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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):リクルート、ZOZO、任天堂

リクルート <日足> 「株探」多機能チャートより
■リクルート <6098>  3,114円  +29 円 (+0.9%)  本日終値
 リクルートホールディングス<6098>が全体軟調な地合いに抗して買い優勢の動き。4月からの「働き方改革法」や「改正出入国管理法」の施行に伴い、総合人材サービスの最大手としての展開力を発揮することが期待されている。人材派遣事業とともに、足もと収益の成長エンジンとなっているのは求人情報検索サイト「インディード」だが、来期についても同部門の売り上げは高水準の伸びが見込まれている。「ホットペッパー」などメディア&ソリューション事業では、引き続き美容分野の需要開拓が進んでおり、これも同社の安定した業績の礎となっている。

■ZOZO <3092>  2,096円  -134 円 (-6.0%)  本日終値  東証1部 下落率8位
 ZOZO<3092>が6日ぶり急反落。商い活発で、売買代金は任天堂<7974>をおさえて東証1部トップとなるなど大活況を呈したが、株価は前日までの急速な上昇の反動が出た形となった。同社株は昨年8月以来、一貫して下値を切り下げ、今年に入ってからも衣料品通販サイト「ゾゾタウン」からの有名ブランド撤退の動きが相次いだことを嫌気され底値模索の動きを強いられていた。ただ、空売り残高も高水準に積み上がり、信用取組が大幅に売り長となったことなどを背景に今月21日を境に一気に切り返しに転じていた。目先は買い戻しが一巡したとみられ、戻り売り圧力が顕在化したようだ。

■任天堂 <7974>  30,440円  -890 円 (-2.8%)  本日終値
 任天堂<7974>が反落。市場では「同社傘下のポケモン(東京都港区)がボケモンシリーズの新作をニンテンドースイッチ向けに今年の冬に発売することが伝わったが、この発表自体は既に織り込まれており、むしろ利益確定の売りを誘発する形となった」(国内準大手証券ストラテジスト)としていた。同社株は前日まで6連騰でこの間に株価を2000円程度上昇させていたが、「100万株を上限とする自社株買いの発表が買い材料になっていたが、株数からして2000円分押し上げるインパクトはない」(同)という見方が示されていた。

■コマツ <6301>  2,731円  -74 円 (-2.6%)  本日終値
 コマツ<6301>や日立建機<6305>、ファナック<6954>など中国関連株が安い。中国国家統計局が発表した2月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.2と1月に比べ0.3ポイント低下した。市場予想(49.4)も下回った。この日の中国・上海総合指数も反落して取引が始まっており、中国関連株には売りが先行する展開となっている。

■電通 <4324>  4,650円  -70 円 (-1.5%)  本日終値
 電通<4324>は5日続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は27日、同社株のレーティングを「オーバーウエート」から「ニュートラル」へ引き下げた。目標株価は5900円から4390円に見直した。大手広告主を中心とするマーケティング投資抑制などを背景とする事業環境の悪化や国際競争力低下により、同社は収益低成長期に入るとみており、株価評価のベースとなるEBITDA(営業利益+原価償却費および償却費)を減額している。同証券では19年12月期の連結営業利益は前期比5%増の1173億円(会社計画1225億円)、20年12月期は1210億円と予想している。

■トヨタ自動車 <7203>  6,697円  -83 円 (-1.2%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が軟調。前日の米国株市場でNYダウが続落となったことで主力株が手掛けにくい地合い。また、米長期金利の上昇を受けた日米金利差拡大の思惑から円安に振れていたドル円相場も前場取引開始後は1ドル=110円80銭台まで円高方向に押し戻されており、同社株をはじめ自動車セクターは輸出採算改善期待もしぼんでいる。3月期末を控えた機関投資家の持ち高整理の売り圧力も上値を押さえている。

■三菱UFJ <8306>  576.7円  -2.4 円 (-0.4%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクがいずれも底堅さを発揮している。全体相場は軟調ながら主力輸出株への逆風が強い一方で、株価の出遅れ顕著な銀行セクターは押し目買いが厚い。米長期金利が目先上昇しており、前日は米10年債利回りが2.68%台まで上昇。米国事業における運用環境の改善が株価を刺激している。また、3月期末を控え、高配当利回りも魅力でインカムゲイン狙いの買いも誘導している。

■プロパティデータバンク <4389>  2,726円  +500 円 (+22.5%) ストップ高   本日終値
 プロパティデータバンク <4389> [東証M]がストップ高。27日大引け後、19年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の2.4億円→2.8億円に16.3%上方修正。増益率が4.7%増→21.7%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。統合資産管理クラウドのコンサルティングやカスタマイズ開発などの案件が増加するうえ、クラウドサービスの利用料収入も伸び、売上高が計画を上回ることが利益を押し上げる。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の20円→25円に増額修正したことも支援材料となった。同時に、3月末現在の株主を対象に1→3の株式分割を実施すると発表。最低投資金額が現在の3分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いも向かった。

■ODKソリューションズ <3839>  527円  +80 円 (+17.9%) ストップ高   本日終値
 ODKソリューションズ <3839> [JQ]がストップ高。27日大引け後、19年3月期の連結経常利益を従来予想の3.4億円→5.1億円に50.0%上方修正。従来の12.1%減益予想から一転して31.8%増益見通しとなったことが買い材料視された。教育業務における売上増加に加え、外部要員費用や支払手数料が想定を下回ることが主因。証券総合システム「SENS21」解約に伴う一過性のデータ移管対応が完了すること、不公正売買監視システム「Watch21」の開発や「SENS21」の機能追加開発を受託したことも上振れに貢献する。前日終値ベースの予想PERが15.3倍→10.5倍に低下し、割安感が強まったことも支援材料となった。

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