【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):アステラス、パーク24、リクルート
アステラス <日足> 「株探」多機能チャートより
ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>が高い。同社はきょう、日本医療研究開発機構(AMED)が公募した2019年度「再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業(再生医療シーズ開発加速支援)」に、自社の申請事業が採択されたと発表。採択されたのは、「piggyBacトランスポゾンベクターを用いた自家CD19 CAR-T療法の企業治験開始に向けた研究開発」で、これはウイルスベクターを用いない新技術による国産のCAR-T細胞製剤の開発を行うもの。この事業の実施に伴い補助金収入が見込まれるが、同社では今後、業績に重大な影響を与える新たな事実が判明した場合には速やかに公表するとしている。
■アステラス製薬 <4503> 1,431円 +13 円 (+0.9%) 本日終値
アステラス製薬<4503>は小反発。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「アステラス製薬など国内の製薬大手4社は欧米での新薬販売で、薬が効いたときだけ支払ってもらう仕組みの導入や検討を始めた」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、この仕組みは成功報酬型と呼ばれており、高額な遺伝子治療薬などが対象だという。製薬会社は革新性が高い医薬品であれば高い価格で販売できることから、注目されているようだ。
■パーク24 <4666> 2,437円 +21 円 (+0.9%) 本日終値
パーク24<4666>が反発。15日の取引終了後に発表した7月度のグループ月次速報で、タイムズ駐車場の売上高が前年同月比6.7%増となり、前年比プラス基調を維持していることが好感された。また、カーシェアリングサービス「タイムズカーシェア」の車両数は2万5899台(前月比288台増)、会員数は124万5671人(同1万9094人増)と拡大した。
■リクルート <6098> 3,412円 -110 円 (-3.1%) 本日終値
リクルートホールディングス<6098>は4日続落。傘下のリクルートキャリアが「内定辞退率」の予測を販売した問題で、購入企業が次々と明らかになっていることが嫌気されたようだ。既に判明しているトヨタ自動車やホンダなどに続き、16日付の日本経済新聞朝刊では「半導体製造装置大手の東京エレクトロンもデータを購入していたことがわかった」と報じており、これで購入が判明したのは8社目となる。
■ノーリツ <5943> 1,094円 -24 円 (-2.2%) 本日終値
ノーリツ<5943>が続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が15日付で、投資判断「アンダーウエート」を継続し、目標株価を1410円から1000円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では、国内と中国の低迷を主因とする19年12月期の大幅減益見通しを受けて、中期の業績回復が一段と見込み難いと判断。19年12月期の営業利益予想を45億円から17億円へ引き下げるとともに、20年12月期を同46億円から25億円へ、21年12月期を同47億円から25億円へ下方修正した。
■Lib Work <1431> 1,967円 +324 円 (+19.7%) 本日終値
Lib Work<1431>は後場急伸。前引け後に、5万株(発行済み株数の1.85%)、または9000万円を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。取得期間は8月20日から12月23日で、役職員に対するインセンティブ・プラン並びに経営環境の変化に応じた機動的な資本政策の遂行を目的としているという。同時に、6月18日に東証マザーズに新規上場したことを記念して、上場記念株主優待を実施すると発表しており、これも好材料視されたようだ。19年9月末、19年12月末、20年3月末、20年6月末の各時点で1単元(100株)以上を保有している株主を対象に、クオカード1000円分を贈呈するとしている。
■エヌリンクス <6578> 376円 +60 円 (+19.0%) 本日終値
エヌリンクス<6578>は急反発。政府が15日、NHKの受信料について「受信契約を締結した者は受信料を支払う義務がある」との答弁書を閣議決定したと伝わっており、NHKの受信契約・収納代行などを手掛ける同社に思惑的な買いが入ったようだ。なお、今回の閣議決定は、NHKから国民を守る党の立花孝志党首が「受信料の支払いは法律上の義務ではない」と主張していることを踏まえたもの。
■インパクト <6067> 1,924円 +239 円 (+14.2%) 本日終値
インパクトホールディングス<6067>が続急伸。15日、出資するインドのコーヒー・デー・イーコン(CDEPL)社が展開するコンビニエンスストア「Coffee Day essentials」2号店が16日にプレオープンすると発表しており、これを好感した買いが入った。きょうオープンするマレスワラム店は、南インドの中核都市で、若者も多く訪れるバンガロールの中でもお洒落なエリアであるマレスワラムのマーケットのメイン通りに位置しているという。インパクトは9日、インドにおけるコンビニ事業に関して、投資先企業の会長死去と資金の回収可能性について調査中であることを発表していただけに、2号店のオープンがポジティブサプライズとなったようだ。
■那須電機鉄工 <5922> 6,610円 +710 円 (+12.0%) 一時ストップ高 本日終値
那須電機鉄工<5922>が一時ストップ高に買われ、連日の年初来高値更新となった。8日の取引終了後に20年3月期の連結業績予想の上方修正を発表。営業利益を5億8000万円から14億5000万円(前期比74.9%増)へ引き上げたことが引き続き好材料視されたようだ。上方修正は、足もとで通信用金物製品が好調に推移しているとに加えて、それに伴い工場の稼働率が向上していることが要因としている。同社株は4月以降4000円台前半でもみ合っていただけに、上方修正をきっかけに業績を再評価した買いが継続しているようだ。
株探ニュース