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【市況】【植木靖男の相場展望】 ─ 売りの買い戻し相場は続く

株式評論家 植木靖男

「売りの買い戻し相場は続く」

●中休みを挟んで二番天井に向けて上昇

 急落した後の日経平均株価の自律反発も、すでに日柄で18日が経過した。そろそろ一休みかと思いきや、1月22日~24日の3日連続安も週末の一気呵成の戻り高値更新で雲散霧消した格好だ。

 勢いはこれまであまりないが、結構じわじわと水準を切り上げているところからみると、今後もしばらくは売りの買い戻し相場が続くとみられる。なにせ上昇気流に乗った正月以降も相変わらずカラ売り比率は40%台を保ったままである。

 ところで、この二番天井をとりにいく相場は日柄的には3月頃まで続くとみるが、途次、中休みがあって当たり前。それがいつ訪れるかは定かではないが、2月上旬頃をメドにしたい。

 さて、ここへきての相場の大きな特徴は銘柄の物色にあるようだ。

 すでに周知とみるが、日々の値上がり率ベストテンの中に、1000円以下の銘柄が浮上してきたことだ。

 たとえば22日が60%、23日が50%、24日は3銘柄。こうした動きは昨年の上昇相場ではみられなかった現象だ。

 そもそも相場の原則では大きな上昇相場のときはグロース株、そして二番天井に向かうときは出遅れ株が主役を担うというのが相場の常識。

 これを大上段に構えてあえていえば、値がさ株から中低位株へのシフトである。

●旧エリート株、出遅れ株が押し上げを先導

 また、米国のアマゾン、ネットフリックス、グーグルのようなソフト型が今後、逆風に遭い、逆にハード型が台頭するのではないか。

 もっとも、ときに値がさ株の逆襲もあるからおもしろい。

 週末にかけて24日には米SOX(フィラデルフィア半導体株指数)が5.7%高と急伸した。これを受けて半導体関連株が久しぶりに大幅高をみせた。この指数はすでに高値からの下げの60%を戻している。

 ところが、日本の半導体関連株は50%前後しか戻していない銘柄も多い。

 さきほど触れたように、二番天井をとりにいく背景は、すでに高値をつけた旧エリート株のときとしての反発、逆襲や昨年あまり脚光を浴びなかった出遅れ株が押し上げることになる。

 それにおそらく、世界的なイノベーションがテーマとなるなか、わが国では結局、医薬、治療、医療機器、医療システムなど医療関連で世界に挑戦するのではと期待したい。

 今回紹介するのは丸運 <9067> 。今期営業10%増益、PER6倍台、利回り2.6%、出遅れに注目したい。

 半導体関連では、出来高を評価すればやはりSUMCO <3436> か。来期業績に不安が残るが、PER7倍、利回り4%は魅力だ。

 マニー <7730> もおもしろそうだ。白内障手術向け眼科ナイフや外科手術用縫合針など世界シェア1、2位と品質は抜群だ。

2019年1月25日 記

株探ニュース

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