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【経済】NYの視点:パウエルFRB議長が成長持続に向けて利下げの可能性も辞さない構え示す


米国経済が景気後退に陥るとの脅威が強まりつつある中、注目されていたシカゴの会合あいさつで、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は4日、FRBが貿易の展開による影響を綿密に監視し、景気拡大を持続されるために適切な行動をとるとし、利下げも辞さない構えを表明した。議長は貿易交渉や他の問題がどのようにどういった形で解決するかわからないと、不透明性に言及した。

力強い経済にかかわらずインフレの低迷が長期化するとインフレ期待の低下につながる深刻なリスクを我々は背負っていると警告。政策金利がゼロに近づく環境下、危機に対して、量的緩和(QE)、ZIRP(ゼロ金利政策)、NIRP(マイナス金利政策)でさえも手段として利用する可能性を示唆するなど、ハト派姿勢を強めた。

一方で、経済は良好で、労働市場も強く、インフレも2%の目標に近づいていると、景気に楽観的な見方を維持しつつ、必要とあれば利下げする方針を示した。利下げの「しきい」は下がった、とgrand thorntonのエコノミスト、スワンク氏は分析している。

クラリダ副議長も「経済は良好」としたうえで、「もし、成長が減速していると感じたら、適切に行動する」としている。長短金利差の逆転に関しては、逆転の長期化には留意すべきと警告。市場は年内2,3回の利下げを予想しているが、市場の利下げ予想は一要因に過ぎないとした。これに対して、通常はハト派として知られるエバンス・シカゴ連銀総裁は、市場の圧力で利下げが必要との考えを一蹴。「もし、経済が弱まれば考慮するが、その状況は見られない」と比較的タカ派姿勢を示している。

米国バンクオブメリルリンチは連邦公開市場委員会(FOMC)が早くて9月から利下げを開始し、2020年初旬にかけて75ベーシスポイント、3回にわたる利下げを実施すると予想している。米国の2019年下半期の国内総生産(GDP)成長見通しを従来の1.8%から1.2%へ下方修正。中国やメキシコのGDP見通しも引き下げた。

《CS》

 提供:フィスコ

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