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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:スルガ銀、イズミ、楽天

楽天 <日足> 「株探」多機能チャートより
■スルガ銀行 <8358>  593円  +76 円 (+14.7%)  11:30現在  東証1部 上昇率トップ
 スルガ銀行<8358>が急反発している。きょう付けの日本経済新聞で「経営再建中のスルガ銀行が家電量販店大手のノジマなど4陣営と支援の交渉に入ったことが9日、分かった」と報じられており、これを好材料視した買いが入っている。記事によると、ノジマ<7419>が同行株式の5%弱を取得したという。また、スルガ銀はりそなホールディングス<8308>やSBIホールディングス<8473>、新生銀行<8303>とも交渉しているとされ、再建本格化への期待が高まっているようだ。

■イズミ <8273>  5,130円  +310 円 (+6.4%)  11:30現在  東証1部 上昇率4位
 イズミ<8273>は大幅高で5日ぶりに反発している。9日の取引終了後に発表した20年2月期連結業績予想で、売上高7613億円(前期比4.0%増)、営業利益374億円(同6.0%増)、純利益227億円(同3.4%減)と営業増益を見込んでいることが好感されている。今期は、イトーヨーカ堂からショッピングセンター1店舗の営業を引き継ぎ「ゆめタウン福山(仮称)」(広島県福山市)として今夏に全館オープンさせるほか、食品スーパー業態で4店舗の新規出店を計画。また、既存店売上高前期比1.0%増を見込んでいる。なお、19年2月期決算は、売上高7321億3600万円(前の期比0.3%増)、営業利益352億7300万円(同8.3%減)、純利益234億8800万円(同12.8%減)だった。同時に、21年2月期を最終年度とする中期経営計画の目標数値を売上高9000億円から8200万円へ、売上高営業利益率を6.0%から5.4%に引き下げたが、これに対する反応は限定的のようだ。

■パルHD <2726>  3,150円  +115 円 (+3.8%)  11:30現在
 パルグループホールディングス <2726> が続伸。9日大引け後に発表した19年2月期の連結経常利益は前の期比12.4%増の78.3億円で着地。続く20年2月期も前期比14.9%増の90億円に伸びを見込み、5期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。同社は女性向けファッション衣料店や雑貨店「3COINS」などを展開する。前期は衣料事業の業績が好調だった。積極的なブランドプロモーションや機動的な商品投入が奏功した。今期はネット通販の強化などを通じ、4期連続増収増益を目指す。併せて、前期の年間配当を75円→85円(前の期は75円)に増額し、今期も85円を継続する方針としたことも支援材料となった。

■ヘリオス <4593>  1,773円  +42 円 (+2.4%)  11:30現在
 ヘリオス<4593>、JCRファーマ<4552>、セルシード<7776>、新日本科学<2395>、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>など再医療分野に展開するバイオ関連株に買いが集まっている。iPS細胞は再生医療にとどまらず、創薬への活用に期待が高まっているが、直近では京都大学などの研究チームがALS(筋萎縮性側索硬化症)の根治を目指す治験を近く開始することが伝わっており、関連銘柄の株価を刺激している。きょうは、米中貿易協議の進展に対する楽観的な見方が後退していることや、世界景気減速に対する警戒感から輸出主力株には向かい風の強い地合いとなっており、海外マーケットや為替の影響を受けにくいバイオ関連株に個人を中心とした短期資金が集まりやすくなっている。

■ティーケーピー <3479>  3,660円  +75 円 (+2.1%)  11:30現在
 ティーケーピー <3479> [東証M]が反発。9日大引け後、19年2月期の連結最終利益を従来予想の13億円→19億円に46.2%上方修正。減益率が37.2%減→8.3%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。オフィススペースなど貸会議室の利用用途が拡大したことに加え、企業パーティや試験会場の需要増加で上位グレード施設の利用が大きく増加したことが寄与。税金費用が想定を下回ったことも最終利益を押し上げた。

■楽天 <4755>  1,136円  +22 円 (+2.0%)  11:30現在
 楽天<4755>が全般地合い悪のなか6連騰で新値街道を走っている。総務省はきょう全国でスマートフォンなどに使う5G関連の電波を通信メガキャリア3社とともに楽天モバイルにも割り当てる。ネットサービスで先駆する同社は、あらゆるものをネットにつなぐIoT時代にそのノウハウを広く活用できる強みがある。IoT社会の基盤を支える5G分野への参入に伴い、業容拡大に対する期待がここ連日の高値更新に反映されている。

■カカクコム <2371>  2,210円  +23 円 (+1.1%)  11:30現在
 カカクコム<2371>が3日続伸している。この日、運営するレストラン検索・予約サイト「食べログ」のレストランのネット予約サービスを通じた予約人数が、4月9日付で累計6500万人を突破したと発表。外食シーンにおける生活者のネット予約利用で、「食べログ」の利用が定着したことが好感されている。

■カナミックネットワーク <3939>  1,907円  +17 円 (+0.9%)  11:30現在
 カナミックネットワーク<3939>が高い。同社は医療や介護分野に特化したクラウドサービスやコンテンツサービスを収益源としており、いずれも好調で業績を押し上げている。9日取引終了後に19年9月期の第2四半期単独業績予想の修正を発表した。売上高を7億8000万円から8億3000万円(前年同期比8.9%増)へ、営業利益を2億円から2億6000万円(同15.0%増)へ、最終利益を1億3000万円から1億7000万円(同16.4%増)へそれぞれ増額した。これを好感する形で投資資金が流入、売り物薄ということもあって値がつかないまま気配値を切り上げている。

■ラクオリア創薬 <4579>  1,613円  +11 円 (+0.7%)  11:30現在
 ラクオリア創薬<4579>が3日ぶりに反発している。9日の取引終了後、同社が創出したグレリン受容体作動薬(セリン誘導体)の物質特許について、韓国で特許査定の連絡を受けたと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。グレリンは、成長ホルモンの分泌促進や食欲増進、消化管の運動促進などの効果をもたらすことが知られている、主に胃から分泌されるペプチドホルモン。同社が創出したグレリン受容体作動薬は経口投与可能な低分子化合物で、グレリン受容体に作用し、動物においてがんに伴う悪液質による食欲不振の改善および体重減少の抑制に有効であることが確認されているという。今回の特許査定は日本、米国、欧州に続くもので、同社の知的財産権が強化されることになる。なお、同件による19年12月期業績への影響はないとしている。

■ファーストリテイリング <9983>  55,130円  +290 円 (+0.5%)  11:30現在
 ファーストリテイリング<9983>が全般軟調相場に抗して4日続伸、ソフトバンクグループ<9984>も小幅ながら4日ぶりに反発と強さを発揮している。きょうは前日の米株安などを受け全体相場は売りに押されているが、日経平均は寄り付き早々に安値をつけ、その後は一貫して下げ渋る動きをみせている。日経平均先物に寄り後大口の買いが入り戻り歩調を強めており、現物株もこれに伴う裁定買いが、日経平均寄与度の高い両銘柄の頑強な株価に反映されている。週末のオプションSQ算出を控えた思惑が個別銘柄の値動きにも影響を与えている。

■CKD <6407>  1,189円  -48 円 (-3.9%)  11:30現在
 CKD<6407>は反落。省力機械・自動機械の大手メーカーだが、19年3月期は半導体設備投資の減退を受けて大幅減益見通しにある。ただ、株価はこれを織り込み4月に入ってからは連日マドを開ける形で上値追いを加速させてきた。外資系証券の一角が同社に対し強気見通しを示していることなどが株価を刺激している。ただ、きょうは全般地合い悪のなか軟調。9日取引終了後に、投資有価証券売却益6億5300万円を特別利益に計上することを発表したが上値は重く、目先筋の利益確定売りを誘発する形となった。

■日本郵政 <6178>  1,251円  -35 円 (-2.7%)  11:30現在
 日本郵政<6178>が3日続落。財務省は9日、政府保有株の第3次売却に向け主幹事選定手続きを開始したことを発表。今秋にも政府保有株25億超株のうち10億6000万株程度を売り出すとの観測が強まっている。直近の株価から弾いた売り出し規模は1兆3000億円前後となる見通し。この日は、政府保有株の追加売却による需給悪化を警戒する売りが膨らんでいる。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,053円  -27 円 (-2.5%)  11:30現在
 国際石油開発帝石<1605>、JXTGホールディングス<5020>などが軟調展開となっている。ここ上昇基調にあったWTI原油価格が前日は40セント強値を下げて1バレル=64ドル台を割り込んだ。これを受けて、米株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が売られており、この流れに追随した。IMFが9日に改定した世界経済見通しで19年の経済成長率を3.3%に引き下げたが、世界景気減速に対する警戒感は原油価格の先安観にもつながるだけに、これも株価にもネガティブに作用している。

■キーエンス <6861>  70,740円  -1,160 円 (-1.6%)  11:30現在
 キーエンス<6861>、安川電機<6506>、ファナック<6954>などFA関連株が軒並み売りに押される展開となっている。きょう朝方に内閣府から発表された2月の機械受注統計は前月比1.8%増にとどまり、市場コンセンサスを下回った。これが設備投資関セクターにマイナス材料となっている。目先、米中貿易摩擦問題に対する懸念が再燃していることも買いを手控えさせる背景となった。

■三菱UFJ <8306>  559.8円  -6.6 円 (-1.2%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクがいずれも3日続落と下値を探る展開となっている。米10年債利回りは前日に2.5%前後に反落、IMFの経済見通し引き下げで世界景気減速への警戒感が強まるなか、世界的に金融政策に対するハト派的な姿勢が強まるとの思惑も、大手金融株には逆風となる。きょうは9時から衆院財務金融委員会に日銀の黒田総裁が出席、質問に対するコメントの内容にも株価が左右される可能性がある。

●ストップ高銘柄
 キャンバス <4575>  874円  +150 円 (+20.7%) ストップ高   11:30現在
 オンコリス <4588>  3,065円  +500 円 (+19.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 以上、2銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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