【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):あさひ、神戸物産、オリンパス
あさひ <日足> 「株探」多機能チャートより
あさひ <3333> が急騰。25日大引け後に発表した19年2月期第3四半期累計(3-11月)の経常利益(非連結)が前年同期比14.7%増の47.2億円に伸びて着地したことが買い材料視された。スポーツサイクルや電動アシスト自転車など高付加価値商品の品揃えを拡充したほか、ウェブサイトの刷新などが奏功し、7.1%の増収を達成したことが寄与。通期計画の41.6億円をすでに13.6%も上回っており、業績上振れを期待する買いが向かった。
■リテールパートナーズ <8167> 1,052円 +94 円 (+9.8%) 本日終値
リテールパートナーズ<8167>が急反発。25日の取引終了後、同社及びアークス<9948>、バローホールディングス<9956>の食品スーパー3社は3社間で資本・業務提携すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の資本・業務提携は、地場商品や産地情報、取引先情報の相互共有や資材・備品・什器などの共同購入、店舗開発、店舗運営などのノウハウの共有を図るほか、カード事業の共同研究及び統合に向けた検討などを行うのが目的。また、資本提携に関しては19年1月17日を払込期日として、第三者割当増資などで株式を相互に持ち合うとしている。
■神戸物産 <3038> 3,275円 +275 円 (+9.2%) 本日終値
神戸物産 <3038> が急反発。25日に発表した11月の既存店売上高が前年同月比3.3%増だったことが買い材料視された。既存店売上高は前期12ヵ月連続プラスだった流れを引き継ぎ増収を確保した。また、「業務スーパー」の出店拡大で全店売上高も7.4%増に伸びた。11月の個別売上高は前年同期比7.3%増の218億円、経常利益は同32.8%増の12.1億円と好調なスタートを切ったことが好感された。
■オリンパス <7733> 3,265円 +205 円 (+6.7%) 本日終値
オリンパス<7733>が大幅反発。25日の取引終了後、中国子会社が保有する中国・深センにある現地法人の持ち分全てを売却すると発表。これに伴い20年3月期にその他収益が計上される見込みとしたことが好材料視された。今回売却する中国現地法人では、デジタルカメラおよびデジタルカメラ用レンズユニットの製造を手掛けていたが、ベトナム法人への生産集約に伴い今年5月に操業を停止していた。なお、譲渡額は約300億円としている。
■市光工業 <7244> 512円 +30 円 (+6.2%) 本日終値
市光工業<7244>が4日ぶり大幅反発。自動車ランプ大手で同社の過半の株式を保有する仏ヴァレオとの連携でヘッドランプの販売強化と合理化に取り組んでおり、LEDランプやカメラモニターシステムなど高付加価値製品の寄与で業績は会社側の期初予想を上回って推移している。18年12月期は営業利益段階で期初予想は73億円だった。その後2回にわたる上方修正を行い90億円予想まで引き上げているが、さらに上振れ着地する可能性がある。決算期変更に伴い前期との比較はできないものの、実質増収増益。19年12月期も利益成長トレンドはキープされる見通しで、時価予想PER6倍台は割安感が強い。
■オロ <3983> 3,960円 +190 円 (+5.0%) 本日終値
オロ<3983>が反発。同社は25日、米セムラッシュ社(ペンシルベニア州)が提供する競合分析・SEO対策・広告効果改善の全てが完結するオールインワンツールサービス「SEMrush」の日本国内における独占販売を開始したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。SEM・SEOツールは世界中で数多く存在するが、SEMrushは他社ツールと比較して、「機能の充実度」「データ精度」「利用料金」の全てにおいて満足度が高いオールインワンツール。オロは、日本国内でのSEMrushのセールスプロモーションのほか、得意とするSEOやWebコンサルティングの知見を生かした顧客サポートを行い、より顧客満足度の高いデジタルマーケティング支援を行うとしている。また将来的には、アジア圏への展開も見据えているという。
■シャープ <6753> 1,042円 +38 円 (+3.8%) 本日終値
シャープ<6753>が大幅高で4日ぶり反発。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「来春をメドに半導体事業を分社する方針だ」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、半導体事業の分社化は経営判断の迅速化や、鴻海グループをはじめとする国内外の企業との提携や合弁事業といった動きを機動的にとりやすくすることが狙いとしている。他社との協業を強めることで、グループ業績への貢献が期待されているようだ。
■東京エレクトロン <8035> 12,085円 +350 円 (+3.0%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>が反発。前日に800円を超える下げで年初来安値を更新したが、きょうは全体相場が下げ止まる動きをみせるなか、主力輸出株の代表格として買い戻しが優勢となった。半導体関連は日米株式市場ともに、メモリー価格の下落や先行き需要減速を見込んだ売りが優勢だったが、目先売られ過ぎとの見方も強まっており、買い戻しを誘発している。年末で市場参加者買い参戦は限られ上値は重いが、同社株の場合は半導体製造装置関連株の中でも突出した配当利回りの高さが着目されている。後場寄り時点でほぼ6%の利回りを確保している状況で、これは高配当利回りがセールスポイントとなっているソフトバンク<9434>を上回る。PERも8倍台と評価不足が際立つ。
■アンジェス <4563> 314円 +9 円 (+3.0%) 本日終値
アンジェス<4563>は7日ぶりに反発。25日の取引終了後、米バイオマリン・ファーマシューティカルズと締結していたムコ多糖症6型治療薬「ナグラザイム」の開発・販売契約に関して、19年3月末で契約期間を終了し、バイオマリン社日本法人へ承継することになったと発表。ただ、この日は全般相場が上昇していることもあり、弱材料視する動きは限定的のようだ。「ナグラザイム」に関しては、07年1月に米バイオマリン社と日本国内における開発及び販売に関する契約を締結し、08年4月から販売を行ってきた。今回、19年3月末で同契約の契約期間が終了することから承継するという。ただし、アンジェスによる販売は4月以降も在庫がなくなるまで継続するとしている。
株探ニュース