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【市況】日経平均は小反発、G20控え薄商いが続く/ランチタイムコメント

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

 日経平均は小幅に上昇。19.91円高の21278.55円(出来高概算4億2000万株)で前場の取引を終えた。先週末の米株安の流れから小幅に下落して始まると、その後関東地方で震度4を観測する地震の影響もあってか、一時21185.67円まで下げ幅を広げる局面もみられた。しかし、その後は底堅さが意識される中、グローベックスの米株先物でNYダウが50ドル高程度で推移していることもあり、日経平均においても小幅ながら切り返す展開となった。

 東証1部の騰落銘柄は値上がり数、値下がり数がほぼ拮抗している。セクターでは、繊維、石油石炭、ゴム製品、海運、鉄鋼、証券、銀行がしっかり。反面、不動産、陸運、その他製品、食料品、電気ガス、鉱業が安い。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、リクルートHD<6098>が上昇をけん引する一方で、ユニファミマ<8028>、東エレク<8035>が重石となった。

 東証1部の出来高が4億2000万株、売買代金が7060億円と薄商いの中、日経平均は5日線を挟んでの推移であり、こう着感の強い相場展開である。週末にG20首脳会議を控えているほか、中国と米国の交渉チームが米中首脳会談の準備のため、25日にも大阪で会合を開く見通しと伝わっており、行方を見極めたいとする模様眺めムードが強い。とは言え、米中首脳会談については協議継続といった最低線への期待が少なからずあると考えられ、下は売り込みづらい状況であろう。

 また、株主総会のシーズンとなる中、アノマリーとしては下げない局面でもある。ポジションがロングには傾いていない需給状況でもあり、ポジションを圧縮する動きとなれば、ややショートカバーが優位にもなりやすいところであろう。円相場は円高傾向にあるが、先週のFOMC声明を受けた米利下げ期待を背景とした円高は一服をみせており、一先ず小康状態といったところである。

 そのため、トレンドは出難い状況ではあるが、下値の堅さから需給妙味の大きい銘柄などでは、買い戻しを誘う動きなども意識されてきそうである。指数インパクトの大きいファーストリテについても、足元の信用倍率は0.07倍と売り残高が大きく上回る需給状況であり、引き続き日経平均の下支え役になりそうだ。
《AK》

 提供:フィスコ

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