点の時価総額が150億円以上300億円未満の銘柄を対象に、直近3ヵ月である7-9月期(第2四半期)の経常利益が前年同期と比べて倍増した企業をリストアップし、増益率の大きい順に並べた。下表では四半期ベースの「増益連続期数」、4-9月期経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。

 増益率トップとなったのは総合印刷大手の共同印刷 <7914> 。7-9月期(第2四半期)はBPOサービスや証券類の受注が伸びた情報セキュリティ部門の収益が拡大した。また、1月に子会社化した共同日本写真印刷の業績上積みなども寄与し、経常利益は前年同期の1500万円から5億0200万円に急拡大して着地。7四半期ぶりの増益転換となった。

 2位のトレイダーズホールディングス <8704> [JQ]はFX取引を主体とする傘下のトレイダーズ証券でトレーディング収益が膨らみ、7-9月期の経常利益は前年同期比13.9倍の11.3億円に拡大した。上期業績の好調に伴い、通期の同利益予想を従来の7.3億円→17.5億円に2.4倍上方修正し、過去最高益を更新する見通しとなった。

 続く3位の医学生物学研究所 <4557> [JQ]は国内で主力の自己免疫疾患検査試薬や前期に投入した遺伝子検査試薬が好調だったほか、中国企業向けマテリアルの販売が伸びた。足もとの業績拡大を踏まえ、今期の経常利益予想を大幅に上方修正した。これを受けて株価は決算発表翌日にストップ高に買われるなど急騰劇を演じ、22日には13年10月以来、約6年1ヵ月ぶりの高値となる4350円をつけている。

 4位に入ったオンライン英会話大手のレアジョブ <6096> [東証M]はマーケティング強化やサービス改善を背景に、個人の会員獲得が進んだうえ、営業体制の強化で法人・教育機関の会員も増えた。また、事業効率化や生産性向上によるコスト抑制も利益拡大を後押しした。決算発表と同時に、今期業績の上方修正と株式分割の実施を発表したことも追い風材料となり、株価は上場来高値を大幅に塗り替えている。

 5位のホロン <7748> [JQ]は半導体製造に必要なフォトマスクとウエハーの検査・測定装置メーカー。半導体大手などが半導体デバイスの微細化への投資を進めるなか、主力のフォトマスク用寸法計測装置や次世代露光技術であるEUV(極端紫外線)マスク検査向け観察・分析装置の販売が増勢だった。好調な業績を背景に、株価は実質的な青空圏を走る展開が続く。

 10位にリスト入りしたIMAGICA GROUP <6879> の7-9月期は売上高が前年同期比13.9%増の256億円、経常利益は同3.4倍の6.4億円と業績高変化をみせた。映像システム事業で利益率の高い放送局向け大型編集システムの納品が完了したほか、自動車衝突実験の需要を取り込むなど欧米でハイスピードカメラ新製品の販売が伸びたことも収益を押し上げた。

 11位のテクノホライゾン・ホールディングス <6629> [JQ]は教育のICT化が進展するなか、ブイキューブ <3681> から昨年末に譲受した電子黒板事業が好調だったうえ、主力の書画カメラや法人向けドライブレコーダーなども堅調な推移をみせた。上期(4-9月)経常利益の通期計画に対する進捗率は62.8%に達しており、業績上振れの可能性が浮上している。

 13位にリストアップされた古河電池 <6937> の7-9月期は産業部門でデータセンター向け蓄電池や中国鉄道向け車両用蓄電池が好調だった。また、主原材料である鉛価格の下落もプラスに働き、経常利益は前年同期比3.1倍の7.2億円に膨らんだ。株価は連日で年初来高値を更新しているが、指標面では予想PER10.8倍と割安感があり、上値余地は大きいとみられる。

 14位のダイコク電機 <6430> はパチンコ業界向けのシステム開発大手。7-9月期は顔認証カメラ搭載のCRユニットや利用者向け情報公開端末、大型液晶呼び出しランプなどが増勢だった。上期の経常利益は14.2億円と通期計画12.5億円をすでに上回っており、業績上振れが確実視される。

           ┌ 経常利益 ┐  増益  対通期 予想
コード 銘柄名    増益率 7-9月期 連続期数 進捗率  PER
<7914> 共同印     3247   502    1   34.5 15.4
<8704> トレイダーズ  1288   1138    5   73.9 11.2
<4557> 医学生物     837   328    6   51.6 19.2
<6096> レアジョブ    612   121    4   49.1  112
<7748> ホロン      438   420    1   69.4 21.5
<3864> 三菱紙      340   1272    3   19.3 15.1
<1882> 東亜道      309   876    3   0.7  4.1
<7323> アイペット    256   217    1    -   -
<9788> ナック      243   988    1    *  23.6
<6879> イマジカG    242   649    1    *  16.1

<6629> Tホライゾン   216   807    1   62.8 12.1
<5922> 那須鉄      210   503    2   70.5  3.7
<6937> 古河池      208   720    1   21.5 10.8
<6430> ダイコク電    207   592    2   114 31.0
<6245> ヒラノテク    193   2427    1   71.0  9.9
<7823> アトネイチャ   178   2570    1   85.9 12.7
<6331> 化工機      163   431    2   30.2 13.0
<1805> 飛島建      155   2410    1   44.0  6.1
<3877> 中越パ      152   1396    4   34.5 16.5
<5658> 日亜鋼      147   398    4   45.8 16.1

<6369> トヨカネツ    127   888    3   45.9 14.5
<1921> 巴        123   887    1   52.5 12.0
<3661> エムアップ    106   216    2   41.8 42.3
<6355> 住友精      106   873    2   70.0  8.9
<6625> JALCO    103   146    7   30.0 23.5
<7979> 松風       102   742    4   64.0 19.3

 ※経常利益の単位は百万円。増益率は前年同期に比べた増加率、単位は%。連続期数は四半期ベースの連続回数。対通期進捗率は経常利益の通期計画に対する4-9月期の進捗割合、単位は%。
 ※「-」:通期の経常利益もしくは最終利益が非開示のため、算出していません。
 ※「*」:上期の経常損益が赤字の企業。

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