【市況】今週の【早わかり株式市況】3週続伸・年初来高値に迫る、海外勢による買い戻し続く
日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより
■今週の相場ポイント
1.日経平均は3週連続の上昇、一時約4ヵ月半ぶりの高値圏に浮上
2.10連騰後も下落は1日のみ、売り方の買い戻し主力に上値試す
3.FOMCは0.25%の利下げ、日銀の金融政策は現状維持
4.サウジアラビアの石油施設攻撃で警戒感高まるも影響は限定的
5.中間期末を控え、商社株や銀行株などへの配当権利取りの動きが活発化
■週間 市場概況
今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比90円(0.41%)高の2万2079円と3週連続の上昇となった。
日米中央銀行による金融政策決定会合が注目を集めたが、結果は概ね市場の予想に沿ったものだった。全体相場は海外勢などのからの買い戻しが流入するなか堅調相場が続き、17日には10連騰を記録。その後も日経平均が下落したのは1日のみで一時、4ヵ月半ぶりの高値に上昇し、年初来高値に迫る場面があった。
3連休明けの17日(火)は、サウジアラビアの石油施設攻撃による原油市況急騰の影響が懸念されたが、下値は堅く日経平均は13円高と小幅ながら10日続伸した。18日(水)は日経平均が11日ぶりに下落。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちに加え、日銀金融政策決定会合を見極めたいとの見方から売りが先行した。19日(木)はFOMCの0.25%利下げと日銀の金融政策は現状維持との結果を受けて値動きの荒い展開。一時2万2200円台と4ヵ月半ぶりの高値を付けたが、日銀会合後に為替が円高に振れ、日経平均の上昇幅は縮小。ただ、下値は堅く結局、83円高で取引を終えた。20日(金)は小幅続伸。3連休を控え後場に利益確定売りも流入した。中間期末を控え、銀行株や商社株などに配当権利取りの動きが出ていた。
■来週のポイント
来週は4月の年初来高値2万2362円を更新する展開が期待される。ただ、今週末にかけてやや上値が重かっただけに年初来高値近辺で売り買いが交錯する場面もありそうだ。
重要イベントとしては、国内では24日発表の7月景気動向指数(改定値)が注目される。また、26日は9月配当の権利付き最終日となる。海外では25日に行われる日米首脳会談や同日発表される米国8月新築住宅販売件数に注視が必要だろう。
■日々の動き(9月17日~9月20日)
【↑】 9月17日(火)―― 10日続伸、地政学リスクこなし2万2000円台回復
日経平均 22001.32( +13.03) 売買高13億3628万株 売買代金 2兆4201億円
【↓】 9月18日(水)―― 11日ぶり小反落、FOMCを控え利益確定売り優勢
日経平均 21960.71( -40.61) 売買高12億2105万株 売買代金 2兆2374億円
【↑】 9月19日(木)―― 反発、米株高を追い風に売り方の買い戻しが継続
日経平均 22044.45( +83.74) 売買高13億3314万株 売買代金 2兆3637億円
【↑】 9月20日(金)―― 小幅続伸、3連休控え利益確定売りで上値は重い
日経平均 22079.09( +34.64) 売買高14億5859万株 売買代金 2兆7700億円
■セクター・トレンド
(1)全33業種中、20業種が上昇
(2)国際石開帝石 <1605> など鉱業株が2週連続で業種別上昇率トップ
(3)三井不 <8801> など不動産、楽天 <4755> などサービス、ニトリHD <9843> など小売りといった内需株が買われた
(4)中部電 <9502> など電力・ガス、東急 <9005> など陸運、第一三共 <4568> など医薬品といったディフェンシブ株も高い
(5)金融株はオリックス <8591> などその他金融、みずほFG <8411> など銀行、野村 <8604> など証券は値を保つも
MS&AD <8725> など保険株は大幅反落
(6)三菱重 <7011> など機械、ソニー <6758> など電機、日産自 <7201> など自動車といった輸出株は低調
(7)日本製鉄 <5401> など鉄鋼、日本紙 <3863> などパルプ・紙、商船三井 <9104> など海運といった景気敏感株は売られた
■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数上位5テーマ)
1(1) 5G ──── NTTドコモが「5G」プレサービス開始へ
2(13) 電線地中化
3(2) 人工知能(AI)
4(5) JPX日経400
5(9) TOPIXコア30
※カッコは前週の順位
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