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【市況】香港株式概況:31日の香港市場概況:ハンセン0.8%安で3日続落、貿易戦争長期化に警戒感

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

31日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比213.79ポイント(0.79%)安の26901.09ポイントと3日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が62.92ポイント(0.60%)安の10387.17ポイントと反落した。売買代金は841億9700万香港ドルとなっている(30日は764億3500万香港ドル)。

米中貿易戦争の激化、長期化に対する警戒感がくすぶる流れ。取引時間中に、「中国は米国向けのレアアース輸出を必要に応じて制限する計画を準備中」と一部外電が関係者の話として報じた。また、中国政府はあす(1日)午前0時、米制裁関税に対する報復関税を発動する。トランプ米政権は次の一手として、約3000億米ドル(約33兆円)相当の中国製品に追加関税を課す構えだ。指数は引けにかけて下げ幅を広げている。

朝方公表された今年5月の製造業PMI(国家統計局などが集計・発表)は49.4となり、景況判断の境目(50)を3カ月ぶりに割り込んだ。予想(49.9)以上に悪化した点を重視し、市場関係者の間では、「中国当局は経済成長の目標を達成するため、一段の景気対策を打ち出す」との見方が強まっている。政策期待の高まりを受け、朝方はプラス圏で推移する場面もみられた。

ハンセン指数の構成銘柄では、石油・化学大手の中国石油化工(サイノペック:386/HK)が7.0%安と急落。1銘柄で指数を27.8ポイント押し下げた。ただ、配当の権利落ちがあるため、株価調整後の下げ幅は1.8%に縮小する。

業種別では、香港の不動産が安い。九龍倉置業地産投資(1997/HK)が4.6%、新鴻基地産発展(16/HK)が4.3%、恒基兆業地産(12/HK)が3.6%、新世界発展(17/HK)が2.4%、信和置業(83/HK)が1.4%ずつ値を下げている。英不動産コンサルタント会社のナイト・フランクは最新リポートで、米中対立が続けば2019年の香港住宅価格は最大で5%下落するとの見方を示した。

中国金融セクターもさえない。中国華融資産管理(2799/HK)が2.2%安、広発証券(1776/HK)が1.1%安、新華人寿保険(1336/HK)が1.0%安、招商銀行(3968/HK)が0.9%安と下落した。

半面、中国不動産セクターはしっかり。雅居楽集団HD(3383/HK)と中国金茂HD(817/HK)がそろって1.3%高、中国恒大集団(3333/HK)が1.0%高、広州富力地産(2777/HK)が0.7%高で引けた。

ゼネコンや建機、建材のインフラ関連セクターも物色される。中国中鉄(390/HK)が2.1%高、中国鉄建(1186/HK)が2.0%高、中国交通建設(1800/HK)が0.6%高、中国龍工HD(3339/HK)が3.0%高、中聯重科(1157/HK)が1.1%高、北京金隅(BBMG:2009/HK)が1.3%高で引けた。

中国の発電セクターも高い。華能国際電力(902/HK)が2.7%、華電国際電力(1071/HK)が2.2%、大唐国際発電(991/HK)が2.1%、中国電力国際発展(2380/HK)が1.0%、華潤電力HD(836/HK)が0.9%ずつ上昇した。

他の個別株動向では、希土類製品・耐火材大手の中国稀土HD(チャイナ・レア・アース:769/HK)は4.7%高と続伸している。レアアース相場の上昇期待が続いた。

一方、本土市場は続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.24%安の2898.70ポイントで取引を終えた。時価総額上位の金融株が下げを主導する。食品・飲料株も安い。石油株、自動車株も売られた。半面、レアアース株はしっかり。非鉄株、医薬品株、ハイテク株、不動産株、運輸株などの一角も買われた。

【亜州IR】

《FA》

 提供:フィスコ

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