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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~米中関係の悪化懸念をソフトバンクGが下支え

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

7日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:米中関係の悪化懸念をソフトバンクGが下支え
■前場の注目材料:NTTドコモ、20年3月期営業利益18%減を見込む、コンセンサス下回る
■新聞休刊日のため休信


■米中関係の悪化懸念をソフトバンクGが下支え

令和相場のスタートは、10連休中の外部環境の影響等から、不安定な相場展開になろう。注目されていた米雇用統計は、失業率が3.6%と49年4カ月ぶりの低水準となった。景気動向を敏感に映す非農業部門の就業者数は前月比26万3000人増と市場予測を大きく上回っており、3日のNYダウは197ドル高となった。

この流れを素直に引き継ぎたいところだったが、トランプ大統領がツイッターで中国からの輸入品2000億ドル相当への関税引き上げを10日から実施すると表明し、週明けの海外市場は波乱の展開となっている。上海指数は5%を超える下落となり、NYダウは66ドル安と下落幅を縮めているが、一時470ドル超の下落となっていた。下落幅を大きく縮めた点では安心感につながろうが、米中協議への不透明感が強まる中では、積極的な売買は手控えられよう。

また、決算発表が本格化する中、連休前4月26日には250社程度の決算発表があり、コンセンサスを下回る今期見通しを発表した企業が目立っていた。それ以前にも慎重な見通しの発表が続いていたためある程度は織り込まれていると考えられるが、今来週が決算のピークとなることもあり、結果を見極めたいところである。

シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円安の22205円だった。一時22000円を下回る局面もみられていたが、まずは心理的な支持線として機能するかを見極めるところであろう。4月半ばの急伸以降は22000円から22300円処でのもち合いが続いていたこともあり、これを割り込んでくるようだと、押し目狙いの動きも限られそうである。一方で底堅さが意識されてくるようだと、割安感が意識される銘柄等を拾う動きが出てきそうである。

物色としては指数インパクトの大きい値がさ株に振らされやすくなろうが、ソフトバンクG<9984>が下支えとして注目されよう。「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)」の新規株式公開(IPO)と、少なくともSVFと同じ規模を持つ別のファンドの立ち上げを検討していると米紙WSJが複数の関係者の話として報じている。また、ソニー<6758>の決算を材料視した値動きも注目される。一方で、ファナック<6954>、コマツ<6301>など中国関連は嫌気売りが先行する流れになりそうである。その他は決算を手掛かりとした個別物色が中心になろう。


■NTTドコモ、20年3月期営業利益18%減を見込む、コンセンサス下回る

NTTドコモ<9437>の2019年3月期の売上高は前期比1.7%増の4兆8408億円、営業利益は同2.7%増の1兆136億円だった。2020年3月期については、売上高は前期比5.4%減の4兆5800億円、営業利益が同18.1%減の8300億円を見込んでいる。携帯料金の値下げなど影響から減益は想定されているものの、コンセンサス(営業利益8870億円程度)を大きく下回っている。


■前場の注目材料
・米原油先物は上昇(62.25、+0.31)
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・追加金融緩和への期待

・新聞休刊日のため休信


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・10:30 豪・3月貿易収支(予想:+44.8億豪ドル、2月:+48.01億豪ドル)
・10:30 豪・3月小売売上高(前月比予想:+0.2%、2月:+0.8%)

《SF》

 提供:フィスコ

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