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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

JVCケンウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■JVCケンウ <6632>  312円 (+7円、+2.3%)

 JVCケンウッド <6632> が反発。前週末6日の取引終了後、保有する自動運転ベンチャーのZMP(東京都文京区)の全株式の譲渡が完了したと発表しており、譲渡益の計上などによる業績押上げを期待した買いが入った。今後の事業関連性が低く、保有意義が低下したと判断したとしており、売却額は非開示。また、これに先立ち、ZMPと合弁で設立したカートモの全株式についてもZMPに譲渡したという。なお、同件が20年3月期業績に与える影響は軽微としている。

■すかいらーく <3197>  1,878円 (+42円、+2.3%)

 すかいらーくホールディングス <3197> が反発。6日の取引終了後に発表した8月度のIRレポートで、既存店売上高が前年同月比2.7%増と2ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。前倒しして実施している禁煙の影響や営業時間短縮による客数への影響はあるものの、ガストの「夏コレ」フェアやジョナサンの「恵みの赤身 グラスフェッドビーフフェア」などフェアメニューの販売が引き続き好調で単価増を牽引した。また、8月22日からドリンクバー料金にプラス100円でタピオカ食べ放題を導入したことも寄与した。

■ハーバー研 <4925>  7,760円 (+160円、+2.1%)

 ハーバー研究所 <4925> [JQ]が反発。6日取引終了後、発行済み株式数(自社株を除く)の4.20%にあたる16万5000株(金額で12億5487万円)を上限に自社株TOB(株式公開買い付け)を実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。公開買い付け期間は9月9日から10月8日まで。買い付け価格は7458円で、第4位株主の有限会社ナチュラルが保有株売却の意向を示したことに対応する。

■ロゼッタ <6182>  3,405円 (+70円、+2.1%)

 ロゼッタ <6182> [東証M]が3日続伸。前週末6日の取引終了後、オリックス <8591> と人工知能(AI)翻訳「T-4OO」の見込み顧客紹介に関して業務提携すると発表しており、これが好感された。オリックスの営業ネットワークを活用して、日本全国の企業における管理部門の業務効率化や生産性向上による働き方改革支援を推進するのが狙い。なお、20年2月期業績への影響は現段階では算出できないが、今後3年間で提携による売上高の増加見込額は、19年2月期売上高(29億800万円)の10%に相当する可能性は十分にあると見込んでいる。

■青山商事 <8219>  1,894円 (+34円、+1.8%)

 青山商事 <8219> が反発。9日午前10時30分ごろに発表した売上速報で、ビジネスウェア事業の既存店売上高が前年同月比0.2%増となり、5ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。スラックスやシャツなどクールビズ商品が堅調に推移したという。なお、全店売上高は同0.1%減だった。

■サトーHD <6287>  2,713円 (+42円、+1.6%)

 サトーホールディングス <6287> が3日続伸。前週末6日の取引終了後、東京都目黒区にある本社を売却するのに伴い、21年3月期決算で固定資産譲渡益約115億円を特別利益として計上すると発表しており、これが好感された。

■丸一鋼管 <5463>  2,637円 (+39円、+1.5%)

 丸一鋼管 <5463> が3日続伸。前週末6日の取引終了後、従来中間25円・期末52円50銭の年77円50銭を予定していた20年3月期の配当予想について、中間40円・期末67円50銭の年107円50銭にすると発表しており、これが好感された。18年3月に創立70周年を迎えたのを記念して中間・期末各15円の記念配当を実施するという。

■ゲオHD <2681>  1,320円 (+18円、+1.4%)

 ゲオホールディングス <2681> が反発。9日午後2時ごろ、運営する総合モバイル専門店「ゲオモバイル」が7日に200店舗を達成したことが好感された。中古携帯電話の売り上げが増えていることが要因という。また、19年10月の「電気通信事業法の一部を改正する法律」施行に伴い、大手通信キャリア各社が「分離プラン」を開始することで、中古スマホ市場のさらなる活性化が見込まれているとしており、同社では21年3月末には300店舗まで店舗数を伸ばし、47都道府県全てへの出店を目標といるという。

■ニトリHD <9843>  15,245円 (+170円、+1.1%)

 ニトリホールディングス <9843> が3日続伸。傘下のニトリが6日、生活応援値下げを実施すると発表しており、売り上げ増への効果を期待した買いが入ったようだ。今回の値下げは、消費増税前に家具を買い替えたいという顧客のニーズに対応するのが狙い。ダイニングテーブル、ソファ、ベッドなど大型の家具を最大で20%値下げする予定で、一部商品は7月26日から先行して実施していたが、9月6日から値下げ対象商品を拡大し、計288品がお得に購入できるようになるとしている。

■オートバクス <9832>  1,790円 (+19円、+1.1%)

 オートバックスセブン <9832> が反発。6日の取引終了後に発表した8月度の月次売上概況(速報)で、国内既存店売上高が前年同月比10.7%増と2ケタ増となったことが好感された。前年に比べて休日が2日多かったことに加えて、あおり運転報道に伴いドライブレコーダーが好調に推移したことが牽引した。また、10月からの値上げ告知の影響もあり、タイヤも好調に推移したことも寄与した。

■任天堂 <7974>  41,890円 (+440円、+1.1%)

 任天堂 <7974> が続伸。株価は一時、4万2100円まで上昇し7月12日につけた4万2050円の年初来高値を約2ヵ月ぶりに更新した。全体相場の影響を受けにくいゲーム関連株の中核銘柄で、今月12~15日(一般公開日は14、15日)に予定されている「東京ゲームショウ2019」が近づくなか物色人気が膨らんでいる。サイズを8割程度に抑えた携帯用ゲーム機「ニンテンドースイッチライト」が今月20日から発売されることも注目された。

■三菱UFJ <8306>  525円 (+5.2円、+1.0%)

 メガバンクが高い。三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> や三井住友フィナンシャルグループ <8316> 、みずほフィナンシャルグループ <8411> が値を上げた。市場関係者からは「ショート(売り)ポジションを膨らませていた海外ヘッジファンドなどが買い戻しを入れているようだ」(アナリスト)との見方が出ている。来週17~18日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されるが、0.25%の利下げにとどまるとの見方が強まるなか、0.5%の大幅利下げの可能性をみて売りを膨らませていたヘッジファンドなど売り方の買い戻しが強まっている様子だ。

※9日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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