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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

スミダコーポ <日足> 「株探」多機能チャートより

■スミダコーポ <6817>  1,318円 (-212円、-13.9%)

 東証1部の下落率2位。スミダコーポレーション <6817> が7日続急落。同社は7日大引け後に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。「1-3月期(1Q)税引き前は40%減益で着地」が嫌気された。19年12月期第1四半期(1-3月)の連結税引き前利益は前年同期比39.9%減の2.6億円に落ち込み、通期計画の50.7億円に対する進捗率は5.2%にとどまり、3年平均の17.8%も下回った。

■ニチアス <5393>  1,790円 (-279円、-13.5%)

 東証1部の下落率3位。ニチアス <5393> が続急落。同社は7日取引終了後、20年3月期の連結業績予想を発表した。売上高は2080億円(前期比3.5%減)、営業利益は208億円(同8.1%減)、最終利益は145億円(同8.6%減)を見込んでいる。20年3月期の見通しは、工業製品部門で堅調な推移が見込まれる。一方、高機能製品部門は上期の半導体市場に不透明感があり、プラント向け工事・販売部門では船舶工事の大型建設案件の反動減が予想される。19年3月期連結決算は、売上高2154億9500万円(前の期比9.1%増)、営業利益226億2900万円(同6.0%増)、最終利益158億6100万円(同6.0%増)だった。

■ヤマハ発 <7272>  1,950円 (-301円、-13.4%)

 東証1部の下落率4位。ヤマハ発動機 <7272> が7日続急落。同社は7日取引終了後、19年12月期の第1四半期(1-3月)連結決算を発表。売上高は4293億4900万円(前年同期比5.9%増)と増収を確保したものの、営業利益は359億2000万円(同12.8%減)と大幅減益だった。為替相場が対ユーロで円高に振れたことで増収効果が帳消しとなったほか、新製品の投入による販管費用負担が重かった。この決算発表を受けて売りが集中するかたちとなった。

■ミルボン <4919>  5,210円 (-630円、-10.8%)

 東証1部の下落率6位。ミルボン <4919> が4日ぶり急反落。7日大引け後に決算を発表。「1-3月期(1Q)経常は4%減益で着地」が嫌気された。19年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比3.8%減の11.6億円に減り、通期計画の61.9億円に対する進捗率は18.8%となり、5年平均の18.9%とほぼ同水準だった。

■JAL <9201>  3,685円 (-137円、-3.6%)

 日本航空 <9201> が4日ぶり反落、年初来安値を更新した。8日朝の複数のメディアで、全国の空港で自動チェックインや搭乗手続きをする旅客システムに不具合が発生したことが報じられており、売り材料視された。全国の空港で搭乗手続きを自動で行えない状況になり、空港のカウンターでのみ搭乗手続きを受け付けていたことから、その後の運航に遅れが発生した。

■日経レバ <1570>  18,580円 (-570円、-3.0%)

 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が大幅安で3日続落。売買代金は全上場銘柄を通じて断トツ。日経平均株価に連動させたETFで変動率は2倍に設定されており、全体相場の値動きが荒くなると個人投資家を中心とした短期資金の流入が加速する傾向がある。8日は7日の米国株急落の余波を受けて東京市場でも主力株をはじめ全面安商状となり、日経レバもフシ目の1万9000円ラインを大きく割り込むとともに、25日移動平均線をマドを開けて下に抜ける格好となった。

■コマツ <6301>  2,490円 (-75円、-2.9%)

 コマツ <6301> が続落で2500円を割り込んだ。7日に続きマドを開けての急落で13週・26週移動平均線を下放れたが、2500円割れは今年1月9日ザラ場以来約4ヵ月ぶりとなる。7日の米国株市場ではNYダウ が急落するなか、キャタピラーやボーイングなど中国向け売上比率の高い銘柄が大きく下げて全体指数の下落を助長した。対中制裁関税の引き上げで貿易摩擦再燃への警戒感が一気に強まったことが背景にあり、東京市場でも同社株はそれに連動する動きを余儀なくされた。

■ABCマート <2670>  6,780円 (-200円、-2.9%)

 エービーシー・マート <2670> が反落。7日の取引終了後に発表した4月度概況で、既存店売上高が前年同月比3.3%減と3ヵ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。4月は、キッズシューズとアパレルの販売は好調だったものの、気温が上がらなかったことで春物需要が伸び悩んだ。なお、全店売上高は同1.9%減だった。

■東エレク <8035>  16,780円 (-415円、-2.4%)

 東京エレクトロン <8035> 、アドバンテスト <6857> 、SUMCO <3436> など半導体セクターに売りが目立った。7日の米国株市場では対中制裁関税の引き上げ表明を背景とした貿易摩擦懸念を背景にNYダウが470ドルを超える下げに見舞われたが、そのなか、マイクロンテクノロジーやエヌビディアなどをはじめ半導体関連株が大きく売り込まれ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2.4%強の下落で25日移動平均線を下回った。東京市場でも同関連銘柄はこれに追随する動きを余儀なくされた。足もと外国為替市場で1ドル=110円20銭前後まで円高が進んでいることも向かい風となった。

■高島屋 <8233>  1,205円 (-18円、-1.5%)

 高島屋 <8233> が3日続落し年初来安値を更新した。7日の取引終了後に発表した4月度の店頭売上速報で、高島屋単体と国内百貨店子会社を含む17店舗合計の売上高が前年同月比1.1%減と3ヵ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。ラグジュアリーブランドを中心とした高額品売り上げと免税売り上げが引き続き伸長したものの、初夏ものをはじめとした衣料品が苦戦した。また、同じく7日取引終了後に月次売上高を発表し、既存店売上高が同3.0%減と2ヵ月ぶりに前年実績を下回った三越伊勢丹ホールディングス <3099> も3日続落し安値を更新。一方、全店合計売上高が同1.0%増と3ヵ月連続で前年実績を上回ったものの、エイチ・ツー・オー リテイリング <8242> も全般安に連れ安値を更新した。

■三菱UFJ <8306>  536.3円 (-5.5円、-1.0%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> が続落。4月下旬以降下げ足を強めており、8日は531円20銭まで売り込まれ、年初来安値更新まであと5円強に迫った。米中摩擦が再び警戒されるなか、世界的にリスクオフのムードが強まっている。米長期金利も再び低下傾向にあるなか、米国株市場ではJPモルガンやシティーグループなど大手金融株が利益確定売りに押される展開でその影響を受けている。メガバンクは日銀の政策スタンスもネガティブ材料。日銀は8日公表された議事要旨で強力な金融緩和姿勢を息長く継続する構えを示しており、同社株にとっては改めて逆風環境が意識されている。

※8日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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