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【材料】今週のマーケット展望「後半はFOMC次第で波乱の展開も」~マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆氏(高井ひろえ)


こんにちは、フィスコマーケットレポーター高井ひろえの「マネックス証券の気になるレポート」です。今週は17日~18日にFOMCが開催されます。動向を注視したいところです。さて、マネックス証券の「メールマガジン新潮流」が、9月17日に配信されました。そのなかから今回は、同証券のチーフ・ストラテジスト、広木隆氏のレポート「今週のマーケット展望」の内容をご紹介いたします。

まず広木さんは、3連休明けの日本株について、『利益確定売りに押されてのスタートとなりそう。一旦は後退していた地政学リスクが、中東の緊張で再び高まった。原油価格の先行き不透明感も悪材料。売りが誘発されやすい』と伝えています。実際に、広木さんの予想は的中し、本日の日経平均株価は、利益確定売りが先行しマイナスでのスタートとなりました。

続けて、『日経平均は25日移動平均からの乖離率が5%超、東証1部の騰落レシオ(25日)も124とテクニカル面では短期的な過熱感が強まっている』と指摘しており、『とは言え、深押しはないか、あっても一時的にとどまる。日経平均は年初来初めて週足で一目均衡表の雲の上に抜け出た。4月に年初来高値をつけた時はこの週足の雲に頭を抑えられただけに、今のほうが上値抵抗がない状況である』と伝えています。

今週最も注目されるイベントとしては、FOMCを挙げており、『25bpsの利下げは織り込み済みとして、問題は今後の見通しをどう示すかである。最新の経済データに鑑みれば利下げ不要が正当化される』と示唆しています。

また、8月の消費者物価指数について、『変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数が前月比0.3%上昇と底堅く伸びた。前年同月比は2.4%上昇し、2018年7月以来の大幅な伸びとなった』と伝えています。8月の小売売上高は『前月比0.4%増と、市場予想の0.2%増を上回った』ほか、『7月の数字は当初発表の0.7%増から0.8%増へ上方改定された。8月の前年同月比は4.1%増。小売売上高の増加は6カ月連続で、2017年6月以降で最長となった』とのことです。

FRBの見通しについては、『市場の期待ほどハト派的でない場合、失望売りとなるのが定石だが、問題は市場の期待がどれほどか。金利先物から逆算するFEDウォッチが「市場の期待」をすべて表すとは限らない』と考察し、『最近の米中対立の緩和を受けて過度な利下げ期待は相当程度後退している。よってFOMC後の政策金利見通しが大幅な追加緩和を示唆しない場合でも、株式市場は冷静な反応を示すかもしれない』との見解を述べています。

そして、『むしろ金利上昇への反応(金融株などへの買い)が見られた場合、市場の過度な「利下げ依存症」は断ち切れたと判断できるだろう』として、『それを占う試金石として今回のFOMCは重要な意味を持つ』と分析しています。一方で『無論、そうならず、失望売りで大幅安というシナリオもあり得る。いずれにせよ波乱含みの展開に備えが必要である』と指摘しています。

最後に、今週の予想レンジについて『21,500~22,500円』とまとめています。

参考にしてみてくださいね。

高井ひろえの「気になるレポート」はマネックス証券の「メールマガジン新潮流」に掲載されたレポートを高井ひろえの見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合があります。詳細は発行人のレポートをご確認くださいね。

フィスコマーケットレポーター 高井ひろえ

《HH》

 提供:フィスコ

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