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【市況】【杉村富生の短期相場観測】 ─ 最悪シナリオが最良シナリオに変化する季節!

株式評論家 杉村富生

「最悪シナリオが最良シナリオに変化する季節!」

●主要指数が相次いで史上最高値を更新!

 世界の株式市場は急速に、落ち着きを取り戻しつつある。いや、絶好調に近い。アメリカのS&P500指数、NASDAQ総合株価指数をはじめ、ブラジル・ボベスパ指数、インド・SENSEX30指数は相次いで史上最高値を更新している。これは昨年10~12月に唱えられていた「恐慌的な状況」の出現が完全に否定されたことを意味する。

 すなわち、世界景気の失速、中国景気の底割れが回避され、米中貿易戦争のこれ以上の悪化(関税引き上げなどの報復合戦)はない、との読みである。イギリスのEU離脱交渉は10月末まで延長された。とりあえず、足もとでは最悪シナリオの「強行離脱」は消えた。こうした動き(リスク・オン)を背景に、 為替は1ドル=112円台の円安に振れている。

 日米物品貿易協議の公式の場では、いまのところアメリカ側は「為替条項」を持ち出していない。すなわち、外部環境は急好転を示している。需給面では、昨年1月~今年3月に、何と15ヵ月間にわたって売りっぱなしだった(約8.2兆円の売り越し)外国人(現物)が4月に入って、第1週(6228億円)、第2週(1214億円)と2週連続で買い越した。このスタンスの変化は要注目である。

 改めて述べるまでもない。日本株は世界的な規模での「景気敏感株」(輸出主導経済)とみられている。確かに、景気後退局面では買いづらい。しかし、それが遠のいたとなると、いつまでもアンダーウェートのまま“放置”するわけにはいかないだろう。

●4月30日の米アップル決算が焦点に!

 もちろん、FRB・ECBの金融政策の転換、中国の必死の景気対策(33兆円の減税にくわえ、民間に資金を回せという強烈な行政指導の「125目標」など)の効果もある。昨年10~12月は投機筋が最悪シナリオをハヤし、先物を売りまくったが、ここにきて彼らの暗躍は影をひそめている。さすがに、この局面を売り込むのは「怖い」と考えていると思う。

 ただ、問題は10連休(GW)、およびGW明け後だろう。とはいえ、4月30日~5月1日のFOMC(米連邦公開市場委員会)、4月30日の中国製造業PMI、5月3日の米雇用統計(4月)などのスケジュールをチェックすると、波乱要因は見当たらない。海外通の市場関係者は4月30日引け後の米アップルの決算を気にしている。

 年初は1月3日に前日のアップルの決算悪をきっかけに、NYダウが660ドル安と暴落、為替は瞬間104円56銭の円高になって、大発会(1月4日)の日経平均株価は452円安と波乱のスタートになったのだが……。

 まあ、今回はこんなことはあり得ない。状況が違う。とはいうものの、GW明け後には5月7日に66社、8日に170社、9日に277社、10日に600社、13日に368社、14日に527社、15日に447社と決算発表ラッシュを迎える。

 ガイダンス・リスクに巻き込まれないためには、決算を発表済みの銘柄を狙う、これが有効だろう。

 アマノ <6436> の2020年3月期は史上最高の決算になる。就業時間管理の国内最大手で、働き方改革関連との見方ができる。バリューコマース <2491> 、フィックスターズ <3687> の業績は際立っている。(次回の「杉村富生の短期相場観測」は5月4日8時に配信予定です)

2019年4月25日 記

株探ニュース

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