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【市況】【杉村富生の短期相場観測】 ─ 株式の価値を再確認しようじゃないか!

株式評論家 杉村富生

「株式の価値を再確認しようじゃないか!」

●配当の魅力、隠れた資産を評価せよ!

 株式講演会は満員御礼の盛況である。筆者は開催地を選ばない。全国各地を訪れる。株式投資の魅力を訴える“旅”だ。投資家の関心は高い。なにしろ、長期金利は消滅寸前にある。いまこそ、利潤証券(配当を得る権利)としての価値を見直すべきではないか。

 日本M&Aセンター <2127> 、綜合警備保障 <2331> 、オリエンタルランド <4661> 、カカクコム <2371> 、東日本旅客鉄道 <9020> は過去10年間、減配をしていない。これは経営力によって、リーマン・ショック、東日本大震災を乗り越えたことを意味する。

 青山財産ネットワークス <8929> [東証2]は2010年12月期の5円(分割修正を考慮)をボトムに、連続増配中だ。2019年12月期は「45円」と公表しているが、会社側は「配当性向50%」をメド(公約)にしており、50円配当の可能性があろう。

 ちなみに、2019年12月期の1株利益は110~120円と予想されている。50円だと、配当は8年間で10倍となる。もちろん、好業績でなければ増配はできない。これが企業価値だ。そう、株式には価値がある。だからこそ、“有価”証券という。

 さらに、隠れた価値もある。パレットレンタルのユーピーアール <7065> [東証2]は償却済みのパレット260万枚を手掛かりに株価が急騰した。ちなみに、プラスチックパレットの償却期間は8年である。

●カチタス、日本エスコンの大株主は?

 ユニゾホールディングス <3258> はTOB合戦に巻き込まれた。旧日本興業銀行系の不動産会社だ。都心部に優良な土地・建物を有する。その含み益は1株あたり7000円超といわれている。敵対的TOBは失敗したが、エイチ・アイ・エス <9603> の買付価格3100円は安すぎた。応募が「ゼロ」だったのは当然だろう。

 カチタス <8919> の筆頭株主は「お値段以上」のニトリホールディングス <9843> だ。発行済み株式数の33.9%を保有している。「価値を足すカチタス」のビジネスモデルを評価したものだろう。なにしろ、日本全国の空き屋は850万戸に達する。

 日本エスコン <8892> の親会社は中部電力 <9502> である。保有する不動産の有効活用を狙って株式を取得した(発行済み株式数の32%)、といわれている。実際、日本エスコンは中電不動産に社員を派遣、ノウハウを伝授している。

 株式の含みという視点では豊田自動織機 <6201> だろう。トヨタグループの持ち株会社的な存在である。保有するグループ企業の株式評価額は4兆円を超える。過去、たびたび買い占めを受けてきたが、いよいよ何らかの対策(トヨタ自動車 <7203> による完全子会社化?)が必要な局面ではないか。

 エー・アンド・デイ <7745> は急騰中のホロン <7748> [JQ]の株式を170万株(発行済み株式数の51%)保有している。こちらの株価は670円がらみ。PERは6倍台、PBRは0.8倍台だ。これはどうしたことか。

2019年9月6日 記

株探ニュース

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