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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):コマツ、日本製鉄、東芝

コマツ <日足> 「株探」多機能チャートより
■コマツ <6301>  2,649.5円  +79 円 (+3.1%)  本日終値
 コマツ<6301>や日立建機<6305>、ファナック<6954>などが中国関連株が高い。米中通商協議の進展に対する期待が膨らんだほか、中国の経済指標の改善が前向きに評価された。中国国家統計局が31日に発表した3月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.5と前月より1.3ポイント上昇した。節目となる50を18年10月以来、5カ月ぶりに回復した。また、この日の午前10時45分に発表された財新・中国3月PMIも50.8と市場予想(49.9)を上回った。中国政府による景気対策の効果が出始めているとの見方もある。

■日本製鉄 <5401>  2,012.5円  +58.5 円 (+3.0%)  本日終値
 日本製鉄<5401>が4日ぶり反発となるなど鉄鋼株が総じて堅調。日本製鉄は旧新日本製鉄できょうから社名変更となったが、幸先の良いスタート。米中貿易協議が進展しているとの期待や、中国国家統計局が31日に発表した3月製造業のPMIが前月比1.3ポイント上昇し50ポイント台を回復するなど、中国経済への警戒感が足もと緩んでいる。足もと為替の円安基調も追い風に鉄鋼市況の回復シナリオが意識されるなか、同社株をはじめ鉄鋼セクターへの見直し買いにつながった。

■日経レバ <1570>  18,450円  +530 円 (+3.0%)  本日終値
 NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が高い。前週に日経平均は大きく調整を強いられたが、週明けのきょうは、前引け頃に発表される新元号発表に伴う慶祝ムードも味方に全般リスク選好の地合いとなり、日経平均株価は一時400円を超える上昇をみせた。日経平均連動するETFでボラティリティが2倍の値動きに設定されている同銘柄も大きく水準を切り上げる展開、25日移動平均線をマドを開けて上抜き強気相場への転換を示唆している。

■トランコム <9058>  6,700円  +190 円 (+2.9%)  本日終値
 トランコム<9058>が大幅高で4日ぶりに反発。東海東京調査センターが3月29日付で、投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に引き上げ、目標株価7880円としたことが好材料視されたようだ。同センターでは、3PL既存顧客からの物量増や、成約件数の増加及び成約運賃単価の上昇などにより、19年3月期営業利益は会社予想の65億円を上振れ、67億9000万円で着地すると予想。また20年3月期は、上期は利益上やや踊り場と見るも、下期には再び堅調な利益成長軌道へ回帰し同73億2000万円と増益を見込んでいる。

■荏原 <6361>  3,205円  +85 円 (+2.7%)  本日終値
 荏原<6361>が続伸。この日、農林水産省東北農政局発注の国営かんがい排水事業「中津山地区 鶴家排水機場」に排水ポンプ設備4台を納入したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回納入したのは横軸斜流ポンプで、口径2000ミリメートル2台、口径1500ミリメートル1台、口径900ミリメートル1台を納入。ポンプと原動機の効率化を図り、省エネルギーを実現することで維持管理費の削減にも貢献するとしている。なお、契約金額は10億8150万円としている。

■アスクル <2678>  2,830円  +68 円 (+2.5%)  本日終値
 アスクル<2678>が続伸。3月29日の取引終了後に発表した3月度(2月21日~3月20日)の月次業績で、単体売上高が前年同月比5.6%増となり、2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。主力分野のBtoB事業が5.0%増となったほか、LOHACOも同9.6%増となったことが貢献した。なお、BtoC流通総額は同11.9%増の54億1500万円だった。

■マキタ <6586>  3,945円  +90 円 (+2.3%)  本日終値
 マキタ<6586>が続伸。同社は3月29日、エアコンプレッサーを製造している尼寺空圧工業(東京都大田区)の全株式を取得し、子会社化したと発表。これによるシナジーなどが期待されているようだ。今回の買収は、事業基盤を更に強化することなどが主な目的。なお、取得価額は非公表としている。

■クミアイ化学工業 <4996>  799円  +18 円 (+2.3%)  本日終値
 クミアイ化学工業<4996>が続伸、年初来高値を更新した。農薬専業メーカーで、主力製品である大型畑作用除草剤の「アクシーブ」の海外販売が大きく伸びて業績を牽引している。また、国内向けでは水稲用除草剤が新製品投入効果もあって好調、利益に貢献している。19年10月期営業利益は前期比9%増の61億円を会社側では見込むが、第1四半期(18年11月~19年1月)の進捗率の高さが際立ち上方修正の可能性が意識されている。

■東芝 <6502>  3,595円  +70 円 (+2.0%)  本日終値
 東芝<6502>が続伸、全体リスクオン相場に乗って3500円台半ばを横に走る25日移動平均線を上回ってきた。同社はきょう前場取引終了後、旧東芝メモリの株式譲渡契約に基づき、現東芝メモリからの補償請求に際して約50億円(4500万ドル相当)の損失を計上すると発表した。しかし、全体株価への影響は軽微。同社は昨年11月9日からの1年間で7000億円を上限とする自社株買いを発表しており、3月末までの累計で3997億円を取得したことを発表、まだ上限枠との比較で40%以上を買い残していることから、引き続きこれが株式需給面からの支援材料となっている。

■阪急阪神 <9042>  4,230円  +80 円 (+1.9%)  本日終値
 阪急阪神ホールディングス <9042> が続伸。3月29日、19年3月期の連結経常利益を従来予想の1030億円→1100億円に6.8%上方修正。従来の0.7%減益予想から一転して6.0%増益を見込み、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。宝塚歌劇を展開するステージ事業と国際輸送事業の好調が寄与する。コスト削減の進展に加え、自然災害のマイナス影響が想定より少ないことも上振れの要因となる。

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