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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

NEWART <日足> 「株探」多機能チャートより

■NEWART <7638>  35円 (+7円、+25.0%)

 NEW ART HOLDINGS <7638> [JQ]が続急騰。7日大引け後、発行済み株式数(自社株を除く)の11.35%にあたる3700万株(金額で10億円)を上限に自社株買いを実施すると発表しており、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。また、同日発表した19年3月期の連結経常利益が前の期比3.3倍の23.8億円に急拡大し、従来予想の12.1億円を上回って着地したことも好感された。国内ブライダルジュエリー事業が想定以上に好調だったことが上振れの背景となった。続く20年3月期の同利益は前期比13.5%増の27.1億円と2期連続最高益更新を見込む。併せて、9月30日現在の株主を対象に20→1の株式併合を実施すると発表。これにより株価は2006年8月以来の3ケタとなる見通しだ。

■いであ <9768>  1,321円 (+250円、+23.3%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。いであ <9768> が一時ストップ高。7日大引け後に発表した19年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益が前年同期比2.3倍の13.4億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。化学物質の環境リスク評価に係る大型案件や大規模な海洋環境調査の売り上げが増加したほか、インフラ施設の設計や維持管理、防災・減災関連業務も伸び、前年同期比34.9%の大幅増収を達成したことが寄与。

■ヤマザキ <6147>  485円 (+80円、+19.8%) ストップ高

 自動車向け工作機械と二輪車部品を主体とするヤマザキ <6147> [JQ]がストップ高。7日大引け後、19年3月期の連結経常利益を従来予想の8200万円→2億8400万円に3.5倍上方修正。増益率が12.3%増→3.9倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。期末にかけて大型案件が集中したことが利益を大きく押し上げた。

■日東エフシー <4033>  1,022円 (+150円、+17.2%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。日東エフシー <4033> がストップ高。投資会社インテグラル(東京都千代田区)傘下のファンドであるイースト投資事業有限責任組合が7日の取引終了後、同社の全株取得を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格1200円にサヤ寄せする格好となった。非公開化により、中長期的な視点に立って事業の拡大や経営基盤の強化を推進するのが狙い。買付予定数は2513万1206株(下限1675万4200株、上限設定なし)で、買付期間は5月8日から6月18日まで。TOB成立後、日東エフシーは所定の手続きを経て上場廃止となる予定だ。なお、これを受けて東京証券取引所は、日東エフシー株式を5月7日付で監理銘柄(確認中)に指定した。

■セキド <9878>  696円 (+100円、+16.8%) ストップ高

 セキド <9878> [東証2]がストップ高。7日大引け後、中国人の人材獲得強化のため、新幹線教育グループと業務提携すると発表しており、これが刺激材料となったようだ。輸入ブランド専門店を展開する同社は中国人従業員を増やしており、これまでも新幹線教育グループから紹介を受けて採用を行っていた。今回の業務提携を通じ、優秀な中国人の採用をさらに進める構えだ。また、要望次第では他業界への紹介も視野に入れるという。なお、今回の業務提携にあたり、新幹線教育グループは市場で同社株式調達を進めていく予定としている。

■シュッピン <3179>  859円 (+122円、+16.6%)

 東証1部の上昇率3位。シュッピン <3179> が3日ぶり急反騰。同社が7日取引終了後に発表した20年3月期の単独売上高は376億7200万円(前期比8.9%増)、営業利益は15億7400万円(同9.0%増)、最終利益は10億2300万円(同4.1%増)を予想している。ネット販売を主力にカメラや時計など高級商材の中古品販売を行っており、今期はカメラ、時計ともに商品ラインアップの拡充を図り収益拡大を見込んでいる。また、22年3月期に営業利益23億2200万円を目指す中期計画も開示、これに伴う中期成長期待が買い人気を増幅させた。

■シグマクシス <6088>  1,234円 (+139円、+12.7%)

 東証1部の上昇率5位。シグマクシス <6088> が4日続急騰し年初来高値を更新した。7日大引け後に発表した19年3月期の連結経常利益は前の期比26.4%増の13.2億円で着地。続く20年3月期も前期比13.5%増の15億円に伸び、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期も業務効率化ニーズが高まるなか、デジタル技術を活用したコンサルティングサービスの受注が伸び、連続2ケタ増収増益を見込む。

■信号 <6741>  1,172円 (+131円、+12.6%)

 東証1部の上昇率6位。日本信号 <6741> が4日続急騰。7日大引け後に発表した19年3月期の連結経常利益は前の期比2.7倍の79億円に急拡大し、従来予想の70億円を上回って着地。続く20年3月期も前期比7.6%増の85億円に伸びる見通しとなったことが買い材料視された。前期上振れはホーム安全システム関連や信号保安装置、海外向け信号システムの販売が伸びたことが背景。今期は20年に向けて導入が加速するホームドアに引き続き注力し、ICTソリューション事業の収益拡大を見込む。併せて、今期の年間配当は前期比1円増の26円に増配する方針とした。さらに、発行済み株式数の4.6%に相当する300万株(金額で35億円)を上限に自社株買いを実施すると発表しており、株主還元の拡充を好感する買いも向かった。

■アクロディア <3823>  403円 (+35円、+9.5%)

 アクロディア <3823> [東証2]が続急伸。7日に値幅制限上限となる80円高と気を吐いたが、8日も寄り付きから大口の買いを集め全体相場とは無縁の上げ足を披露、4月22日につけた年初来高値384円をクリアした。7日取引終了後、パラオ共和国でのオンラインビンゴカジノシステムの許可取得に向け、現地パートナーとアライアンス契約を締結したことを発表、これが新たな買い材料となって投資資金を誘導した。

■岡本硝子 <7746>  307円 (+23円、+8.1%)

 岡本硝子 <7746> [JQ]が3日続急伸、約1年5ヵ月ぶりの300円台に復帰となった。同社はプロジェクター用反射鏡など特殊加工硝子の製造を手掛けるが、太陽電池パネル向けで金属粉を混ぜたガラス基板を開発し出荷している。このガラス基板が高速・大容量の次世代通信規格「5G」対応のスマートフォン向け基板として応用が利くことから、商機拡大の思惑が株価を強く刺激する形となった。直近、外資系証券経由で空売り残高が急増しており、この買い戻し誘発に伴う需給相場の色もみせている。

■ZOZO <3092>  2,273円 (+169円、+8.0%)

 東証1部の上昇率8位。ZOZO <3092> が続急伸。全体相場とは真逆の動きで上値指向を強め、5日・25日・75日移動平均線を3本まとめて上抜く戻り足をみせている。同社が4月25日に発表した19年3月期決算は営業利益段階で前の期比22%減の256億5400万円と初の減益を強いられた。20年3月期の営業利益については前期比25%増の320億円と前期の落ち込みからV字回復を果たす見通しを示したが、大型連休前の26日は目先筋の売り圧力が強まり大陰線引く形となった。しかし、株価は2017年春先以来の底値もみ合い圏にあるうえ、信用取組は信用倍率0.5倍と売り残が買い残のほぼ倍に膨らんだ状態にある。更に日証金では株不足で逆日歩が付いている状況で、足もとは買い戻しによる浮揚力が働いている。

■VIX短先物 <1552>  10,370円 (+700円、+7.2%)

 国際のETF VIX短期先物指数 <1552> [東証E]が4日続急伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。7日の米VIX指数は6日に比べ3.88(25.13%)ポイント高の19.32に急上昇。一時21.84まで値を上げた。ライトハイザー通商代表部代表が中国製品に対する関税引き上げを10日に実施することを表明。米中貿易摩擦への懸念が高まり、NYダウは7日に473ドル安と大幅続落した。これを受け、国際VIX短期先物は大幅続伸している。

■チムスピ <4397>  6,500円 (+390円、+6.4%)

 チームスピリット <4397> [東証M]が3日続急伸。6500円台まで上値を伸ばし、4月19日につけた高値6350円を払拭、上場来高値圏に突入した。クラウドを活用した継続課金ビジネスを展開しており、具体的には社員の業務上必要な作業を一元管理する働き方改革プラットフォーム「TeamSpirit」を提供し、中堅企業を中心に幅広い需要を取り込んでいる。19年8月期は営業利益段階で前期比3.6倍の2億5000万円と急拡大を見込む。今月末を基準日として1株を2株にする株式分割を行うことで、この権利取りの買いも断続的に流入した。

■ミサワホーム <1722>  801円 (+29円、+3.8%)

 ミサワホーム <1722> が3日ぶり大幅反発。8日午後0時36分、集計中の19年3月期業績について、営業利益が80億円から84億円(前の期比12.2%増)へ、純利益が50億円から53億円(同9.8%増)へ上振れたようだと発表したことが好感された。売上高は従来予想の4000億円に対して3993億4000万円(同2.8%増)とほぼ計画通りだったものの、販管費が予想を下回ったことに加えて、大末建設 <1814> を持ち分法適用関連会社としたことによる持ち分法による投資利益の計上などが貢献した。

■リケンテクノ <4220>  527円 (+13円、+2.5%)

 リケンテクノス <4220> が反発。7日大引け後に発表した19年3月期の連結経常利益は前の期比8.5%増の58.6億円で着地。続く20年3月期も前期比10.8%増の65億円に伸び、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は自動車分野の機能部品の販売強化などを通じ、2ケタ増益を目指す。業績好調に伴い、前期の年間配当を13円→14円に増額し、今期も前期比2円増の16円に増配する方針とした。7日終値ベースの予想PERが11.5倍→9.0倍に低下する一方、配当利回りが3.11%に上昇し、割安感が強まったことも支援材料となった。

■ソースネクス <4344>  534円 (+10円、+1.9%)

 ソースネクスト <4344> が5日続伸。4月15日から8日までの直近12営業日で安かった日はわずかに2日間で、サイコロジカルラインは83.3%(10勝2敗)と上値指向の強さが際立つ。翻訳端末「ポケトーク」の拡販が進んでおり、累計出荷台数は4月23日時点で40万台を突破、来年末までに100万台を目標に掲げるが、来年は東京五輪開催年でもあり一段の上積みも期待される。時価総額700億円台で中小型株に位置づけられる銘柄ながら、日々の出来高流動性の高さは特筆に値する。信用取組は売り買いがっぷり四つで、直近の信用倍率は1.12倍。日証金では株不足で逆日歩がついている状況にある。

※8日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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