【市況】【投資部門別売買動向】海外勢が買越額6200億円と10週ぶりに買い越し、個人が一手売り (4月1週)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
東証が11日に発表した4月第1週(1日~5日)の投資部門別売買動向によると、世界景気減速の懸念後退と米中協議の合意期待を手掛かりに日経平均株価が前週末比601円高(2.84%高)の2万1807円と大幅反発したこの週は、海外投資家が10週ぶりに買い越した。買越額は6227億円に上り、2017年10月4週以来およそ1年5ヵ月ぶりの大きさだった。海外投資家は先物の投資部門別売買動向でも日経平均先物とTOPIX先物の合計で2週ぶりに買い越し、買越額は1107億円だった。現物と先物の合算でも5週ぶりの買い越しとなり、買越額は7335億円と巨額な買い越しに転じた。年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行部門は2週連続で買い越し、買越額は617億円と前週の49億円から大幅に増加した。
一方、個人投資家は2週ぶりに売り越した。売越額は5576億円に膨らみ、昨年9月3週以来およそ6ヵ月半ぶりの大きさとなった。証券会社の自己売買部門は9週ぶりに売り越し、売越額は648億円だった。
世界景気減速の懸念が後退したことを受け、海外投資家が買越額6200億円超と10週ぶりに買い越す一方、個人投資家は5500億円超を売り越した。
■投資部門別売買代金差額 (4月1日~5日)
東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全49社)]
※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し
海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
4月 ―――
第1週 6,227 617 ▲5,576 [ ▲4,032 ▲1,543 ] 21,807円 ( +601 円)
3月 ―――
第4週 ▲744 49 742 [ 747 ▲4 ] 21,205円 ( -421 円)
第3週 ▲3,785 ▲328 ▲60 [ 109 ▲169 ] 21,627円 ( +176 円)
第2週 ▲5,061 ▲796 ▲1,280 [ ▲1,157 ▲123 ] 21,450円 ( +425 円)
第1週 ▲5,688 ▲424 1,779 [ 769 1,009 ] 21,025円 ( -577 円)
2月 ―――
第4週 ▲1,952 222 ▲896 [ ▲884 ▲12 ] 21,602円 ( +177 円)
第3週 ▲34 ▲734 ▲2,422 [ ▲1,936 ▲485 ] 21,425円 ( +524 円)
第2週 ▲655 1,026 ▲2,487 [ ▲1,883 ▲604 ] 20,900円 ( +567 円)
第1週 ▲1,536 ▲198 268 [ ▲331 600 ] 20,333円 ( -455 円)
1月 ―――
第5週 ▲1,294 1,064 ▲77 [ ▲331 253 ] 20,788円 ( +14 円)
第4週 1,201 ▲152 ▲757 [ ▲829 71 ] 20,773円 ( +107 円)
第3週 ▲542 259 ▲996 [ ▲887 ▲109 ] 20,666円 ( +306 円)
第2週 ▲2,905 385 ▲1,743 [ ▲1,004 ▲739 ] 20,359円 ( +797 円)
第1週 ▲2,086 208 416 [ 198 218 ] 19,561円 ( -452 円)
12月 ―――
第4週 ▲578 1,409 ▲1,703 [ ▲636 ▲1,067 ] 20,014円 ( -151 円)
第3週 ▲3,263 1,120 ▲1,065 [ ▲1,163 97 ] 20,166円 ( -1208 円)
第2週 ▲1,613 1,415 218 [ ▲83 301 ] 21,374円 ( -303 円)
第1週 ▲5,955 2,031 2,220 [ 695 1,524 ] 21,678円 ( -672 円)
※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。
株探ニュース