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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):東エレク、日電硝、AGC

東エレク <日足> 「株探」多機能チャートより
■東京エレクトロン <8035>  18,915円  -580 円 (-3.0%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>が一時600円以上下落し、1万9000円台を割り込んだ。前週22日に年初来高値を更新するなどここ上げ足を強めていたが、きょうは目先利益を確定する動きが顕在化した。米中摩擦問題が深刻化していることを受け、前週末の米国株市場ではNYダウが一時740ドルあまり下落するなど波乱展開となった。中国との対立激化で半導体関連企業への影響も避けられないとの見方から、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も4%を超える急落となっており、東京市場でもこの動きに追随して半導体製造装置の象徴株である同社株の売りを助長する形となった。

■日本電気硝子 <5214>  2,135円  -65 円 (-3.0%)  本日終値
 日本電気硝子<5214>が続落。SMBC日興証券が23日付で、投資評価を「2」を継続しつつ、目標株価を3500円から2700円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券ではガラスファイバの販売減少が長引いていることを指摘。ガラスファイバを含む機能材・その他事業の売上高は第1四半期に前四半期比5%減、第2四半期は同5.8%減と減収基調が続き、同社は第2四半期半ばから約2割の生産調整を実施している。同証券ではガラスファイバの業績成長の遅れを考慮し、19年12月期の営業利益予想を230億円から180億円へ、20年12月期を同285億円から240億円へ、21年12月期を同325億円から270億円へ下方修正している。

■AGC <5201>  2,922円  -76 円 (-2.5%)  本日終値
 AGC<5201>が続落。SMBC日興証券が23日付で、投資評価を「1」を継続しつつ、目標株価を5000円から4300円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では、ガラス事業の不振が長期化しているほか、自動車や半導体関連の需要減少が電子事業や化学品事業の減収につながり、短期業績は低調であると指摘。19年12月期の営業利益予想を1210億円から990億円へ、20年12月期を同1325億円から1112億円へ下方修正した。ただ、EUVマスクブランクスや医薬品受託製造など戦略事業の利益寄与拡大により19年12月期下期以降の業績は上向くとみており、20年12期以降の増益期待は高いとしている。

■ミスミグループ本社 <9962>  2,288円  -57 円 (-2.4%)  本日終値
 ミスミグループ本社<9962>が反落。前週末23日の取引終了後に発表した7月の月別連結売上高実績が、281億2200万円(前年同月比0.6%減)となり、小幅ながら5カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。流通事業であるVONA事業が同0.5%増、金型部品事業が同0.2%増とプラスに転じたものの、FA事業が同2.7%減となったことが響いた。

■日本郵船 <9101>  1,571円  -37 円 (-2.3%)  本日終値
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>などをはじめ海運株の下げがきつい。23日に中国政府が対米報復関税として、原油や自動車、農産物など約750億ドル相当の米国製品に5~10%の追加関税を課し、9月と12月の2段階に分けて発動することを発表。更に、これに対抗してトランプ米大統領は更なる報復措置を行うことを表明しており、米中両国の争いは泥沼化の様相を呈してきた。関税合戦による世界景気への影響は、グローバル物流を担う海運セクターに反映されるとの思惑が売りを誘っている。

■三菱UFJ <8306>  495.7円  -6.7 円 (-1.3%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが下値を探る展開。前週末23日の米国株市場ではNYダウなど主要株価指数が波乱安の展開となったが、そのなか米長期金利の急反落などを嫌気してゴールドマン・サックス、シティグループなど大手金融株が大きく下落、全体相場の下げを助長した。米10年債利回りは、23日終値ベースで1.536%まで水準を切り下げており、これに伴う運用利ザヤの縮小思惑が株価にネガティブに作用している。

■トヨタ自動車 <7203>  6,869円  -47 円 (-0.7%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が安い。米中貿易摩擦の激化を背景に足もとリスクオフの流れが加速しているが、外国為替市場では安全資産とされる円を買う動きが強まり、外国為替市場では1ドル=105円台を割り込む円高に振れている。輸出セクターの中でも為替感応度が特に高い自動車株は輸出採算悪化の思惑が売りを誘発している状況。なお、25日に安倍首相とトランプ米大統領との会談で日米貿易交渉が基本合意に至り、そのなか日本が求めていた自動車の関税撤廃は見送られたが、株価的には織り込みが進んでいたとみられる。

■しまむら <8227>  8,160円  -50 円 (-0.6%)  本日終値
 しまむら<8227>は反落。前週末23日の取引終了後に発表した8月度(7月21日~8月20日)の月次売上速報で、既存店売上高は前年同月比0.6%増と16カ月ぶりに前年実績を上回ったものの、全般相場安に連れ売りが優勢となった。8月度は、梅雨明け後に気温が上がったことで、吸水速乾シリーズ「FIBER DRY」の寝具や肌着など夏物実用商品の販売が好調だった。また、モデルやインフルエンサーとのコラボ商品を中心に婦人の秋物が動き出したことも寄与した。なお、全店売上高は同1.4%増だった。

■アテクト <4241>  1,697円  +300 円 (+21.5%) ストップ高   本日終値
 アテクト<4241>は7日続伸。同社は23日、スペーサーテープ(駆動用LSIなどの静電気の影響を防ぐテープ)の9月度の生産数量が過去最高に達する予定だと発表。今後更に拡大することが見込まれる需要増に対応するため、日韓の生産拠点で増産体制を構築するとしており、これが買い手掛かりとなったようだ。また、同日には2020年に量産を開始する予定である現行のディーゼルVG(Variable Geometory)用ターボ部品の設備投資を取締役会で決議したことも明らかにしている。

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