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【材料】日本カーバイド工業---2Q減収、建材関連は引き続き順調に推移

カーバイド <日足> 「株探」多機能チャートより

日本カーバイド工業<4064>は8日、2020年3月期第2四半期(19年4-9月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比6.5%減の226.58億円、営業利益が同26.2%減の11.19億円、経常利益が同34.2%減の11.70億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同50.2%減の7.42億円となった。

電子・機能製品の売上高は前年同期比7.7%減の89.87億円、セグメント利益は同19.8%減の7.92億円となった。機能化学品は医薬関連が堅調に推移したが、農薬向けが低迷し、前年同期比減収となった。機能樹脂は光学関連分野向け粘・接着剤は横ばいで推移したが、トナー用樹脂の販売が低調で、前年同期比減収となった。電子素材は市況の悪化により半導体用金型クリーニング材は海外での販売が伸びず、また、セラミック基板は車載向けが低調となり、ともに前年同期比減収となった。

フィルム・シート製品の売上高は同4.4%減の75.46億円、セグメント利益は人件費や輸送費等のコスト上昇もあり、同66.0%減の2.54億円となった。マーキングフィルムは国内向けの販売が回復し、前年同期比増収となった。ステッカーは東南アジア地域などでの販売が伸びず、また、再帰反射シートは欧州や中国向けの販売が総じて振るわず、それぞれ前年同期比減収となった。

建材関連の売上高は同0.1%増の47.73億円、セグメント利益はアルミ地金価格の低下による原価低減などもあり、同134.1%増の2.88億円となった。主な取扱製品は、ビル・住宅用アルミ建材や内装建材用プラスチック押出製品などで、住宅着工戸数は賃貸住宅を中心に減少傾向にあるものの、主力の手摺、笠木等の販売が堅調に推移した。

エンジニアリングの売上高は同11.7%減の19.41億円、セグメント損失は0.21億円(前年同期は0.13億円の損失)となった。事業の主な内容は、鉄鋼・化学・環境分野の産業プラントの設計・施工などだが、国内向け工事案件の完工が減少し、前年同期比減収となった。

2020年3月期通期については、売上高が前期比3.4%減の470.00億円、営業利益が同5.6%減の25.00億円、経常利益が同11.8%減の27.50億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同2.8%減の17.50億円とする10月29日に修正した業績予想を据え置いている。

《SF》

 提供:フィスコ

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