【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):日電産、日立、安川情報
日電産 <日足> 「株探」多機能チャートより
ソースネクスト<4344>が続伸、75日移動平均線近辺で売り物を吸収し再び上値追いムードを強めている。同社の翻訳端末「ポケトーク」の最新モデル「ポケトークW」に対するマーケットの期待が大きい。17日取引終了後、JR西日本<9021>が「ポケトークW」をインバウンド対応強化に向けた取り組みとして正式に導入することを発表、これが手掛かり材料となった。
■三菱UFJ <8306> 572.9円 +2.4 円 (+0.4%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが続伸歩調。前日の米国株市場では米中貿易摩擦の緩和期待を背景としたリスク選好ムードに乗りゴールドマン・サックスなど大手金融株が総じて上値を追っており、この流れを引き継ぐ形となっている。米10年債利回りは前日まで4日連続で水準を切り上げており、前日終値は2.75%台まで浮上、メガバンクにとっても米国事業における運用環境改善期待が追い風となっている。
■トヨタ自動車 <7203> 6,798円 +8 円 (+0.1%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>は買い優勢ながら上値の重い展開を強いられている。足もと外国為替市場ではリスクオンの流れに乗って1ドル=109円30銭近辺までドルが買い戻され、ひと頃の円高警戒感は和らいでいる。為替感応度の高い同社株にはポジティブ材料だが、一方で米国との通商摩擦問題に対する懸念がくすぶっている。米国経済も曲がり角を迎えている可能性があり、同社が2019年の年間米国販売台数について4年連続で減少見通しを示していることも買い手控えの背景にある。
■日本電産 <6594> 12,255円 -140 円 (-1.1%) 本日終値
日本電産<6594>は反落。同社は17日の取引終了後、19年3月期の連結業績予想について、売上高を1兆6000億円から1兆4500億円(前期比2.6%減)へ、営業利益を1950億円から1450億円(同13.1%減)へ、純利益を1470億円から1120億円(同14.4%減)へそれぞれ下方修正した。利益面では、実質的な最高益更新予想から一転して減益となる。米中貿易摩擦に端を発した経済の不確実性が影響を及ぼし、昨秋から想定を上回る客先の需要減少があることに加え、大規模な在庫調整が進行していることが要因。中国の景気減速が要因となり、主力のモーター販売などが落ち込んでいる。また、下期に240億円の構造改革費用を計上することも利益を圧迫するとしている。なお、想定為替レートは、1ドル=100円を見込む従来予想を据え置いている。
■日立製作所 <6501> 3,475円 -7 円 (-0.2%) 本日終値
日立製作所<6501>は小動き。同社は17日取引終了後、英国で進めていた原子力発電所の建設計画を凍結すると発表した。19年3月期連結決算で約3000億円の損失を計上する。これに伴い、19年3月期の最終利益予想を、従来予想の4000億円(前期比10.2%増)からの1000億円(同72.5%減)に下方修正した。一転減益予想となったことを嫌気する売りが優勢となった。
■壽屋 <7809> 1,560円 +300 円 (+23.8%) ストップ高 本日終値
壽屋 <7809> [JQ]がストップ高。同社はフィギュアやプラモデルなどホビー関連商品の製造・販売を手掛ける。17日大引け後に、中国アリババグループのECモールに出店し、自社製品の販売を開始すると発表しており、これを好感する買いが向かった。中国で越境EC(海外へ向けたインターネット通信販売)を開始する。ECサイト最大手アリババグループのECモール「天猫国際(TMALL GLOBAL)」に「KOTOBUKIYA 海外旗艦店」を出店する。卸売販売事業ではすでに海外への販売を行っているが、小売販売事業における海外への本格的な展開の第一歩として、中国本土での認知度向上と売上拡大を目指すとしている。
■安川情報システム <2354> 417円 +70 円 (+20.2%) 一時ストップ高 本日終値
安川情報システム<2354>は一時ストップ高をつける場面があった。17日付の日刊工業新聞に続き、18日付の日経産業新聞でAI画像判定サービス「MMEye」に関する記事が掲載されたことが刺激となったようだ。「MMEye」は、同社の技術やノウハウを体系化した人工知能(AI)「Paradigm」を搭載した、製造現場でリアルタイムにAI画像判定を可能にするサービス。主な導入例としては、ロボットによる部品ピッキングや食品製造ラインでの不良品判定、車両認識による駐車場の満空判定などが挙げられる。
■廣済堂 <7868> 499円 +80 円 (+19.1%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
17日、廣済堂 <7868> がMBO(経営陣による買収)を実施すると発表したことが買い材料視された。発表によると、米ベインキャピタル系の投資ファンドが1株610円でTOB(株式公開買い付け)を行う。TOB価格は17日終値を45.6%上回る水準で本日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買い付け期間は1月18日から3月1日まで。TOBが成立した場合、同社株は上場廃止となる見通し。
■テーオーHD <9812> 665円 +100 円 (+17.7%) ストップ高 本日終値
テーオーホールディングス <9812> [JQ]がストップ高に買われた。17日大引け後、函館市に保有する土地建物を売却すると発表しており、業績への寄与に期待する買いが向かった。経営資源の有効活用と財務体質の向上を図るため、函館市湯川町に保有する賃貸用不動産を売却する。これに伴い、19年5月期第3四半期に売却益約3億円を特別利益に計上する見通しとなった。なお、通期業績への影響は現在精査中とし、修正が必要な場合は速やかに開示するとしている。
株探ニュース