【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ポート、栄電子、データセク
ポート <日足> 「株探」多機能チャートより
ポート<7047>は続伸。成果報酬型の就職情報サイトなどを運営しているが、人材や金融領域に強く、いずれも好調で収益を押し上げている。20年3月期営業利益は前期比27%増の6億8500万円と大幅な伸びを見込むが、これでも保守的で一段の上振れを指摘する声が強い。株価は8月21日に1190円の戻り高値形成後に調整を余儀なくされたが、目先売り一巡から好業績に着目した買いが改めて流入、上値指向に転じている。
■岐阜造園 <1438> 1,345円 +45 円 (+3.5%) 本日終値
岐阜造園 <1438> [名証2]が大幅高。9日大引け後、株主優待制度を新設すると発表しており、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。毎年9月末時点で200株以上を保有する株主を対象に、一律でクオカード1000円分を贈呈する。19年9月末時点の対象株主から制度を開始するとしている。
■栄電子 <7567> 425円 +14 円 (+3.4%) 本日終値
栄電子<7567>が高い。スイッチング電源やコネクターなどで優位性を持つ半導体商社。ここ在庫調整の進展を背景として世界的にメモリー市況の回復が意識されており、米国ではアプライドマテリアルズを筆頭とする半導体製造装置メーカーの株価の戻りが急。東京市場でも半導体製造装置関連は断続的な実需買いが観測されている。半導体製造装置向けデバイスを取り扱う同社の収益機会の高まりに期待した短期資金を呼び込んでいる。
■データセクション <3905> 582円 +17 円 (+3.0%) 本日終値
データセクション<3905>は5日続伸と上値追い基調を強めている。ソーシャルメディア分析ツールや投稿監視サービスを主力展開するが、画像分析など人工知能(AI)関連分野にも注力しており、ドローンとAIを組み合わせた交通量調査などで先駆する。8月26日にはICT・AIを活用した認知機能検査や音声分析診断などを手掛ける日本テクトシステムズ(東京都港区)と業務提携し株価を刺激する格好となった。
■リプロセル <4978> 210円 +2 円 (+1.0%) 本日終値
リプロセル<4978>が反発。同社はiPS細胞関連の研究試薬を手掛ける創薬ベンチャー。9日取引終了後、世界的な細胞機能測定システムの開発・販売企業の米アクシオン・バイオシステムズ(ジョージア州)と、国内における販売代理店契約を締結したと発表しており、これを好感した買いが流入した。アクシオン・バイオシステムズが開発・製造する細胞機能測定システムの「Maestro」シリーズとリプロセルのiPS細胞由来の高機能な神経細胞や心筋細胞の培養技術とを組み合わせることで、神経細胞のネットワーク形成や、心筋細胞の拍動を容易に実験室で解析することが可能となることから、より広範に顧客ニーズに応え、市場での更なる拡販を加速するとしている。
■きんえい <9636> 3,515円 +25 円 (+0.7%) 本日終値
きんえい <9636> [東証2]が高い。9日大引け後、20年1月期上期(2-7月)の経常利益(非連結)を従来予想の1.1億円→1.8億円に71.8%上方修正。従来の14.1%減益予想から一転して47.7%増益見通しとなったことが買い材料視された。映画興行部門で閑散期にあたる5月連休明けから7月の夏休み前にヒット作品が多かったほか、不動産事業で賃貸ビルの入居率が高水準を確保したことも上振れに貢献した。なお、通期の経常利益は従来予想の2億円(前期は2億円)を据え置いた。
■フルヤ金属 <7826> 3,850円 +25 円 (+0.7%) 本日終値
9日、フルヤ金属 <7826> [JQ]が発行済み株式数(自社株を除く)の7.3%にあたる45万3000株(金額で17億3272万5000円)を上限に、9月10日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。
■ミライアル <4238> 1,268円 -98 円 (-7.2%) 本日終値 東証1部 下落率7位
ミライアル<4238>は6日ぶりに反落。同社は半導体シリコンウエハー容器を手掛け、300ミリ対応品でシェアトップを誇る。9日取引終了後、20年1月期業績見通しに対して、売上高が前年比9.1%減の91億円、営業利益が同26%減の11億円と大幅な減収減益予想を発表しており、これが大きく嫌気された。また、配当について、前期実績に対し10円減配し、20円とする方針を併せて開示していることもあって、目先利益確定売りを助長した。
■コーセーアールイー <3246> 674円 -15 円 (-2.2%) 本日終値
コーセーアールイー<3246>が6日ぶりに反落。同社は福岡市を地盤とする中規模物件の開発・販売を手掛ける。9日取引終了後に発表された第2四半期累計(2~7月)業績は、売上高42億1800万円(前年同期比24.3%増)、営業利益2億3300万円(同15.5%減)、純利益1億5100万円(同11.0%減)と営業減益だったが、従来予想の売上高41億800万円、営業利益1億100万円を上回って着地した。ただ、この日は材料出尽くし感から売りが優勢となった。ファミリー物件や中古物件の販売が伸長したことが売り上げ増に寄与した。また、ファミリーマンション販売事業の販売費の使用が遅れたことで利益が上振れた。なお、20年1月期通期業績予想は、売上高121億円(前期比0.4%減)、営業利益14億2300万円(同8.1%減)、純利益9億2000万円(同9.8%減)の従来見通しを据え置いている。
●ストップ高銘柄
サイオス <3744> 491円 +80 円 (+19.5%) ストップ高 本日終値
インタートレード <3747> 1,002円 +162 円 (+19.3%) ストップ高 本日終値
アトラ <6029> 509円 +80 円 (+18.7%) ストップ高 本日終値
など、8銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース