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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

セレスポ <日足> 「株探」多機能チャートより

■セレスポ <9625>  1,652円 (+300円、+22.2%) ストップ高

 イベントの企画・運営を手掛けるセレスポ <9625> [JQ]がストップ高。11日大引け後に発表した20年3月期上期(4-9月)の経常利益(非連結)が前年同期比18倍の7.1億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。国際的スポーツ大会などの受注が寄与し、単価が大きく上昇したことが収益を押し上げた。通期計画の6.1億円をすでに16.4%も上回っており、業績上振れを期待する買いなどが向かった。

■クルーズ <2138>  1,244円 (+214円、+20.8%)

 クルーズ <2138> [JQ]が急反騰。同社は11日取引終了後に、20年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算を発表。営業損益は3億8800万円の赤字(前年同期は3億3500万円の黒字)となった。ただ、主力事業であるファッション通販「SHOPLIST」事業の営業損益は、4-6月期の1700万円の赤字から7-9月期は1億2600万円の黒字に浮上しており、これが好感されたもよう。同事業の7-9月期売上高が64億9000万円(前年同期比4.9%増)と増収に転じたことなどが寄与した。

■AKIBA <6840>  4,315円 (+700円、+19.4%) ストップ高

 AKIBAホールディングス <6840> [JQ]がストップ高、6月24日以来の4000円台を回復した。11日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4-9月)連結決算が、売上高53億8100万円(前年同期比14.0%増)、営業利益2億6300万円(前年同期200万円の赤字)、最終利益4億7800万円(同3800万円の赤字)と、従来予想の売上高52億円、営業利益1億8000万円を上回って着地したことが好感されている。メモリ製品製造販売事業で原価率の低減により利益率が大きく改善したことに加えて、HPC事業で売り上げ利益とも想定以上に伸びたことが寄与。また、通信コンサルティング事業でコールセンター、通信キャリア向け通信建設工事、Wi-Fiレンタル及びMVNOの各事業が堅調に推移したことも貢献した。なお、20年3月期通期業績予想は、売上高125億円(前期比9.5%増)、営業利益5億円(同16.4%増)、最終利益5億8000万円(同2.4倍)の従来見通しを据え置いている。

■東芝プラ <1983>  2,457円 (+354円、+16.8%)

 東芝プラントシステム <1983> やニューフレアテクノロジー <6256> [JQ]、西芝電機 <6591> [東証2]がそろって急伸。共同通信など複数のメディアは、東芝 <6502> [東証2]が上場子会社の完全子会社化を進め、親子上場の解消に乗り出すことを検討に入ったと報道した。東芝の上場子会社4社のうち東芝テック <6588> を除く3社を対象に完全子会社を含めた検討がされているという。これを受け、東芝プラは一時19%超高と急騰したほか、ニューフレアテクノロジーと西芝電はストップ高に買われた。

■ツクイ <2398>  535円 (+71円、+15.3%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率3位。ツクイ <2398> が大幅に6日続伸。同社は11日取引終了後に、20年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結営業利益が18億1200万円(前年同期比26.9%減)になったと発表。ただ、7-9月期に限った営業利益は10億4600万円と直前四半期(4-6月)から36.7%増となっており、これが買い手掛かりとなったようだ。第2四半期累計の売上高は450億1100万円(前年同期比4.5%増)で、7-9月期では227億8800万円(直前四半期比2.5%増)となった。主力のデイサービス事業が伸びたほか、住まい事業(有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、グループホームとその併設サービス)なども堅調だった。なお、通期業績予想は売上高922億2100万円(前期比6.8%増)、営業利益37億9100万円(同8.1%減)とする従来計画を据え置いている。

■構造計画 <4748>  2,988円 (+318円、+11.9%)

 構造計画研究所 <4748> [JQ]が続急騰。エネルギーや通信向け開発で実績の高い情報システム構築会社だが、クラウドサービスが伸びて収益拡大に寄与している。同社が11日取引終了後に発表した20年6月期第1四半期(7-9月)の決算は売上高が前年同期比45.6%増25億4600万円と大幅な伸びを示し、営業損益は5500万円の黒字(前年同期は3億7500万円の赤字)となった。これを好感する形で買いを呼び込んだ。

■TOWA <6315>  1,213円 (+118円、+10.8%)

 東証1部の上昇率5位。TOWA <6315> が大幅に4日続伸。同社は11日大引け後に決算を発表。20年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常損益は2億8300万円の赤字(前年同期は9億5400万円の黒字)に転落した。

■TKC <9746>  4,970円 (+320円、+6.9%)

 TKC <9746> が続急伸。同社は11日大引け後に決算を発表。19年9月期の連結経常利益は前の期比7.9%増の96.6億円になり、20年9月期は前期比0.0%増の96.7億円とほぼ横ばいを見込み、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。7期連続増収、増益になる。

■東亜建 <1885>  1,693円 (+107円、+6.8%)

 東亜建設工業 <1885> が3日続伸。同社は11日大引け後に決算を発表。20年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比3.3倍の32.7億円に急拡大し、通期計画の61億円に対する進捗率は53.8%に達し、5年平均の47.6%も上回った。

■大紀ア <5702>  816円 (+42円、+5.4%)

 大紀アルミニウム工業所 <5702> が大幅高で6日続伸し、約4ヵ月ぶりに年初来高値を更新。12日午前11時ごろ、20年3月期の連結業績予想について、最終利益を53億6000万円から55億8000万円(前期比10.3%増)に上方修正したことが好感された。販売数量及び販売価格が計画数値より低下していることで、売上高は1938億円から1659億円(前期比15.7%減)へ、営業利益は81億1000万円から79億2000万円(同2.4%減)へ下方修正したが、製品価格と原料価格の価格差(スプレッド)が順調に推移していることが最終利益を押し上げる見通しだ。なお、第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高851億2300万円(前年同期比15.1%減)、営業利益39億100万円(同4.9%増)、純利益27億7000万円(同22.0%増)だった。

■鹿島 <1812>  1,590円 (+79円、+5.2%)

 鹿島建設 <1812> が4日ぶり急反発。同社は12日正午に、20年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは従来の1185億円から1210億円(前期比15.2%減)に上方修正した。売上高予想は2兆400億円から2兆円(同1.3%増)に若干引き下げたものの、建築事業の完成工事総利益率が向上する見通しとなったことなどから営業利益は引き上げた。

■ホトニクス <6965>  4,635円 (+225円、+5.1%)

 浜松ホトニクス <6965> が大幅4日続伸。11日大引け後に決算を発表。19年9月期の連結経常利益は前の期比6.4%減の262億円になったが、20年9月期は前期比4.7%増の275億円に伸びる見通しとなった。8期連続増収になる。

■メニコン <7780>  4,140円 (+185円、+4.7%)

 メニコン <7780> が大幅続伸。12日午後2時ごろ、20年3月期の連結業績予想について、営業利益を65億200万円から72億1100万円(前期比29.4%増)へ、純利益を40億9100万円から45億円(同25.8%増)へ上方修正したことが好感された。売上高は850億8300万円(同5.2%増)の従来見通しを据え置いたものの、上期に続いて、製造原価の低減により原価率の改善が見込めることが利益を押し上げるとしている。なお、第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高428億2400万円(前年同期比6.8%増)、営業利益45億5800万円(同56.0%増)、純利益29億9200万円(同65.3%増)だった。

■図研 <6947>  2,372円 (+78円、+3.4%)

 図研 <6947> が大幅反発。11日大引け後、20年3月期の連結経常利益を従来予想の30億円→32億円に6.7%上方修正。従来の6.0%減益予想から一転して0.3%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。企業の設計・製造部門の旺盛な技術革新投資を背景に、電気設計システムを中心とするソフトウェア販売や派遣・受託サービスが大きく伸びる。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の28円→29円(前期は26円)に増額修正したことも好感された。

■めぶきFG <7167>  296円 (+9円、+3.1%)

 めぶきフィナンシャルグループ <7167> が大幅続伸。同社は茨城・栃木地銀の首位。11日取引終了後に発表した19年4-9月期連結決算は、純利益が前年同期比17.0%減の225億5900万円だった。会社予想の200億円を上回った。前年度の外国債券売却損の反動で、本業のもうけを示す実質業務純益が同10.3%増の385億6700万円と改善している。これを評価する形で買いが流入した。また、発行済株式数の1.18%に当たる1393万7200株、40億円をそれぞれ上限とする自己株式取得の実施も併せて発表した。主要株主の野村フィナンシャル・パトナーズが同社普通株式の一部を売却する意向を示したため。

■デジアーツ <2326>  6,150円 (+160円、+2.7%)

 デジタルアーツ <2326> が続伸。11日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。今回発表した自社株買いでは、上限を6万株(発行済み株数の0.43%)、または3億円としており、取得期間は11月12日から22日まで。資本効率の向上を図るとともに、株主還元を目的としているという。

■伊藤忠 <8001>  2,425円 (+54.5円、+2.3%)

 伊藤忠商事 <8001> が3日続伸で連日の年初来高値に買われた。総じて足もとの収益に苦戦している総合商社のなかで、同社は19年4-9月期に35%営業増益を達成し注目を集めた。食料や繊維など非資源分野が好調で鉄鉱石価格の上昇も収益に寄与している。子会社化したヤナセの収益改善や同じく傘下に置いたファミリーマート <8028> の利益の伸びもプラスに働いている。

■ハーバー研 <4925>  8,100円 (+180円、+2.3%)

 ハーバー研究所 <4925> [JQ]が続伸、朝方に480円高と上げ足を強め8400円まで駆け上がる場面があった。同社は自然派化粧品の製造・販売などを手掛けており、インバウンド需要の取り込みなどで足もとの業績は大幅に伸びている。主力の基礎化粧品は伸び悩んでいるものの、脇を固めるメイクアップ化粧品やトイレタリー、栄養補助食品などが好調で業績に寄与している。11日取引終了後に発表した19年4-9月期決算は営業利益が前年同期比45%増の14億8000万円と急拡大、これが株価を強く刺激している。

■弁護士COM <6027>  5,000円 (+110円、+2.3%)

 弁護士ドットコム <6027> [東証M]が続伸。11日の取引終了後、ソフトバンク <9434> が同社の「クラウドサイン」及び「クラウドサインNOW」の販売を開始したと発表しており、これを好感した買いが入った。クラウドサインは、契約書の作成から締結、保管までクラウド上で完結できる電子契約サービスで、一方の「クラウドサインNOW」はタブレットを利用し、契約・申込みが対面で完結できるクラウド契約サービス。今回の取り組みは、ソフトバンクが持つ広い販路を通じて、「クラウドサイン」の販売体制をより強化するのが狙いとしている。

■太陽誘電 <6976>  2,997円 (+58円、+2.0%)

 太陽誘電 <6976> が続伸。11日大引け後に発表した20年3月期上期(4-9月)の連結経常利益が前年同期比24.6%増の191億円に伸びて着地したことが買い材料視された。電装化が進む自動車向け、高性能化が進む基地局通信装置・データセンターなど向けに主力のコンデンサーの販売が大きく伸びたことが寄与。通期計画の370億円に対する進捗率は51.8%に達し、5年平均の41.1%も上回った。

■ファストリ <9983>  68,760円 (+1,180円、+1.8%)

 ファーストリテイリング <9983> が1000円を超える上昇となった。値がさで日経平均に与える影響度の高い銘柄で、12日は日経平均を42円程度押し上げ寄与率トップとなった。全体相場は強弱観が対立し方向感が今ひとつ定まらないものの、海外筋とみられる先物への買いが全体相場に浮揚力を与え、日経平均はプラス圏で推移している。そのなか、先物主導の裁定買いに伴い同社株は上げ足を強める格好となった。

■ヨコオ <6800>  3,190円 (+50円、+1.6%)

 ヨコオ <6800> が続伸。12日午後0時ごろ、20年3月期の連結業績予想について、売上高を585億円から595億円(前期比8.7%増)へ、営業利益を40億5000万円から43億5000万円(同43.6%増)へ、純利益を26億5000万円から27億5000万円(同24.5%増)へ、今期2度目の上方修正を行ったことが好感された。上期業績が計画を上振れたことに加えて、第3四半期以降の受注数量増加見込みを踏まえつつ、車載通信機器及び回路検査用コネクタセグメントの売上高見通しを上方修正したことが要因。また、回路検査用コネクタセグメントで比較的利益率の高い製品の売り上げ比率が上昇していることや生産設備の稼働率上昇などで利益率が上昇していることも利益を押し上げるとしている。なお、第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高299億3300万円(前年同期比12.3%増)、営業利益25億400万円(同89.0%増)、純利益16億4500万円(同27.8%増)だった。

■TDK <6762>  11,440円 (+160円、+1.4%)

 TDK <6762> が反発。SMBC日興証券は11日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに、目標株価を1万2100円から1万4700円に引き上げた。同社はモバイル機器のキーデバイスである2次電池のトップメーカー。5Gウェアラブル機器の普及で2次電池の重要性はさらに増すとみられている。特に、同証券ではリチウムポリマー電池のTMRセンサーの売り上げ拡大を織り込んでいる。電池事業に関しては、競合する村田製作所 <6981> が設備の減損を発表、韓国勢は車載向けなど大型電池に注力しており、モバイル向け2次電池における同社の競争優位性は今後も維持される、とみている。

※12日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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