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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「ナスダックが発するシグナルを注視」

株式評論家 富田隆弥

◆10月になり、早くもマーケットは波乱の様相を呈してきた。1日に発表された米国ISM製造業指数が大幅に悪化したのがキッカケだが、昨年といい1987年(ブラックマンデー)といい10月は波乱のアノマリー(経験則)があるだけに気掛かりだ。「不安は的中」というジンクスが当てはまらないことを祈るが、投資家としてはトレンド(流れ)に従って対応することが求められよう。

NYダウ平均は10月1日に343ドル安、2日に494ドル安と大幅に続落。そして、3日はザラバ段階で2万5743ドルまで下げる場面があり、日足チャートは25日移動平均線(2万6780ドル近辺)、75日移動平均線(2万6650ドル近辺)を割り込み、200日移動平均線(2万5850ドル近辺)に差し掛かる。2カ月前の8月は同じように急落で始まり、この200日移動平均線で下げ止まって落ち着いた。今月も同じようにここで下げ止まることできるだろうか。

ナスダック指数に目を向けると、3日のザラバ段階で7700ポイントまで下げ、やはり200日移動平均線(7710ポイント近辺)に差し掛かった。ただ、ナスダックのチャートは6月安値(7292ポイント)から引く下値抵抗線(7920ポイント近辺)を明確に割り込み、同時に昨年12月安値(6190ポイント)から引く年初来の下値抵抗線も割り込んでおり、トレンドは「陰転」を暗示する。

◆ナスダックは「8月5日の安値7662ポイント」を下回るとチャートの陰転が確定し、9月の8200ポイント台のダブルトップと、4月29日高値―7月26日高値―9月12日高値の三尊天井を確定させる。下値抵抗線を割ったことで、この「7662ポイント割れ」の可能性は小さくなく、それはNYダウや日経平均の陰転の前兆にもなるので要注意ポイントだ。

◆そして日経平均株価は、3日に436円安の2万1341円と続落、安値2万1277円を付ける。この2万1200~2万1300円台は日足、週足の移動平均線(75日線、200日線、13週線、26週線、52週線など)が集まる厚い節であり、ここらで一旦下げ止まることも想定される。ただ、すぐに大きく戻せないと先安懸念は燻ぶり続ける。

◆9月にテクニカルの過熱を伴って上伸、そして10月早々に下げ出すという動きは、昨年の9~10月と似ている。昨年の10月は200日移動平均線や52週移動平均線のある2万2500円前後で一旦下げ止まったが、戻りが鈍く1週間を経て再び下げ足を強めた。11月は落ち着きを取り戻したが、結局12月はクリスマスまで下げ基調を続けた。そうした動きと同じになるかは不明だが、参考にしておく価値は十分にあろう。

◆香港、北朝鮮、イランなど地政学リスクが燻ぶり、そして4日の米雇用統計(本稿執筆時点では未発表)、10日からの米中閣僚級協議など注目イベントも控える。株式市場は9月の上昇過程でFRBの利下げや米中協議進展を織り込んできただけに、この波乱から大きく切り返すには「米中合意」など目に見える好材料が必要だ。それが叶わなければ10月波乱のアノマリーは払拭できず、年末まで昨年のイメージがつきまとうことは否めない。

(10月3日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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