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【市況】今週の【早わかり株式市況】4週ぶり反落、買い戻し一巡と配当落ちが響く

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

■今週の相場ポイント
 1.日経平均は4週ぶりに反落、9月に入ってからの急上昇の反動が出る
 2.トランプ米大統領の弾劾を巡る動きなど米政局への不安が重荷となる
 3.先物主導の買い戻し一巡で上値の重さ意識されるも下値抵抗力も発揮
 4.配当権利取り狙いの買いや配当再投資の買いが全体相場を支える形に
 5.週末は2万2000円台を割り込むが配当落ち分を考慮すると小幅安

■週間 市場概況
 今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比200円(0.91%)安の2万1878円と4週ぶりに反落した。

 今週は前週同様に3連休を挟んだ関係で立会日は4日間だったが、これまでの上昇の反動から上値が重くなり日経平均は2万2000円大台近辺での攻防が続いた。先物主導の買い戻しによる上昇相場が一巡した感もあるが、下値に対しても底堅さを発揮した。

 3連休明けとなった24日(火)は小幅ながら日経平均は上昇し、およそ5ヵ月ぶりの高値圏に歩を進めた。しかし25日(水)は連騰疲れから反落。トランプ米大統領が国連総会で中国を批判したことや、同氏の弾劾を巡る動きが政局不安材料として嫌気され利益確定の売りを誘った。26日(木)は小幅ながら反発。前日の日米首脳会談で貿易協定の締結で合意をみたことなどがポジティブ視された。3月・9月決算企業の権利付き最終売買日ということもあって、駆け込みの配当取り狙いの買いや機関投資家の配当再投資の買いも下値を支えた。ただ、27日(金)は売り優勢の展開を強いられた。引き続き弾劾問題を背景とするトランプ米政権への不安や、香港の抗議活動観測などが買い手控え要因となった。もっともこの日は配当落ち分が160円程度と試算され、実質的に大引けは小幅安だった。

■来週のポイント
 来週は買い戻し一巡で上値が重いとみられるが、下値も底堅いことからもみ合いの展開になりそうだ。

 重要イベントとしては、国内では9月30日朝に発表される8月鉱工業生産や10月1日朝に発表される9月日銀短観が注目される。また、10月1日からは消費税率が8%→10%に引き上げられる。海外では9月30日発表の中国9月製造業PMIや10月4日に発表される米国の9月雇用統計と8月貿易収支に注視が必要だろう。なお、中国は10月1日に建国70周年を迎え国慶節で7日まで7連休となる。

■日々の動き(9月24日~9月27日)

【↑】   9月24日(火)―― 3日続伸、米中貿易協議再開への期待で買い優勢
 日経平均 22098.84(  +19.75)  売買高12億0833万株 売買代金 2兆2782億円

【↓】   9月25日(水)―― 4日ぶり反落、米株安に追随し利益確定売り優勢
 日経平均 22020.15(  -78.69)  売買高11億2789万株 売買代金 2兆1707億円

【↑】   9月26日(木)―― 小反発、米中協議への懸念後退で買い先行
 日経平均 22048.24(  +28.09)  売買高14億2707万株 売買代金 2兆6582億円

【↓】   9月27日(金)―― 反落、配当権利落ちで利益確定売り膨らむ
 日経平均 21878.90( -169.34)  売買高13億5366万株 売買代金 2兆3672億円

■セクター・トレンド
 (1)全33業種中、25業種が下落
 (2)国際石開帝石 <1605> など鉱業株が業種別下落率トップ
 (3)金融株は大和 <8601> など証券、オリックス <8591> などその他金融、みずほFG <8411> など銀行が反落する一方
   第一生命HD <8750> など保険は反発
 (4)商船三井 <9104> 、川崎汽 <9107> など海運株は続落
 (5)輸出株はまちまち
   日産自 <7201> など自動車、コマツ <6301> など機械は軟調も、日立 <6501> など電機、オリンパス <7733> など精密機器は値を保つ
 (6)内需株もまちまち
   SBG <9984> など情報・通信、リクルート <6098> などサービスはさえないも、JT <2914> など食品は堅調

■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数上位5テーマ)
 1(1) 5G
 2(2) 電線地中化 ──── 内需の有力テーマとして急浮上 
 3(3) 人工知能(AI)
 4(7) バイオテクノロジー関連
 5(8) キャッシュレス決済 ── 還元事業スタート間近で関心高まる
  ※カッコは前週の順位

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