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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):大日印、OSG、コマツ

コマツ <日足> 「株探」多機能チャートより
■ハイデイ日高 <7611>  2,128円  +42 円 (+2.0%)  本日終値
 ハイデイ日高<7611>が反発。4日の取引終了後に発表した20年2月期の単独業績予想で、売上高435億円(前期比3.9%増)、営業利益48億円(同1.5%増)、純利益31億1500万円(同1.1%増)と増収増益を見込んでいることが好感された。今期は、「日高屋」業態中心30店舗の出店(退店5店舗)を計画しているほか、期間限定メニューの投入や既存メニューのブラッシュアップなどを推進し、既存店売上高は前期並みを予想。一方で原価率の上昇などを見込むものの、売り上げの増加で吸収し増益を見込む。なお、配当は年36円を継続するが、2月末を基準日として1株を1.1株に株式分割したことから、実質増配となる予定だ。同時に発表した19年2月期決算は、売上高418億6200万円(前の期比3.0%増)、営業利益47億2900万円(同1.1%増)、最終利益30億8100万円(同2.0%増)だった。

■大日本印刷 <7912>  2,658円  +52 円 (+2.0%)  本日終値
 大日本印刷<7912>が4日ぶりに反発。SMBC日興証券は4日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに、目標株価を3100円から3500円に引き上げた。有機EL(OLED)関連の代表銘柄として注目している。メタルマスクは、微細な穴を精密に配置した金属板で光の三原色の塗り分けのため使われている。大日印は、このメタルマスクで90%程度のシェアを持つとみられている。同証券では、成長ドライバーのメタルマスクに対する、競合の出現や売り上げ減といった懸念はこれまでのところ杞憂に終わっており、さらなる成長を期待している。19年3月期の連結営業利益は485億円(会社予想470億円)、20年3月期は533億円を予想している。

■OSG <6136>  2,280円  +38 円 (+1.7%)  本日終値
 OSG<6136>が反発。大和証券は4日、同社株のレーティングを新規「2(アウトパフォーム)」でカバレッジを開始した。同社は総合工具メーカーで主力のタップ(ねじ切り工具)では世界シェア約30%。特に、航空機関連ユーザーの開拓に汎用性の高さに強みを持つAブランドによるカタログ品市場の開拓進化に期待している。Aブランドとは14年に発売したシリーズで、顧客からの高い評価を得ている。設備投資需要の減速で工具市場もやや減速が予想されるが、同社には市場開拓によるトップライン拡大余地が大きいとみている。19年11月期の連結営業利益は会社予想と同水準の240億円(前期比7%増)を見込むが、20年11月期の同利益は260億円、21年11月期は285億円と連続増益を予測している。

■コマツ <6301>  2,841.5円  +35.5 円 (+1.3%)  本日終値
 コマツ<6301>は6日続伸。米中の貿易摩擦問題も現在進められている閣僚級協議で合意が近いとの観測が高まっている。4日にトランプ米大統領が「(中国との貿易協議が)合意に達する可能性が非常に大きい」との見解を示し、「結果は4週間以内に分かる」とコメントしたことが伝わり、同社株をはじめ中国関連株には追い風材料となった。前日の米国株市場ではボーイングやキャタピラーが買われNYダウの上昇に貢献したことも、ポジティブな影響を与えている。

■アイカ工業 <4206>  3,865円  +45 円 (+1.2%)  本日終値
 アイカ工業<4206>が反発。4日の取引終了後、100%子会社アイカ・アジア・ラミネーツ・ホールディング社を通じて、中国の化粧板販売会社ソイス・メンディニ・インダストリアル・テクノロジー社株式の67%を取得し子会社化すると発表しており、これが好感された。今回のソイス社への出資は、付加価値の高い化粧板に対する需要の拡大が見込まれる中国市場で、包括的な販売サービス及び物流網を手に入れるのが狙い。また、アイカグループの主力製品であるメラミン不燃化粧板の中国での拡販において、ソイス社の教育施設・研究施設向けの提案力を活用し、シナジーを発揮することも可能としている。なお、同件による19年3月期業績への影響はないとしている。

■日立造船 <7004>  351円  +4 円 (+1.2%)  本日終値
 日立造船<7004>が反発。同社はきょう、中国の河北省保定市で、ごみ焼却発電プラント向け焼却炉設備工事を受注したことを明らかにした。このプラントの処理能力は1日当たり1000トンで、1炉当たりの規模としては中国最大。完工時期は2020年を予定し、同社は焼却炉などの設計および火格子など主要機器供給に加え、機器据付・プラント試運転時の技術指導サービス業務を行うとしている。

■トヨタ自動車 <7203>  6,840円  +66 円 (+1.0%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が5日続伸と戻り足を強めている。外国為替市場ではリスクオン環境のなかでドル買い・円売りの動きが強まり、足もとは1ドル=111円70銭台の推移と円安が進んでいる。これを受けて輸出採算の改善期待から為替感応度の高い自動車株を買い戻す動きが顕在化している。米中貿易協議は最終合意が近いとみられており、マーケットではその後に控える日米間の貿易協議の行方が注目されている。

■日本電産 <6594>  15,060円  +90 円 (+0.6%)  本日終値
 日本電産<6594>が連日の年初来高値。中国景気の回復期待で同国向け自動車モーターの需要回復を見込む買いが流入している。一部準大手証券からは、19年3月期の連結営業利益は前期比7%減の1550億円(会社予想1450億円)を見込むが、20年3月期の同利益は今期推定比47%増の2280億円とV字回復し最高益更新を予想する見方も出ている。

■サムティ <3244>  1,488円  -81 円 (-5.2%)  本日終値  東証1部 下落率6位
 サムティ<3244>が後場一段安。この日正午ごろに発表した第1四半期(18年12月~19年2月)連結決算が、売上高141億4400万円(前年同期比28.2%減)、営業利益32億3500万円(同10.1%減)、純利益20億7400万円(同5.3%減)と2ケタ減益となったことが嫌気された。主力の不動産事業が落ち込んだことに加えて、不動産賃貸事業も苦戦した。なお、19年11月期通期業績予想は、売上高860億円(前期比2.0%増)、営業利益150億円(同6.9%増)、純利益90億円(同6.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■エービーシー・マート <2670>  6,390円  -240 円 (-3.6%)  本日終値
 エービーシー・マート<2670>が大幅反落。きょう付けの日本経済新聞朝刊で、「2019年2月期連結決算は、営業利益が前の期比1%増の440億円強だったようだ」と報じられたことが弱材料視されたようだ。会社側の従来予想439億円は小幅に上回るものの、445億円前後を見込む市場予想に届かないことが期待感の剥落につながったようだ。記事によると、新規出店や人手不足で人件費が増えたが、主力のスニーカー、トレーナーなどのアパレル販売が想定以上に伸びたという。なお、決算発表は4月10日を予定している。

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