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【特集】鈴木英之氏【日経平均2万1000円回復! 相場は変わったか?】(2) <相場観特集>

鈴木英之氏(SBI証券 投資調査部長)

―6月相場は好調、米国株の戻り足急でリスクオン再び―

 週明け10日の東京市場は日経平均株価が続伸。米国株が急速に切り返しに転じていることを受け、リスク選好の流れが波及している。5月相場は調整色の強い展開を強いられたが、6月相場は一転して買い戻しのタームに入ったようにも見える。もっとも外部環境を見る限り、株価が買われる必然性が担保されているとはいえず、投資家としても気迷う場面だ。ここからの相場展開や物色の方向性について、相場の機微に通じたベテラン市場関係者に意見を聞いた。

●「当面一進一退の展開、5G関連などに注目」

鈴木英之氏(SBI証券 投資調査部長)

 今後、1ヵ月程度の株式市場は一進一退状態が続くとみている。米国によるメキシコに対する追加関税は見送られることになった。今後は米国と中国との追加関税を巡る動向に再度関心が向かい、28~29日の20ヵ国・地域(G20)首脳会議での米中会談が関心を集めそうだ。また、市場には米連邦準備制度理事会(FRB)による米国の利下げ観測も高まっている。18~19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、早くも利下げ期待が膨らむかもしれない。

 ただし、米中貿易摩擦はメキシコ問題とは状況が異なる。米共和党はメキシコへの関税に反対の姿勢を示していたが、中国に対しては賛成のスタンスだ。米国と中国では部分的な合意はあるかもしれないが、抜本的な解決は難しいだけに過剰な期待は織り込みにくい。

 FRBの利下げ観測は、米金利の低下につながり、為替ではドル安・円高が進みやすい状況だ。米国景気のファンダメンタルズは弱含み状態が続くだろう。こうしたなか、日経平均の上値は重く、7月中旬頃までのレンジは2万500~2万1500円前後を予想している。

 個別では、NEC <6701> や富士通 <6702> 、アンリツ <6754> などの5G関連 は物色テーマとして人気が続きそうだ。また、新明和工業 <7224> や阪和興業 <8078> 、アサヒホールディングス <5857> などのような時価総額が1000億円前後で配当利回りが5%超の水準にある銘柄には、再評価余地があるとみている。

(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>(すずき・ひでゆき)
早稲田大学卒。リテール営業、調査部、株式部等を経て、SBI証券投資調査部長に。モーニングスター株式会社(投資調査部ゼネラル・マネジャー)へ転籍を経て2009年5月より現職。ラジオ日経、ストックボイス等で相場解説を行っている。

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